明治元訳新約聖書(大正4年)/希伯來人書

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[二千三十三]
しんやくぜんしょしとパウロヘブルびとおくれるふみ

第一章[編集]

かみむかしおほくわかちをなしおほくはうをもてよげんしゃによりせんぞたちつげたまひしが
このすえのひにハそのこよりわれらつげたまへりかみかれたてよろづのものよつぎとしかつかれをもろゝゝせかいつくりたり
かれかみさかえかゞやきそのしつかたにておのちからことばをもてよろずのものたもちわれらのつみきよめをなしてたかきところいまゐくわうみぎしぬ
かれうけてんつかひよりもまされるごとかれらよりハまされり
そハてんつかひたちうちなるたれかつかくいへるなんぢハわがこなりわれけふなんぢをうめりとまたわれかれためちゝとならんかれわがためになるべしと
またうひごいらしむるときいひたまへるハかみすべてつかひみなこれにひざまづくべし
またつかひたちついてハかれそのつかひたちかぜとなしそのつかはるゝものほのほとなすといへ
そのいへるハかみなんぢくらゐよゝおよなんぢくにつゑたゞしつゑなり
なんぢあいあくにくこのゆゑかみすなハちなんぢかみよろこびあぶらなんぢともよりもまさりてなんぢそゝげ
またいはしゅなんぢはじめもとゐてんなんぢわざなり
十一 これらほろびされなんぢつねたもたこれらすべころもごとふるびん
十二 なんぢこれらをうはぎごとたゝまたかれらハかはらんされなんぢかはることなしなんぢよはひをはらざるなり
十三 つかひたちうちなるたれなんぢてきなんぢあしだいとなすまでわがみぎすべしとかついひたまへることありしや
十四 すべてんつかひすくひつがんとするものつかへんためつかはさるゝれいあらずや


第二章[編集]

このゆゑわれらきゝところながれすぐることなからんためにいよゝゝあつつゝしむべし
それつかひたちよりつげたまひしことばかたくしてすべてそむきしたがはざるとみなたゞしむくいうけたらんにハ
かくごとおほいなるすくひわれ
[二千四十]
らなほざりにしていかのがるゝことをんやはじしゅよりしめされたるをきゝものどもわれらいひかためたり
かみまたそのみこゝろしたがひてしるしことなるわざおよびさまゞゝちからのわざわかちあたふるところせいれいかれらともあかしせり
そはかみわれらいふところのきたらんとするてんつかひたちにハしたがハせざりき
あるへんひとあかししていひけるハひとたれとしてなんぢこれをこゝろとむるやひとたれとしてなんぢこれをかへりみるや
なんぢかれをてんつかひたちよりすこしくおとらしむかれさかえたふときかむらせまたなんぢのにてつくりしものうへこれたてたり
なんぢすべてのものそのあしのしたふくせしむすですべてのものこれふくせしむれバかならふくせずしてのこものなしされいまいたるまでわれらすべてのものいまこれふくせしを
たゞわれらてんつかひたちよりすこしおとらされしものすなはくるしみうけしによりさかえたふときかむらせられたるイエスたりそのしにたるハかみめぐみよりすべてひとかはりてあぢはへんがためなり
これおほくのさかえみちびかんとてそれすくきみをしてくるしみならしむるハすべてのものするところすべてのものつくれるものかなへることなり
十一 それきよむものきよめらるゝものすべひとつよりいづこのゆゑきゃうだいとなふるをはぢとしたまハずして
十二 いへらくわれなんぢのきゃうだいしめさんなんぢけうくわいうちほめ
十三 またいはわれかれはよりたのままたいハくわれかみわれあたへしこどもたち
十四 それこどもともにくとをそなふれバかれおなじこれそなこれしをしてけんゐもてるものすなはあくまほろぼし
十五 かつおそれしゃうがいつながるゝものはなたんためなり
十六 てんつかひたちたすけアブラハムしそんたす
十七 このゆゑかみつけことについてあはれみちゅうぎなるさいしをさとなりてたみつみあがなハんためすべてのことおいきゃうだいごとくなるハうべなり
十八 そはかれみづかいざなハれてくるしみうけたれバいざなハるゝものたすけうるなり


[二千四十一]

第三章[編集]

