丙辰中秋、歡飲達旦、大醉、作此篇、兼懷子由。
明月幾時有?把酒問青天。
不知天上宮闕、今夕是何年。
我欲乘風歸去、又恐瓊樓玉宇、高處不勝寒。
起舞弄清影、何似在人間!
轉朱閣、低綺戶、照無眠。
不應有恨、何事長向別時圓!
人有悲歡離合、月有陰晴圓缺、此事古難全。
但願人長久、千里共嬋娟。
丙辰の中秋、歓飲して旦に達り、大酔して、此の篇を作り、兼ねて子由を懐う。
明月幾時よりか有る?
酒を把りて青天に問う。
知らず天上の宮闕、
今夕は是れ何れの年なるかを。
我風に乗りて帰り去かんと欲するも、
又恐る瓊楼玉宇の、
高き処寒に勝えざらんことを。
起ちて舞い清影を弄すれば、
人間に在るに何似ぞ!
朱閣に転じ、
綺戸に低れ、
眠り無きを照らす。
応に恨みは有るべからざるに、
何事ぞ長に別時に向て円かなる!
人に悲歓離合有り、
月に陰晴円欠有り、
此の事古より全きこと難し。
但だ願わくは人の長久にして、
千里嬋娟を共にせんことを。