しむる術を知らず爾後伊太利の星學家ガリレオ氏焦心苦慮種々の實驗を經て終に眞の擺子自鳴鐘を製造せり然るに左の圖の如く[は]に薄鋼鉄[注釈 1]の切片を懸け擺子の左右同一に振動を起すときは此鋼鉄も亦從ひて同一に運動を生ず而して棹の長短及珠の大小に從ひ時刻に遲速を起すの作用を爲の器機に過ぎず後一千六百五十七年間和蘭人前の両說を排斥して從前の器機に尙一輪を加へ齒輪と天秤機軸とを橫に置き天秤機の下臂を下方に達せしめ之を變じて擺子と爲す此擺子を應用したる器機は天秤機の槓杆と軸との作用に由て振錘の輕きと振路の弧線の大なるを要せり故に擺子は自鳴鐘と管すへきに反て擺子を管す爾後又英國の人フーク氏の製造に係るものは運動を起す力は殊に小にして重き擺子を動かし又擺子の弧線は小にして空氣の力を受けること甚だ少くして其正しきなり卽ち圖の如く[い]なる棹に[に]なる球を繫ぎ[ほ]は薄き鋼鉄にして振動を自由ならしめ[ろ]なる腕より錨搖輪に連絡し[は]は遲速を適合すものにして是を回轉して[に]なる珠を上れは時の進度速くして是を下れは緩くするなり此理由故に棹金は緊要のものなれは振動球を懸け避の際に注意べし亦此時計を柱に懸んとする際は振動球を避置而して堅牢なる釘に掛け振動金の端に振動球を垂れ左右に運動すへし尤も前後左右を直にすべし亦此時計を下さんとするときも前の如く振動球を避して後に下すへし
[第拾圖省略]
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