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  • がっかりて寝込んでいるところへはいって来て、あつまっている香奠(こうでん)を引っさらって行こうとした奴を、徳蔵眼をさまして取っ捉(つか)まえようとすると、そいつ店にある鰺(あじ)切りで徳蔵の額(ひたい)と胸とを突いて逃げてまったんだそうです。嬶泣き声をあげて近所の者を呼んで
    59キロバイト (11,816 語) - 2021年12月14日 (火) 10:52
  • 『半七捕物帳』(はちとりものちょう) 第四巻/少年少女の死 作者:岡本綺堂 底本:1999年10月10日春陽堂書店発行『半七捕物帳第四巻』 「きのうは家(うち)のまえで大騒ぎありましたよ」と、半七老人は云っ。 「どうしたんです。何あったんです」 「何ね、五つばかりの子供自転車に轢(ひ)かれたんで
    35キロバイト (7,164 語) - 2019年2月27日 (水) 14:49
  • ご当番の方五六人ばかりいらっしゃいましたのに、今日は骨休みじゃとか申されて一向にお取上げがなかったんで、こちら迄飛んで参(めえ)りましたんでござす」 「よし相分っ。普通ならばそんな事件、手下の者にでも委すの御法だが、少しく思い当る節(ふし)あるから、手前
    53キロバイト (10,726 語) - 2019年10月22日 (火) 14:29
  • 」 「わたし連れて来たんじゃないんです」と、金次は哀れみを乞うよう悲しい眼をて、相手の顔をそっと見上げ。「実はさきおとといの午(ひる)まえに、小柳と二人で浅草へ遊びに行ったんです。酔うとあいつの癖で、きょうはもう商売を休むというのを、無理にだめて帰ろうとして、あいつがな
    51キロバイト (10,308 語) - 2021年8月31日 (火) 23:11
  • 『半七捕物帳』(はちとりものちょう) 第三巻/人形使い 作者:岡本綺堂 底本:1999年10月10日春陽堂書店発行『半七捕物帳第三巻』 「年代はたしかに覚えていませんが、操(あやつ)り芝居猿若町(さるわかまち)から神田の筋違外(すじいそと)の加賀ッ原へ引移る少し前だと思っていますから、なんで
    49キロバイト (10,344 語) - 2019年2月27日 (水) 14:39
  • )の山輪(やまわ)の畜生(ちくしょう)、印度(いど)へ渡(わ)っままとうとう島(しま)へ帰(かえ)らないんです。そして叔父(おじ)死(んで遺産(いさん)手(て)に入(はい)っとか言(い)って、軍隊(ぐたい)を退(さ)って了(しま)ったんです。間(あいだ)
    611キロバイト (98,208 語) - 2023年5月1日 (月) 15:22
  • 昔者は今でも植疱瘡と云っていますよ。こんな事はあなた方よくご存じでしょうから、詳しくは申上げませんが、日本の植疱瘡はなんでも文政頃(ぶんせいごろ)から始まっとか云うことで、弘化(こうか)四年に佐賀(さ)の鍋島(なべしま)侯そのご子息に植疱瘡をしたというの
    70キロバイト (14,056 語) - 2019年2月27日 (水) 14:46
  • 偶然見付け出したよう振りをて、俄に騒ぎ始めと云うわけです」 「木魚のポストは誰明けなかったんですね」 「誰明けなかっと見えます。御用心がなんの役にないで、こんな騒ぎにってまっので、おまお鎌もう忘れていたんでしょう。わたし乗込だ五日目まで、結び文はちゃんと残っていました」…
    66キロバイト (13,394 語) - 2019年2月27日 (水) 14:49
  • んですが……。おそらく太平記か芝居から思い付いたんじゃないでしょうか」 「矢口渡に似よう事件……。それにはあなたお係り合いにたんですか」 「係り合いましたよ」 こうなると、芝居は二の次にって、わたしは袂(と)に忍ばせている手帳をさぐり出すことに。狡(ずる)いと云えば狡い
    73キロバイト (14,694 語) - 2019年2月27日 (水) 14:46
  • んでよっぽど話よく。 「僕の前任者、誰(だ)れに乗ぜられたんです」 「だれと指すと、その人の名誉に関係するから云えない。また判然と証拠(しょうこ)のない事だから云うとこっちの落度になる。とにかく、せっかく君もんだから、ここで失敗ちゃ僕等(ぼくら)君を呼だ甲斐(かい)がない。どうか気を付けてくれたまえ」…
    318キロバイト (59,334 語) - 2023年10月17日 (火) 13:42
