「論語 (Wikisource)/里仁第四」の版間の差分
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子曰<sup>ク</sup>:「不{{レ}}患<sup>ヘ</sup>{{レ}}無<sup>キコトヲ</sup>{{レ}}位、患<sup>フ</sup>{{三}}所{{二}}-以<sup>ヲ</sup>立<sup>ツ</sup>{{一}}。不{{レ}}患<sup>ヘ</sup>{{レ}}莫<sup>キヲ</sup>{{二}}己<sup>ヲ</sup>知<sup>ルコト</sup>{{一}}、求<sup>ム</sup>{{レ}}爲<sup>スヲ</sup>{{レ}}可<sup>キコトヲ</sup>{{レ}}知<sup>ラル</sup>{{置き字|也}}。」 |
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: 子曰く:「位無きことを患へず、立つ所以(ゆゑん)を患ふ。己を知ること莫きを患へず、知らるべきことを為すを求む。」 |
: 子曰く:「位無きことを患へず、立つ所以(ゆゑん)を患ふ。己を知ること莫きを患へず、知らるべきことを為すを求む。」 |
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子曰:「父母之年、不可不知也。一則以喜、一則以懼。」 |
子曰<sup>ク</sup>:「父母之年<sup>ハ</sup>、不{{レ}}可<sup>カラ</sup>{{レ}}不{{レ}}知<sup>ラ</sup>也。一<sup>ハ</sup>則<sup>チ</sup>以<sup>テ</sup>喜、一<sup>ハ</sup>則<sup>チ</sup>以<sup>テ</sup>懼<sup>ル</sup>。」 |
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: 子曰く:「父母の年は、知らざるべからざるなり。一は則ち以て喜び、一は則ち以て懼(おそ)る。」 |
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子曰:「古者言之不出、恥躬之不逮也。」 |
子曰<sup>ク</sup>:「古者言之<sup>ヲ</sup>不<sup>ハ</sup>{{レ}}出<sup>ダサ</sup>、恥<sup>ヂテナリ</sup>{{二}}躬之不<sup>ヲ</sup>{{一}}{{レ}}逮<sup>バ</sup>也。」 |
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: 子曰く:「古者 言 之を出ださざるは、躬(み)の逮ばざるを恥ぢてなり。」 |
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子曰:「以約失之者、鮮矣。」 |
子曰<sup>ク</sup>:「以<sup>テ</sup>{{レ}}約<sup>ヲ</sup>失<sup>スル</sup>{{レ}}之<sup>ヲ</sup>者<sup>ハ</sup>、鮮<sup>ナシ</sup>{{置き字|矣}}。」 |
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: 子曰く:「約を以て之を失する者は、鮮(すく)なし。」 |
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子曰:「君子欲訥於言而敏於行。」 |
子曰<sup>ク</sup>:「君子<sup>ハ</sup>欲{{下}}訥<sup>ニシテ</sup>{{二}}{{置き字|於}}言<sup>ニ</sup>{{一}}{{置き字|而}}敏<sup>ナラント</sup>{{中}}{{置き字|於}}行<sup>ニ</sup>{{上}}。」 |
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: 子曰く:「君子は言に訥(とつ)にして行に敏ならんと欲す。」 |
