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Page:Bukyō shitisyo.pdf/115

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十二陵第七

 威は變ぜざるにあり、惠は時に因るにあり、機は事に應ずるにあり、戰は氣を治むるにあり、攻は意表にあり、守は外飾にあり、過なきは度數にあり、困むことなきは豫備にあり、愼は小を畏るるにあり、智は大を治むるにあり、害を除くは敢て斷ずるにあり、衆を得るは人に下るにあり、悔は疑を任ずるにあり、わざはひ屠戮とりくにあり、偏は私多きにあり、不祥は己が過を聞くことを惡むにあり、不度は民の財をつくすにあり、不明は間を受くるにあり、不實は輕々しく發するにあり、固陋は賢を離るるにあり、禍は利を好むにあり、害は小人を親むにあり、亡ぶるは守る所なきにあり、危きは號令なきにあり。

武議第八

 凡そ兵は過なきの城を攻めず、罪なきの人を殺さず、夫れ人の父兄を殺し人の貨財を利し人の子女を臣妾とす、此れ皆盜なり。故に兵は暴亂を誅し不義を禁ずる所以なり。兵の加ふる所の者農其の田業を離れず、賈其の肆宅を離れず、士大夫其の官府を離れず、其武議一人にあるに由る、