このゆゑおなじてんめしかうむりしきよきゃうだい
モーセかみぜんかちうぎをせしごとおのれたてものちうぎなるわれらしんずるところしとたるさいしをさたるイエスふかおもふべし
そハいへつくりしものいへよりまさりほまれうくべきものとせられたり
おほよいへこれつくれるものありばんもつつくれるものかみなり
それモーセのちいひつたへられんとすることあかしをせんがめにつかはれびとごとかみぜんかおいちうぎをなし
キリストたるものごとかみいへつかさどれりわれらもししんかうのぞみよろこびとををはりまでかたたもたわれらそのいへなり
このゆゑせいれいいへごとくせよなんぢらもしけふそのこゑきかありしゅこゝろみたるそのいかりひきときごと
なんぢらこゝろかたくなにするなか
そのところおいなんぢらせんぞわれをこゝろわれをためしまたしじふねんあひだわがわざたり
このゆゑわれそのひといかりかれらつねこゝろまどへりといへされわがみちしらざりき
十一 ゆゑわれいきどほりてかれらやすみいるべからずとちかひたり
十二 きゃうだいなんぢらうちふしんかうなるあしこゝろいだきいけるかみまへよりはなおつることなからんやうつゝしむべし
十三 なんぢらのうちたれひとりつみあざむきよりかたくなにならざるやうけふとなふるうちにひゞたがひあひすゝめよ
十四 そハわれらもしはじめしんかうをはりまでかたたもたキリストくみすものとならん
十五 それいへることありけふそのこゑきかいかりひきときのごとくなんぢらこゝろかたくなにするなか
十六 きゝてなほいかりひきものたれぞやモーセしたがひてエジプトよりいでたるすべてものあらずや
十七
かみしじふねんのあひだたれむかひいかりしやつみをかしてそのしかばねたふしゝものどもにいかれるならず
十八 またそのやすみいるべからずとたれちかへるならず
十九 これよりみれかれらいることをざりしハふしんよりてなり

[二千四十二]

第四章[編集]

このゆゑわれらおそるべしそのやすみにいるやくそくいまなほのこれどもおそらくハまたなんぢらのうちにこれおよばざるものあらん
そはわれらもかれらごとふくいんのべつたへられたりたゞかれらがきゝところことばハそのしんかうまじらざりしがゆゑきけものえきなかりき
しんずるところわれらやすみいることをうるなりすなはいひたまひたるがごとわれいかれるときちかひかれやすみいるべからずといへしかれどもちのもとゐおきときよりそのわざハみななれ
そハあるへんなぬかについてごといへかみだいなぬかすべそのわざやすめりと
またこのへんかれらやすみいるべからずといへ
されこれいるべきものありさきふくいんつたへられたるものしんぜられるによりいらざりしなり
このゆゑひさしきのちまたダビデふみおいさだめけふいへまへいひごとけふもしそのこゑきかなんぢらこゝろかたくなにするなか
もしヨシュアかれらやすませなばそののちかみほかいはざるべし
されやすみかみたみのこれり
すでやすみいりものかみおのれのわざやすみごとかれそのわざやすめり
十一 このゆゑかれらごとふしんかうならひておちざるやうわれらこのやすみいらんことをはげむべし
十二 それかみことばいきてかつちからありもろはつるぎよりもいのちたましいまたふしゞゝこつずゐまでとほわかこゝろおもひこゝろざしみわくるものなり
十三 またものとしてかみまへあらはれざるハなしわれらかゝはれるものまへすべてのものはだかにてあらは


十四 されわれらそらとほりてのぼりしおほいなるさいしをさすなハちかみイエスありゆゑわれらしんずるところをしへかたたもつべし
十五 そはわれらがよわきおもひやることあたはざるさいしをさわれらあらかれすべてことわれらごといざなはれたれどつみをかさざりき
十六 このゆゑわれらあはれみをうけをりたすけとなるめぐみうけためはゞからずしてめぐみきたるべし

第五章[編集]

ひとうちよりえらばるゝすべてさいしをさひとのためにかみのためにかみつくことをにんぜられてつみそなへものいけにへ
[二千四十三]
さゝぐることをするものなり
おのれみづからよわきまとはるれバまたおろかなるまよへるものあはれむことをうるなり
これよりたみためになるごとおのためにもつみさゝげものさゝげざるを
このたふときアロンごとかみめしうけたるものあらざれバみづかこれとるものなし
かくごとキリストみづかたうとびてさいしをさとハなさざりきなんぢわがこなりわれけふなんぢうめりといひものかれたふとびてしかなせり
またべつへんなんぢかぎりなくメルキゼデクくらゐごとさいしたりといひたまへるがごと
かれにくたいありしときかなしみさけなみだながしてよりおのれすくひうものいのりまたねがひをなしそのうやゝゝしきによりてきかるゝことをたり
かれたれどもうくところくるしみよりしたがふことをなら
すでまったけれバすべかれしたがものかぎりなきすくひもととなれり
かれメルキゼデクくらゐごとさいしをさなりとかみとなへられき