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子曰:「德不孤、必有鄰。」 |
子曰<sup>ク</sup>:「德<sup>ハ</sup>不{{レ}}孤<sup>ナラ</sup>、必<sup>ズ</sup>有<sup>リ</sup>{{レ}}鄰。」 |
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: 子曰く:「徳は孤ならず。必ず隣有り」と。 |
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<div id="四之二六" style="background: #d9e3f1">'''四之二六'''</div> |
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子游曰:「事君數、斯辱矣 |
子游曰<sup>ク</sup>:「事<sup>フルニ</sup>{{レ}}君<sup>ニ</sup>數<sup>スレバ</sup>、斯<sup>ニ</sup>辱<sup>メラレ</sup>{{置き字|矣}};朋友<sup>ニ</sup>數<sup>スレバ</sup>、斯<sup>ニ</sup>疏<sup>ンゼラル</sup>{{置き字|矣}}。」 |
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: 子游曰く:「君に事ふるに数(しばしば)すれば、斯(ここ)に辱められ;朋友に数すれば、斯に疏んぜらる。」 |
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2015年7月13日 (月) 10:03時点における版
子曰ク:「里ルヲ㆑仁ニ爲ス㆑美シト。擇ビテ不ンバ㆑處ラ㆑仁ニ、焉ンゾ得ン㆑知ナルコトヲ?」
- 子曰く:「仁に里(を)るを美(よ)しと為す。択びて仁に処(を)らずんば、焉んぞ知なることを得ん?」
子曰ク:「不仁者ハ、不㆑可カラ㆓以テ久シク處ル㆒㆑約ニ、不㆑可カラ㆓以テ長ク處ル㆒㆑樂ニ。仁者ハ安ンジ㆑仁ニ、知者ハ利トス㆑仁ヲ。」
- 子曰く:「不仁者は、以て久しく約に処るべからず、以て長く楽に処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利とす。」
子曰ク:「惟ダ仁者ノミ能ク好ミ㆑人ヲ、能ク惡ム㆑人ヲ。」
- 子曰く:「惟だ仁者のみ能く人を好み、能く人を悪む。」
子曰ク:「苟シクモ志セバ㆓於仁ニ㆒矣、無キ㆑惡シキコト也。」
- 子曰く:「苟しくも仁に志せば、悪しきこと無きなり。」
子曰ク:「富ト與ハ㆑貴キ、是レ人之所㆑欲スル也;不バ㆘以テ㆓其ノ道ヲ㆒得㆖㆑之ヲ、不㆑處ラ也。貧シキト與ハ㆑賤シキ、是レ人之所㆑惡ム也;不バ㆘以テ㆓其ノ道ヲ㆒得㆖㆑之ヲ、不㆑去ラ也。君子去リテ㆑仁ヲ、惡クニカ乎成サン㆑名ヲ?君子ハ無シ㆓終フル㆑食ヲ之間モ違フコト㆒㆑仁ニ。造次ニモ必ズ於イテシ㆑是ニ、顚沛ニモ必ズ於イテス㆑是ニ。」
- 子曰く:「富と貴きとは、是れ人の欲する所なり;其の道を以て之を得ざれば、処らざるなり。貧しきと賎しきとは、是れ人の悪む所なり;其の道を以て之を得ざれば、去らざるなり。君子 仁を去りて、悪(いづ)くにか名を成さん?君子は食を終ふるの間も仁に違(たが)ふこと無し。造次にも必ず是(ここ)に於いてし、顛沛にも必ず是に於いてす。」
子曰ク:「我未ダ㆑見㆘好ム㆑仁ヲ者・惡ム㆓不仁ヲ㆒者ヲ㆖。好ム㆑仁ヲ者ハ、無シ㆓以テ尚フルコト㆒㆑之ヲ;惡ム㆓不仁ヲ㆒者ハ、其レ爲ス㆑仁ト矣、不㆑使㆔不仁者ヲシテ加ヘ㆓乎其ノ身ニ㆒。有ラン㆔能ク一日モ用ヰルコト㆓其ノ力ヲ於仁ニ㆒矣乎?我未ダ㆓㆑見力ノ不㆑足ラ者ヲ㆒。蓋シ有ラン㆑之矣、我未㆓之ヲ見㆒也。」
- 子曰く:「我未だ仁を好む者・不仁を悪む者を見ず。仁を好む者は、以て之を尚(くは)ふること無し;不仁を悪む者は、其れ仁を為す、不仁者をして其の身に加へしめず。能く一日も其の力を仁に用ゐること有らんか?我未だ力の足らざる者を見ず。蓋し之有らん、我未だ之を見ざるなり。」
