Page:Copyright Law of Japan essence.pdf/54

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九六
 
ハ其ノ著󠄁作權ハ繼續スルモノナリト雖寫眞󠄀ニ在テハ此ノ主義ヲ採󠄁ラスシテ發行セサル塲合ニ於テモ尙ホ種板ヲ製作シタルトキヨリ十年ニシテ消󠄁滅スルモノトセリ、蓋シ寫眞󠄀ヲ製作スルハ前󠄁述󠄁セルカ如ク單ニ光線ト舍密ノ作用ニヨリ製作スルモノニシテ他ノ著󠄁作物ノ如ク多クノ勞力ト時間トヲ要セサレハ未發行ノモトノ雖之ヲ永久ニ繼續セシムル必要ナキヲ以テナリ、
第三項ノ規定ハ第一項ノ例外ニシテ十年ヨリ長ク著󠄁作權ノ繼續スル塲合ヲ規定シタルナリ、即チ著󠄁作權ノ存スル美術󠄁上ノ著󠄁作物ヲ適󠄁法ニ寫眞󠄀ニ寫シ取リタル塲合ニハ其ノ寫眞󠄀ノ著󠄁作權ハ美術󠄁上ノ著󠄁作權ト同一ノ年限間繼續スルナリ、例ヘハ橋本雅󠄂邦氏ノ畫ハ美術󠄁上ノ著󠄁作物ニシテ其ノ著󠄁作權ハ橋本氏之ヲ有ス、小川一眞󠄀氏橋本氏ノ許諾ヲ得テ其ノ畫ヲ寫眞󠄀ニ寫シ取リタル塲合ニハ小川氏ノ寫眞󠄀著󠄁作權ノ期間ハ十年ニシテ消󠄁滅セスシテ原著󠄁作物ノ著󠄁作權即チ橋本氏ノ有スル著󠄁作權ト同一ノ期間繼續スルナリ、即チ橋本氏ノ生存間及ヒ死後三十年ナリ、何故ニ此ノ塲合ニ限リ其ノ期間ヲ延󠄁長セシヤト云フニ、其ノ理由ハ寫眞󠄀ノ基礎ト爲リタル原著󠄁作物ヲ保護スルノ旨趣ニ出テタルナリ、何トナレハ若シ寫眞󠄀著󠄁作權ニシテ十年ニシテ消󠄁滅スルトキハ十年以後ニ於テ其ノ寫眞󠄀ハ所󠄁謂公󠄁有ニ歸スルヲ以テ何人カ之ヲ複製スルモ自由ナリ、而シテ之ヲ複製スルコトヲ得ル以上ハ寫眞󠄀ヨリ間接ニ原著󠄁作物ヲ複製シ原著󠄁作者󠄁ノ利益󠄁ヲ害󠄂スルコトヽ爲レハナリ、故ニ苟モ原著󠄁作物ヲ保護セントスルトキニハ寫眞󠄀著󠄁作權ノ期間ヲ原著󠄁作權ノ期間ト同一ニシ、其ノ期間內ハ何人モ之ヲ複製スルコトヲ得サラシメル可カラス、是レ本項規定ノ必要アル所󠄁以ナリ、然レトモ原著󠄁作物ノ著󠄁作者󠄁ト寫眞󠄀師トノ間ニ別段ノ契󠄁約アルトキハ其ノ契約ニ從フヘキハ勿論ナリ、例ヘハ前󠄁述󠄁ノ例ニ於テ橋本氏カ小川氏ニ特ニ二十年間丈󠄁ケ著󠄁作權ヲ專有セシムルノ契約ヲ取結フトキハ小川氏ハ其ノ契約ニ從ヒ單ニ二十年間著󠄁作權ヲ有スルニ止ル、蓋シ本項ノ規定ハ寫眞󠄀著󠄁作權者󠄁ヨリハ寧󠄀ロ美術󠄁上ノ著󠄁作物ノ著󠄁作者󠄁ヲ保護スルヲ目的トスルモノナレハ其ノ著󠄁作者󠄁ニシテ自ラ其ノ利益󠄁ヲ抛棄スルトキハ法律ハ特ニ期間ヲ延󠄁
第一章 著作者ノ權利
九七