Page:Copyright Law of Japan essence.pdf/56

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本條ノ規定ハ版權法第十二條第二項ト同一ノ主旨ニ出テタルモノニシテ只其ノ文󠄁字ヲ改メ意義ヲ精󠄀確ニシタルニ過󠄁キス、文󠄁藝學術󠄁ノ著󠄁作物ノ著󠄁作權ノ期間ハ其ノ著󠄁作者󠄁ノ生存間及死後三十年間繼續スルニ反シ寫眞ノ著󠄁作權ハ其ノ發行ノトキヨリ十年ニシテ消󠄁滅スルヲ以テ普通󠄁ノ文󠄁書ノ中ニ挿入シタル寫眞ハ文󠄁書其レ自身ノ著󠄁作權ノ尙ホ存スルニ係ラス十年ニシテ消󠄁滅スルノ結果ヲ生ス、從テ十年以後ニ於テハ其ノ寫眞ハ自由ニ他人ニ複寫セラレ爲メニ其ノ文󠄁書ノ價格ヲ損スルニ至ル、是レ畢竟文󠄁書ノ著󠄁作權ト寫眞ノ著󠄁作權トノ期間同一ニナラサルニ歸因ス、例ヲ以テ之ヲ說明センニ例ヘハ余カ凾嶺案內記ヲ作リ特ニ凾嶺風景ノ最モ佳ナル塲所ノ寫眞ヲ撮リ之ヲ其ノ案內記中ニ挿入シタリトセンニ、若シ本條ノ如キ規定ナケレハ其ノ寫眞ノ著󠄁作權ハ發行ノトキヨリ十年ニシテ消󠄁滅スルヲ以テ十年以後ニ於テハ折角余カ凾嶺案內記ヲ作ルカ爲メニ撮寫シタル寫眞モ他人ノ爲メニ自由ニ複寫セラル、而シテ其ノ案內記ノ骨髓タル風景ノ寫眞ニシテ廣ク世間ニ販売セラルヽトキハ案內記ノ販路ヲ妨ケラレ爲メニ余ハ大ニ損失ヲ受クルナリ、故ニ特ニ文󠄁藝學術󠄁ノ著󠄁作物ニ挿入スルノ目的ヲ以テ撮寫シタル寫眞ハ其ノ著󠄁作物ノ一部ト看做シ其ノ著󠄁作權ハ原著󠄁作物ト同一ノ期間內繼續スト爲スノ規定ヲ設クルハ實ニ必要ナリ、本條ノ規定ハ此ノ必要ニ基キタルモノナリ即チ此ノ規定ハ前條ノ第一項ノ例外ニシテ寫眞著󠄁作權ノ期間ヲ延󠄁長シタルナリ而シテ其ノ延󠄁長シタルハ寫眞著󠄁作者󠄁ヲ保護スルヨリハ寧󠄀ロ文󠄁藝學術󠄁ノ著󠄁作者󠄁ヲ保護スルニアリ、
第二十五條 他人ノ囑托ニ依リ著󠄁作シタル寫眞肖󠄁像ノ著󠄁作權ハ其ノ囑托者󠄁ニ屬ス
(寫、第二條)
抑モ著󠄁作權ハ著󠄁作者󠄁ニ屬スルヲ本則トスルカ故ニ寫眞ノ著󠄁作權モ之ヲ著󠄁作シタル者󠄁即チ寫眞師ニ屬スルヲ普通󠄁ノ狀態トス、故ニ特別ノ規定ナキ以上ハ吾々カ寫眞師ヲシテ撮寫セシメタル人物ノ寫眞モ其ノ著󠄁作權ハ寫眞師ニ屬ス從テ寫眞師ハ吾々ノ許諾ナク隨意ニ之ヲ複寫シ發賣頒󠄁布スルコトヲ得、然
第一章 著作者ノ權利
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