子曰ク:「人之過ツ也、各〻於イテス㆒其ノ黨ニ㆒。觀テ㆑過チヲ、斯ニ知ル㆑仁ヲ矣。」
- 子曰く:「人の過つや、各々其の党に於いてす。過ちを観て、斯(ここ)に仁を知る。」
子曰ク:「朝ニ聞カバ㆑道ヲ、夕ニ死ストモ可矣。」
- 子曰く:「朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり。」
子曰ク:「士志シテ㆓於道ニ㆒、而恥ヅル㆓惡衣惡食ヲ㆒者、未ダ㆓㆑足ラ與ニ議ルニ㆒也。」
- 子曰く:「士 道に志して、悪衣悪食を恥づる者は、未だ与に議(はか)るに足らざるなり。」
子曰:「君子之於ケル㆓天下ニ㆒也、無ク㆑適モ也、無シ㆑莫モ也、義ニ之レ與ニ比。」
- 子曰く:「君子の天下に於けるや、適も無く、莫も無し。義に之れ与に比(した)しむ。」
子曰ク:「君子ハ懷ヒ㆑德ヲ、小人ハ懷フ㆑土ヲ;君子ハ懷ヒ㆑刑ヲ、小人ハ懷フ㆑惠ヲ。」
- 子曰く:「君子は徳を懐(おも)ひ、小人は土を懐ふ。君子は刑を懐ひ、小人は恵を懐ふ。」
子曰ク:「放リテ㆓於利ニ㆒而行ヘバ、多シ㆑怨ミ。」
- 子曰く:「利に放(よ)りて行へば、怨み多し。」
子曰ク:「能ク以テ㆓禮讓ヲ㆒爲メン㆑國ヲ乎、何カ有ラン?不ンバ㆘能ク以テ㆓禮讓ヲ㆒爲メ㆖㆑國ヲ、如㆑禮ヲ何?」
- 子曰く:「能く礼譲を以て国を為(をさ)めんか、何か有らん?礼譲を以て国を為むること能はずんば、礼を如何?」
子曰ク:「不㆑患ヘ㆑無キコトヲ㆑位、患フ㆔所㆓-以ヲ立ツ㆒。不㆑患ヘ㆑莫キヲ㆓己ヲ知ルコト㆒、求ム㆑爲スヲ㆑可キコトヲ㆑知ラル也。」
- 子曰く:「位無きことを患へず、立つ所以(ゆゑん)を患ふ。己を知ること莫きを患へず、知らるべきことを為すを求む。」
子曰ク:「參乎、吾ガ道ハ一以テ貫ク㆑之ヲ。」曾子曰ク:「唯。」子出。門人問曰:「何ノ謂ヒゾ也?」曾子曰ク:「夫子之道は、忠恕而已矣。」
- 子曰く:「参や、吾が道は一(いつ)以て之を貫く。」曽子曰く:「唯。」子出づ。門人問ひて曰く:「何の謂ひぞや?」曽子曰く:「夫子の道は、忠恕のみ。」
子曰ク:「君子ハ喩リ㆓於義ニ㆒、小人ハ喩ル㆓於利ニ㆒。」
- 子曰く:「君子は義に喩り、小人は利に喩る。」
子曰ク:「見テハ㆑賢思ヒ㆑齊シカランコトヲ焉、見テハ㆓不賢ヲ㆒而内ニ自ラ省ミル也。」
- 子曰く:「賢を見ては斉しからんことを思ひ、不賢を見ては内に自ら省みるなり。」
子曰ク:「事フルニハ㆓父母ニ㆒幾ク諫メ、見テハ㆓志ノ不ヲ㆒㆑從ハ、又タ敬シテ而不㆑違ハ、勞シテ而不㆑怨ミ。」
- 子曰く:「父母に事ふるには幾(やうや)く諌め、志の従はざるを見ては、又た敬して違はず、労して怨みず。」
子曰ク:「父母在マセバ、不㆓遠ク遊バ㆒;遊ブコト必ズ有リ㆑方。」
- 子曰く:「父母在ませば、遠く遊ばず;遊ぶこと必ず方有り。」
子曰ク:「三年無キヲ㆑改ムルコト㆓於父之道ヲ㆒、可シ㆑謂フ㆑孝ト矣。」
- 子曰く:「三年父の道を改むること無きを、孝と謂ふべし。」
子曰ク:「父母之年ハ、不㆑可カラ㆑不㆑知ラ也。一ハ則チ以テ喜、一ハ則チ以テ懼ル。」
- 子曰く:「父母の年は、知らざるべからざるなり。一は則ち以て喜び、一は則ち以て懼(おそ)る。」
子曰ク:「古者言之ヲ不ハ㆑出ダサ、恥ヂテナリ㆓躬之不ヲ㆒㆑逮バ也。」
- 子曰く:「古者 言 之を出ださざるは、躬(み)の逮ばざるを恥ぢてなり。」
子曰ク:「以テ㆑約ヲ失スル㆑之ヲ者ハ、鮮ナシ矣。」
- 子曰く:「約を以て之を失する者は、鮮(すく)なし。」
子曰ク:「君子ハ欲㆘訥ニシテ㆓於言ニ㆒而敏ナラント㆗於行ニ㆖。」
- 子曰く:「君子は言に訥(とつ)にして行に敏ならんと欲す。」
子曰ク:「德ハ不㆑孤ナラ、必ズ有リ㆑鄰。」
- 子曰く:「徳は孤ならず。必ず隣有り」と。
子游曰ク:「事フルニ㆑君ニ數スレバ、斯ニ辱メラレ矣;朋友ニ數スレバ、斯ニ疏ンゼラル矣。」
- 子游曰く:「君に事ふるに数(しばしば)すれば、斯(ここ)に辱められ;朋友に数すれば、斯に疏んぜらる。」