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人に傳へられたる宗敎を信ず。而も亦た神は、異邦人たると、猶太人たると、基督敎徒たると、異敎徒たるとを問はず、凡ての衆生に與ふるに、稱してと名くべき約書を以てしたるものなるを信ず。――予の神學說は此れを云ふを以て足れり、更に論じて世の倦厭を招くを要せず。

明治三十二年十二月

費府郊外マルヴアーン村居にて

新渡戶稻造識