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上英文武士道論書


 伏て惟るに、

皇祖基を肇め、

列聖緖を繼ぎ、洪業四表に光り、皇澤蒼生に遍く、聲敎の施す所、德化の及ぶ所、武士道玆に興り、鴻謨を輔けて、國風を宣揚し、衆庶をして、忠君愛國の德に歸せしむ。斯道卓然として、字內の儀表たり。然るに外邦の人猶ほ未だ之を詳にせず、是れ眞に憾むべきことなりとす、稻造是に於て武士道論を作る。