十一 これつきわれらおほくかたるべきことあれどなんぢらみみにぶきによりときがたし
十二 すでなんぢらときふることひさしけれバひととなるべきものなるにいままたかみしめたまへるをしへはしをしへられざるをなんぢらかたしょくもつならでちゝもちふべきものとなれり
十四 それかたきしょくもつこゝろはたらかせねりよしあしわきまへうるおとなもちゐるものなり

第六章[編集]

このゆゑわれらキリストをしへはじめはなしのわざくいあらたかみつけしんかう
さまゞゝあらひれいまたおくことしにひとよみがへりかぎりなきさばきこれらのをしへもとゐふたゝおくことをせずしてまったきすゝむべし
もしかみゆるたまハゞわれらこれを
そハひとたひかりをえてんたまものをうけせいれいかうむ
かみよきことばらいせけんのうとをあぢはひてのち
だらくするものかみふたゝじふじかつけさらしものとするがゆゑまた
[二千四十四]
これをくいあらためにたちかへらすことあたハざるなり
それつちしバゝゝそのうへふれあめすひこみたがやすものためになるべきやさいしゃうぜバかみよりめぐみうく
されいばらあざみしゃうぜバすてられかつのろひちかそのはてやかるべし
あいするものわれらかくいへどなんぢらこれまされることすなはすくひちかきことをふかしんぜり
かみなんぢらさきせいとつかいまなほこれにつかふるそのはたらきみなためあらはしゝそのあいわするゝふぎなるものあら
十一 なんぢらおのゝゝをはりいたるまでうたがひいだかざるのぞみたもたんがためまへおなはげみあらはおこたらずして
十二 かのしんかうしのびやくそくつげものならはんことをわれらねがへり
十三 それかみアブラハムやくそくたまひしときおのれよりおほいなるものさしちかふべきなきがゆゑおのれさしちかひ
十四 いひたまひけるハわれなんぢらをおほいめぐまんまたなんぢのしそんおほいまさ
十五 かれしのびかくごとやくそくのものをたり
十六
おほよひとおのれよりすぐれたるものさしちかふまたことさだむちかひすべかれらあらそひとゞむるなり
十七 されかみやくそくつぐものそのむねかはらざることをいよゝゝあらはさんとしてやくそくうへにまたちかひたてたまへり
十八 かみいつはることあたはざるこのふたつかはりなきことハまへたつところののぞみとらんとていかりのがれたるわれらなぐさめんがためなり
十九 われらこのゝぞみたましひいかりごとかたうしてうごかずまくうちいる
二十 われらためイエスさきがけしてそのところいりメルキゼデクくらゐごとかぎりなくさいしおさとなれり

第七章[編集]