  • ら)わなければなりません。足の達者人間でも随分くびれましたよ」 「それでも相当に繁昌ていたんでしょうね」 「今ほどじゃありませんが、ご縁日にはなかなか繁昌しました」と、老人はうずい。「なんでも文化(ぶんか)の初めの頃に、十一代将軍の川崎御参詣(ごさんけい)あっ
    59キロバイト (11,846 語) - 2019年2月27日 (水) 14:45
  • 「女房何をに来。暴(あば)れ込んでのか」 「旦那を迎えに……。初めのうちは旦那素直に帰ったんですが、しまいには喧嘩を始めて……。おっ母(か)さん、あたしも困っことあります。この二日の晩に、旦那よっぽど酔っているところへ、おかみさんが押掛けて来て、とうとうの大喧嘩に
    67キロバイト (13,441 語) - 2019年2月27日 (水) 14:51
  • んです。鈴ケ森で仕置に人間もたくさんあります、その中でも有名のは、丸橋忠弥(まるばちゅうや)、八百屋(やおや)お七(ち)、平井権八(ひらいごぱち)なぞでしょう。みんな芝居でおなじみの顔触れです。 その当時の東海道(とうかいどう)は品川(しな
    66キロバイト (13,280 語) - 2019年2月27日 (水) 14:45
  • 。 「どうなすっ。この頃はしばらく見えませんでしたね」 老人はいつも元気よく笑ってい。 「実はこれから伺おうかと思ったんですが、歳の暮にお邪魔を悪いと思って……」 「なあに、わたくしはどうせ隠居の身分です。盆正月あるもんですか。あなたの方さえ御用がなけりゃあ、ちょと寄っていらっしゃい」…
    50キロバイト (10,115 語) - 2024年2月5日 (月) 11:32
  • 猫にならないんです。どうしてあの時に猫のよう怖い顔にのか、どう考えて判りません。死だ猫の魂おまきさんに乗憑(のりうつ)ったんでしょうかしら。それにしても七之助さんを親殺しにするのはあんまり可哀そうです、もともと良人知恵をつけてこんなことにたんですから、わたくしも
    49キロバイト (10,076 語) - 2019年2月27日 (水) 14:44
  • 切ってあって、その周(まわ)りに娘と娘の爺(じい)さんと婆(ばあ)さんと僕と四人坐ったんですがね。さぞ御腹(おなか)御減(おへ)りでしょうと云いますから、何でも善いから早く食わせ給えと請求したんです。すると爺さんがせっかくの御客さまだから蛇飯(へびめ)でも炊()いて上げようと云うんで
    1.06メガバイト (208,385 語) - 2022年11月4日 (金) 04:57
  • お元は下谷(しもや)の媒酌人(なこうど)の家に一旦(いったん)おちついて、そこで江戸風の嫁入り支度をて、とどこおりなく加賀屋へ乗込だ。そういう事情で、豪農の娘ほとんど空身(からみ)同様で乗込んでのであるから、その支度料として親許(おやと)から千両の金を送ってよこしたの、別に不思議
    55キロバイト (11,345 語) - 2019年9月3日 (火) 12:02
  • だ引っ吊りあって、人相のよくない髭だらけの醜男(ぶおとこ)だっということです」 「その猟師がなぜそんなことをしたんでしょう。気ちがいですか」と、わたしは訊い。 「まあ一種の気ちがいとでもいうんでしょうね。しかし吟味にってから、口の利き方なぞははきはきていて、普通の人と変らなかっ
    48キロバイト (9,773 語) - 2019年2月27日 (水) 14:44
  • 『半七捕物帳』(はちとりものちょう) 第二巻/一つ目小僧 作者:岡本綺堂 底本:1999年10月10日春陽堂書店発行『半七捕物帳第二巻』 嘉永(かえい)五年八月のなかばである。四谷(よつや)伝馬町(でんまちょう)の大通りに小鳥を売っている野島屋(のじまや)の店さきに、草履取りをつれ一人の侍立っ
    25キロバイト (5,026 語) - 2024年2月4日 (日) 09:53
  • 中野 うん、そう云へばそうだ。君見えると申し分がなだけど少しも見えないか? 尾形 六度 (一心に凝視めてゐる)左の端女だらう、あれ日本髪か? 中野 そうだ、團扇を持つてゐるだらう。見えるかい? 尾形 その右男、和服だね。 中尾 うん、毛を分けてゐるらしい。 尾形 叔父さんかも知れないぞ。やはり來てゐてゐたんだ。その次が芳子で次が白い洋服だらう。…
    17キロバイト (3,470 語) - 2021年8月31日 (火) 22:29
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