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懇切（こんせつ）に指導（しだう）を與（あた）ふるは先生（せんせい）の外（ほか）なし」と。之（こ）れに依（よ）りても、敎育（けういく）の力（ちから）の如何（いか）に偉大（ゐだい）にして侵（をか）すべからざるものなるかを、今更（いまさら）ながらしみ〴〵と感（かん）ぜらるゝなり。乃（すなは）ち土人（どじん）教育（けういく）の爲（た）めに、身（み）を犧牲（ぎせい）にして力（ちから）を盡（つ）くされ、又（また）は盡（つ）くされつゝある、諸先生（しよせんせい）に對（たい）し、深（ふか）く感謝（かんしや）と尊敬（そんけい）の念（ねん）を拂（はら）はざるを得（え）ず。

⑵　和人（わじん）土人（どじん）の雜居（ざつきよ）に就（つ）きて

　土人（どじん）を和人（わじん）より隔離（かくり）して一定（てい）の地方（ちはう）に集團（しふだん）せしむるは、土人（どじん）保護上（ほごじやう）適當（てきたう）なる方法（はうはふ）ならんとの說（せつ）あり。之（こ）れにつきて識者間（しきしやかん）に是非（ぜひ）の議論（ぎろん）ありと聞（き）けり。

　現今（げんこん）のアイヌは日本帝國（にほんていこく）の臣民（しんみん）たることを自覺（じかく）せり。其（そ）の進步（しんぽ）せる者（もの）に至（いた）りては、君（きみ）に忠（ちう）を致（いた）し國（くに）に恩（おん）を報（むく）いんとの精神（せいしん）は溢（あふ）