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卓のしたにへんな鱗がさまよへば剝いても剝いても夏は青く
今はもう笛も吹かない掌を黄なる菌に埋めてねむる
器には昨日のごとく
ひたすらに待ちてかぼそき日もありぬほぐせば青き花芽ながらに
病閑
猫のごとあさく眠りて朝々の足音ばかり
おのが
ひとしきり入日をわすれ声をわすれ鴉ふたつの春のあらそひ
卓のしたにへんな鱗がさまよへば剝いても剝いても夏は青く
今はもう笛も吹かない掌を黄なる菌に埋めてねむる
器には昨日のごとく
ひたすらに待ちてかぼそき日もありぬほぐせば青き花芽ながらに
病閑
猫のごとあさく眠りて朝々の足音ばかり
おのが
ひとしきり入日をわすれ声をわすれ鴉ふたつの春のあらそひ