蜂の書/第26章
蜂の書
[編集]第26章
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ウヅの地にヨブという人がいました。彼は全く正しく、神を敬う人でした。彼には七人の息子と三人の娘が生まれました。彼の所有物は羊七千頭、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭、そして非常に多くの召使いたちでした。この人は東方の民の中で最も偉大でした。彼の子供たちはいつも宴会を開いていました。ある日、彼の息子たちと娘たちが長兄の家で食事をしていたとき、使者がヨブのもとに来て言いました。「牛たちが鋤を引いていて、雌ろばがそのそばで草を食べていたところ、強盗が襲ってきて牛たちを奪い去り、若者たちは剣で殺されました。 私 一人が逃げ延びて、あなたに知らせに来ました。」彼がまだ話しているうちに、また別の者が来て言った。「神の火が天から降って羊と羊飼いたちを焼き尽くし、彼らを焼き尽くしました。私ひとりだけがのがれて、あなたに知らせに来ました。」彼がまだ話しているうちに、また別の者が来て言った。「カルデア人が三隊に分かれてラクダを襲い、ラクダを奪い取り、若者たちを殺しました。私ひとりだけがのがれて、あなたに知らせに来ました。」彼がまだ話しているうちに、また別の者が来て言った。「あなたの息子、娘たちが兄の家で飲食していたところ、激しい風が吹いて家の四隅を打ち、家が若者たちに倒れて、彼らは死んでしまいました。私ひとりがのがれて、あなたに知らせに来ました。」そこでヨブは立ち上がり、着物を引き裂き、頭をそった。そして彼は地にひれ伏して平伏し、「私は母の胎から裸で出て来た。また裸で帰る。主が与え、主が奪われたのだ。主の御名はほむべきかな。」ヨブはこのすべてのことにおいて罪を犯さず、神を冒涜することもなかった。サタンはヨブの足の裏から頭(文字通り脳)まで、ひどい腫れ物でヨブを打った。ヨブは陶器の破片で自分の体を掻き、灰の上に座った。妻はヨブに言った。「あなたはまだ自分の誠実さに固執しているのですか。神を呪って死になさい。」ヨブは妻に言った。「あなたは愚かな女のように話している。私たちは神から良いものを受けたのに、神から悪いものを受けないはずがありません。」このすべてのことにおいて、ヨブは罪を犯さず、またその唇で神を冒涜しなかった。ヨブの三人の友人はヨブに降りかかったこの災いについて聞き、それぞれ自分の国からヨブを慰めるために彼のもとに来た。彼らの名はテマン人エリパズ、シュヒ人ビルダデ、ナアマ人ゾパルといった。彼らが来ると、遠くから目を上げたが、ヨブだと分からなかった。彼らは声をあげて泣き、めいめい自分の着物を裂き、天に向かって土を頭にまき散らした。彼らは七日七晩ヨブと共に地面に座り、誰も一言も口をきかなかった。ヨブの打撃がひどく痛むのを見てとったからである。ヨブが神にすがりつくと、神は彼を祝福し、七人の息子と三人の娘を与えられた。ヨブの娘たちより美しい女は国中に見当たらず、彼女たちの名はエミマ、ケレン・ハップク、ケジアといった。
[p.45]
神はヨブに 十万四千頭の羊、六千頭のラクダ、千頭の牛を与えられた。ヨブは試練の後百四十年生き、安らかに息を引き取った。
脚注
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