蜂の書/第16章

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• 底本: Earnest A. Wallis Budge, "The Book of the Bee". Oxford, the Clarendon Press, 1886（ENGLISH FROM SYRIAC）
• ウィキソースによる日本語訳

蜂の書

第16章

^[1] << アダムの罪について >> ^[2]

神はその慈しみによってアダムを創造し、彼に律法を与え、善悪の木、すなわちイチジクの木の実を食べてはならないと命じました。エバが創造された後、アダムは彼女にその木の話を語りました。サタンはそれを聞き、嫉妬のあまり、それが二人が罪を犯し、楽園から追放されるきっかけとなり、原因となりました。アダムが栄光の高みから転落したのは、サタンのせいだったからです。

[p.22]

ある者は、神がアダムにその木の実を食べてはならないと命じた時、サタンはそれを聞いたと言います。またある者は、神はアダムに心の中で、つまり理性的に（感覚ではなく）命じたと言います。またある者は、感覚によって、そして公然と命じたと言います。 そしてサタンは、蛇がすべての四つ足の獣よりも狡猾であることに気づきました^[3]。そして彼は、まるで笛を吹くかのように、エバの耳元で楽器のようにそれを奏で、彼女に言った。「神があなたたちに言われたように、あなたたちは死ぬことはない。あなたたちは神のように神々となり、善悪を知る者となるのだ。」するとエバは、いちじくの木の姿が美しく、香りがよいのを見て、それを食べて女神になりたいと願った。 そこで彼女は手を伸ばし、実を摘んで食べ、夫にも与えた。夫も同じように食べた。 そして二人は互いの裸を見ないように、身にまとっていた美しい輝きと清らかさの輝かしい光は剥ぎ取られてしまった。

[p.23]

そして、彼らの目が開かれ、彼らは自分たちの裸に気づいた。そこで彼らは、いちじくの葉を取って、恥ずかしさから裸を覆い、茂った木の下に身を隠した。

それから神はアダムを呼び、「アダムよ、どこにいるのか」と言われた。神がアダムの居場所を知らなかったのではなく、叱責するような口調で言われた。アダムは言った。「主よ、私はあなたの声を聞きました。そして、私は裸なので隠れたのです。」神は言われた。「どうして自分が裸であることを知ったのか。もしかして、私があなたに定めた律法と戒めを破り、食べてはならないと命じた木の実を食べたのか？」アダムは言った。「あなたが私と一緒にいるようにと与えた女が、私に与えたので、私は食べました。」

神はエバにも同じように尋ねられた。エバは言った。「蛇が私を騙したので、私は食べました。」そして神は蛇を呪い、「地のすべての獣の中で、お前は呪われている」と言われた。サタンの道具であった蛇への呪いによって、蛇を唆（そそのか）したサタン自身も呪われた。するとたちまち蛇の脚は砕かれ、腹ばいで這い、動物ではなくシューシューと音を立てる爬虫類となった。

そして神は蛇と人間の間に敵意を定め、「蛇は人のかかとを砕くが、人はその頭を砕く。蛇の食物は塵となる」と言われた。神はエバに「お前は苦しみながら子を産むであろう」と言い、アダムには「お前のゆえに地は呪われ、お前は労苦と顔に汗してパンを食べるであろう。お前は塵であり、塵に帰るであろう」と言われた。

そして、地は受けた呪いのゆえに、たちまち茨とあざみを生え出させた。そして神は、それらが創造されたその日の九時に、それらを楽園から追い出しました。

脚注

1. オックスフォード写本第17章。
2. 創世記 3:6-24
3. 「そして彼は蛇の中に入り、蛇を運び、楽園の端まで空を飛ばした。なぜ蛇の中に入り、そこに身を隠したのか？それは、蛇の姿が醜悪であり、エバがその姿を見たらすぐに逃げ出すことを知っていたからだ。鳥(オウム)に教える者のように*ギリシャ語を話す悪魔は、大きな鏡を持ってきて自分と鳥の間に置き、鳥に話しかけます。鳥は悪魔の声を聞くとすぐに振り返り、鏡に映った自分の姿を見て、自分と話している仲間だと思い、喜んで耳を傾け、話しかける相手の言葉を聞き、注意を払ってギリシャ語を話すことを学びます。このようにして、悪魔もまた蛇の中に入り込み、住み着いたのです。Bezold, Die Schatzhöhle, p. 6; Brit. Mus. Add. 25,875, fol. 6 b, col. 1.

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