このメルキゼデクサレムわうにていとたかかみさいしなりしがアブラハムわうたちころしてかへりしときかれアブラハムむかへしゅくせり
アブラハムこれすべぶんどりものじふぶんいちわかちたりまづそのとけたゞしきわうつぎサレムわういふこれすなはおだやかわうなり
かれちゝなくははなくけいづなくいのちはじめなくまたをはりもなしかみかたどられてつねさいしたりき
せんぞアブラハムぶんどりもっとよきものじゅうぶんいち
[二千四十五]
かれあたふれバそのひといかたふときかをおもふべし
レビしそんのうちさいしつとめうくものおきてしたがひてたみすなはそのきゃうだいよりじふぶんいちとることをめいぜらるかれらアブラハムこしよりいでたるものいへどもなほしかなせり
されこのちすぢあらずしてかれアブラハムよりじふぶんいちとりそのやくそくたもてるものしゅくせり
おとれるものまされるものしゅくさるゝハろんなきことなり
こゝなるじゅうぶんいちうくものしぬべきものかしこなるハいけものなりとあかしせられたり
またじふぶんいちうくところレビアブラハムによりてじふぶんいちをさめたりといふべし
そはメルキゼデクかれあへるときレビそのちゝこしをれバなり
十一 たみレビすぢなるさいしつとめもとづきておきてうけたりもしこのつとめよりまったきことあらバなんほかアロンくらゐごとさいしおこることをもとめん
十二 すでさいしすぢかハるときおきてまたかならかはるべし
十三 これらことさいだんつとめたるものなきわかれつけものさしいへ
十四 われらしゅユダよりいでことあきらかなりモーセこのわかれついさいしつとめのことハなにをもいはざりき
十五 すでメルキゼデクごとほかさいしおこりたれバおきてかはることもいよゝゝあきらけし
十六 かれにくたいかゝおきてのりしたがひてたゝくちざるいのちちからしたがひてたて
十七 そはメルキゼデクくらゐごとなんぢかぎりなくさいしたりとあかしせられたれバなり
十八 それおきてなにごとをもまったうせしところなし
十九 このゆゑさきのりハそのよわきえきなきをはいせられさらまされるよきのぞみたてられたりわれらこののぞみよりかみちかづくことをうるなり
二十 二一 二二 かのひとゞゝちかひなくしてさいしとなれどかれちかひさいしとなれりこれしゅかハりなきちかひたてなんぢメルキゼデクくらゐごとかぎりなくさいしたりとかたれるものによるかくごとイエスちかひあらざれバさいしとならざるほどもっとよきけいやくうけあいびととなれり
二三 かれらあるによりながたもつ
[二千四十六]
ことあたハずゆゑさいしとなりたるものおほかりき
二四 されイエスかぎりなくたもつゆゑかはることなきさいしつとめもて
二五 このゆゑかれおのれよりかみきたものためとりなさんとてつねいくれバかれらまったすくうるなり
二六 これごとさいしをさわれらあたれるものなりかれきよくしてあしきことなくけがれなくしてつみびととおざかれりかつてんよりもたか
二七 またかのさいしをさたちごとまづおのれのつみのちたみつみためごとにいけにへさゝぐべきよしなしそはすでにひとたびおのれをさゝげこれなせバなり
二八 それおきてよわひとたてさいしをさとなせりされおきてのちちかひことばかぎりなくまったたてたり

第八章[編集]

わがいへるところかんえうかくごとさいしをさわれらあることなりかれてんおいおほいなるゐくわうあるものくらゐみぎして
きよきところつかすなはひとたつところあらしゅたてたまへるところまことまくやなり
すべてさいしをさたてられたるハそなへものいけにえさゝぐるためなるがゆゑかれまたかならずさゝぐところものあるべし
かれもしをらさいしなるべからずそはすでにおきてしたがひをてれいもつさゝぐさいしあれバなり
かれらつかふところてんにあるものかたちかげなりモーセまくやつくらんとせしときなんぢつつしみすべてことをなすにハやまおいわがなんぢにあらはしゝところのりしたがふべしとしめされたりしごと
されいまかれハまされるやくそくもとづきてたてられたるけいやくなかだちとなるかくごとかれすぐれたるつとめたり
そハはじめけいやくもしかくることなくバのちけいやくたつることをもとめじ
そのかくところかれらあらはしていはしゅいひたまひけるハわれイスラエルいへユダいへしんやくたてまったうするのひきたらん
このやくわれてとりかれらせんぞエジプトよりみちびいだせるたてところごときにあらそはかれらけいやくをらわれまたかれらかへりみざりしがゆゑなりとしゅいひたまひたり
またしゅいひたまひけるハそのひのち
[二千四十七]
イスラエルいへたてんとするけいやくこれなりわれハおきてをそのおもひおきまたそのこゝろしるさんわれかれらのかみとなりかれらわたみなるべし
十一 おのゝゝそのくにびとそのきゃうだいをしへなんぢしゅしれまたいはじそはせうよりだいいたるまでことゞゝわれしら
十二 われかれらふぎあはれそのつみあくをまたこゝろとめざれバなり
十三 かれすであたらしいひしハはじめものふるしとするなりそれふるびおとろふものほとんどきえうせんとす


第九章[編集]

