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名所旧蹟
(一)東南部(猪鼻臺より千葉寺方面)
◎猪の鼻臺 街の中央部東の方に當り、嶬●として聳えてゐる山は是れ千葉町第一の勝地猪の鼻城の古跡だ。臺の上に亭々たる古松の一枝は垂れて街を睥睨してゐるやうである。扨臺に登って眼下を見れば、織るが如き町の賑ひ、其處此處に建つ公設官衙、停車場から寒川に向つて走れる一筋の道、道の端れには漁家と覚しい疎末な屋根が重なり合つて見える。其の先は町よりは高く、遙か斜めに傾きかゝてゐる浩●たる海面で、飛び交ふ鷗、
◎猪の鼻臺 街の中央部東の方に當り、嶬●として聳えてゐる山は是れ千葉町第一の勝地猪の鼻城の古跡だ。臺の上に亭々たる古松の一枝は垂れて街を睥睨してゐるやうである。扨臺に登って眼下を見れば、織るが如き町の賑ひ、其處此處に建つ公設官衙、停車場から寒川に向つて走れる一筋の道、道の端れには漁家と覚しい疎末な屋根が重なり合つて見える。其の先は町よりは高く、遙か斜めに傾きかゝてゐる浩●たる海面で、飛び交ふ鷗、