Page:Bushido.pdf/46

提供:Wikisource
このページは検証済みです

雖、奈何せん、予は之を以て否定すべからざる事實なりと認知するを………要するに予は、凡ての强大なる國家が、戰爭によりて、言語の眞理、思想の勢力を覺知せる事、又た國家は戰爭によりて培はれ、平和によりて荒され、戰爭によりて敎へられ、平和によりて欺かれ、戰爭によりて鍛はれ、平和によりて毀たるゝ事、一言以て之を蔽へば、國家は戰爭に生まれ、平和に死するものなるを知れり』と。