はじめけいやくにハまつりれいぎつけきよきみやとあり
まうけたるまへまくやきよきところなづうちとうだいつくゑそなへのパンあり
まただいにまくうしろまくやいときよきところなづ
こゝにきんかうろあまねきんおほひしけいやくはこありこのなかにマナををさめたるきんつぼアロンめざしゝつゑふたつけいやくあり
うへにハしょくざいしょおほへるさかえのケルビンありいまこれらについつまびらかにいは
かくごとこれらのものすでそなはりさいしたちつねまへまくやいりまつりなせ
おくなるまくやさいしをさのみとしひとたびいれどもたずしてハいることなしこれおのれとたみあやまちためさゝぐるなり
せいれいこれをまへまくやのなほりしときいときよきところいるべきみちあらはれざりしことしめ
このまくやそのときのためにまうけられたるかたなりこれしたがひてさゝげたるそなへものいけにへハそのまつれものこゝろまったうすることあたはざりき
これらハたゞにくたいつけのりにしてくひもののみものまたさまゞゝのあらひごとともあらたまらんときまでおはせられたるのみ
十一 いまキリストすでいたれりかれきたらんとするよきことさいしをさにしてにてつくれるまくやすなはちこのよつけところものならぬまさりたるおほいなるまったまくやにより
十二 ひつじこうしもちゐおのをもてひとたびきよきところいりかぎりなきあがなひをなすことをたり
十三 もしけがれそそぎうしおよびひつじまたやけわかきめうしはひなどにくたいきよむることを
十四 ましかぎりなきれいによりきずなくしておのれかみ
[二千四十八]
さゝげキリストなんぢらいけるかみまつらせんがためおこなひさらしめてそのこゝろきよむることをざらん
十五 このゆゑかれしんやくなかだちとなれりこれはじめのけいやくときをかせるつみあがなふべきあるによりめされたるものかぎりなきよつぎやくそくんがためなり
十六 おほよゆゐしょあるときハかならこれしるしゝものしにたることをあらはさゞるを
十七 それゆゐしょこれしるしゝものいけうちすこしちからあることなくそのひとしにてのちかたうなるなり
十八 このゆゑはじめけいやくなくしてハたてざりき
十九 モーセおきてしたがひてもろゝゝいましめすべてたみにつげこうしひつじおよびみづとりくれなゐヒソプをもてふみすべてたみそゝぎいふ
二十 これかみなんぢらめいたまへるけいやくなり
二一 またかくごとをもてまくやすべてまつりのうつはそゝげ
二二 おほよおきてよるすべてものきよめらるながすことあらざれバゆるさるゝことなし
二三 このゆゑてんあるものにかたどりたるものかならこれらをもてきよめられしかどてんあるものハこれらよりもまさりたるいけにへきよめらるべきなり
二四 キリストまことものかたなるにてつくれきよきところいらいまよりながわれらためかみまへあらはれんとてまことてんいり
二五 またかれさいしをさとしごとにほかものをもてきよきところいるごとくしばゝゞおのれをさゝぐることをせず
二六 もししからずバかれよのはじめよりこのかたしバゝゝくるしみうくべきなりされおのれいけにへとなしてつみのぞかんがためいまよすゑにひとたびあらはれたり
二七 ひとたびしぬることゝしにさばきうくることゝハひとさだまれることなり
二八 かくキリストおほくひとつみおはんがためひとたびぎせいとせらるかれまたつみおふことなくおのれのぞものふたゝあらはれすくひほどこすべし


第十章[編集]

