志摩鳥羽――――十一時四十九分
紀伊樫の崎――――十一時四十四分五十二秒
同鹽見崎――――十一時四十四分三十秒
同苫ヶ島――――十一時四十一分二十五秒[注釈 1]
支那北京――――午前十時十七分五十八秒
香港――――同十時八分四十秒
英吉利龍動――――同二時四十一分二十四秒
佛蘭西巴里西――――同二時五十分三十九秒
瑞西ロックル――――同三時九分二秒
魯西亞聖彼得爾堡――――同四時四十二分三十二秒
○時計の起原を說く
凡百の事物昔時人智蒙昧の世には其事迂回其機工拙劣にして其用を爲すや不便なり星移り物變るに隨ひ人智も益進み細大の機工精密奇巧を極め其用を爲甚だ廣し時計の如きも近世に至りて製造精密を極むと雖も往古は拙陋笑ふ可きに堪たり今其一二を擧て示し人智進度を知るの一班に供ふ
泰西に於ても往古は只大陽の出るより入るまでを晝とし大陽の地平正面に至れる時を正午とし大陽の入るより出るまでを夜となし夜は衆星の運行を見て何時たるを知る耳でありしが爾後耶蘇降生七百四十二年猶太王「アーズ」なる人大陽の光線にて物影の正斜あるに由て時を計るべき日時計なるものを創めて製造す然るに其製工たるや日出より日沒まて太陽の影を受て物影の倒に映る理由に基きて長短移轉の區別を立たるもの上の圖の如し
[第六圖省略]
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