おきてきたらんとするよきことかげにしてまことかたちあらざれバとしごとにたえさゝぐところそなへものかみきたものつねまったうすることあたはず
もしまったうすることをまつるものひとたびきよめられまたつみ
[二千四十九]
おぼえざるがゆゑさゝぐることをやめざらん
されとしごとにこのまつりをなすによりつみおぼゆることあらはるゝなり
これうしひつじつみのぞくことあたはざるによる
このゆゑかれよきたるときいひけるハなんぢいけにへそなへものこのまずたゞわがためにくたいそな
なんぢはんさいざいさいよろこばず
そのときわれいひけるハかみわれなんぢのむねおこなはんとてきたすなはわれについてふみしるされたり
さきにハいけにへそなへものはんさいざいさいすなはちおきてしたがひてさゝぐるものをこのまずまたよろこばずといひ
のちにハかみわれなんぢのむねおこなはんとてきたれりといひそののちなるものたてためそのさきなるもののぞけり
このむねかなひわれらきよめらるイエス キリストひとたびおのがにくたいさゝげしによりてなり
十一 すべてさいしごとにたちつとめをなしいさゝつみのぞくことあたはざるおないけにへしばゝゝさゝ
十二 されこのひとひとたびつみためひとついけにへさゝげかぎりなくかみみぎ
十三 そのてきあしだいとなさんときまて
十四 そはかれひとつさゝげものきよまものかぎりなくまったうすればなり
十五 せいれいまたわれらこれあかしそはこののちわれかれらたてんとするけいやくこれなりといへのち
十六 しゅいひたまはくおきてそのこゝろおきそのおもひしる
十七 またそのつみあくとをこゝろとめじとあるがゆゑなり
十八 すでこれらゆるしあらんにハまたつみのためにさゝぐることなかるべし
十九 このゆゑきゃうだいわれらイエスよりそのわれらためひらきたるあたらしきいけるみちよりまくなるそのにくたいとほはばからずしていときよきところいること
二十 かつかみいへつかさど
二一 おほいなるさいしあれバ
二二 われらまことこゝろうたがひいだかざるしんかうたもこゝろあしきおもひそゝがきよきみづをしてあらはれてちかづくべし
二三 またいひあらハすところのぞみうごかさずしてかたまもるべしそはやくそくせしものまことなれバなり
二四 われらたがひかへりみてあいしんよきわざはげま
二五 あつまりやむあるひとならふことなくともあひすゝそのひいよゝゝちかよるをますゝゝかくごとくなすべし
二六 もしわれらまことさとら
[二千五十]
せられしのちなほほしいまゝつみをかさバつみあがないけにへまたあることなく
二七 たゞおそれてさばきまつことゝさからふものやきつくさんとするはげしきひのみのこるなり
二八 モーセおきてすつものもしさんにんあかしあらバあはれまるゝことなくしてしぬべし
二九 ましかみふみつけみづからきよめられしけいやくよのつねのものとなしまらめぐみほどこれいあなどものうくべきそのばつおもきこといかばかりおもふや
三十 しゅいハくあだむくゆるハわれにありわれむくゆべしまたいハくしゅそのたみさばかんかくいへるものわれらしる
三一 いけるかみおちいるハおそるべきことなり
三二 なんぢらむかひかりうけしのちおほいなるくるしみたたかひしのびたりしおもひいづべし
三三 あるひそしりなやみをうけひとみものごとくせられあるひかゝことにあふものくみすることをなせ
三四 そハなんぢらわがなはめあるおもひやりまたおのがためにてんおいまさりたるつねたもつべきもちものあるをひとなんぢらもちものうばはんとするをもよろこびてうけたり
三五 このゆゑなんぢらおほいなるむくいうくべきしんかうなげすつることなか
三六 なんぢらかならもちふべきものハにんたいなりこれかみむねおこなひてやくそくのものをうけんがためなり
三七 いましばらくありてきたものきたらんかならおそからじ
三八 ぎじんしんかうよりいくべししりぞかバたましひこれをよろこびとせじ
三九 されわれらしりぞきてほろびおよぶべきものあらしんじてたましひすくひべきものなり

第十一章[編集]

それしんかうのぞところうたがハずいまざるところまこととするものなり
いにしへひとこれによりほまれたり
われらしんかうよりもろゝゝせかいかみことばにてつくらかくみゆるところのものハるべきものよりつくられざることをしる
しんかうよりアベルカインよりまされるそなへものかみさゝげたゞしきものあかしせられたりそはかみそのさゝげものについてあかしたまへバなりかれしぬれどもしんかうよりいまなほものいへり
しんかうよりエノクしなざるやうにうつされたりかみこれをうつしゝによりひとみいだすことざりきかれいま
[二千五十一]
うつされざるさきかみよろこバるゝものあかしせられしなり
しんかうなくバかみよろこバすことあたハずそはかみきたものかみあるをしんかつかみかならおのれもとむものむくいたまものなるをしんずべきなり
しんかうよりノアいまざることしめしをかうむつゝしみてそのかぞくすくはためふねまうけたりこれよりひとつみさだめまたしんかうよれうくべきよつぎとなれり
しんかうよりアブラハムハそのうけつぐべきゆけとのめいかうむこれしたがひそのゆくところをしらずしていでたり
かれまたしんかうよりことくにあるごとやくそくやどおなやくそくあいつげイサクヤコブともまくやをれ
そハかみつくりいとなめるところもとゐあるみやこのぞめバなり
十一 しんかうよりサラたねやどさるゝちからをうけとしすぎしかどもうめこれやくそくせしものまことなりとしつれバなり
十二 このゆゑしにたるものごとひとりよりてんほしおほきうみべすなかぞがたきがごとうまれいでたり
十三 これらみなしんかういだきてしねいまやくそくものうけざりしがはるかにこれのぞみよろこありてハみづかたびゞとなりやどれるものなりといへ
十四 かくいふものふるさとたずぬことあらはなり
十五 かれらもしそのいでところおもハゞかへるべきのをりありしなるべし
十六 されかれらさらまされるところすなハちてんあるところをしたへりこのゆゑかみそのかみとなふることをはぢとせざりきそはかれらのためみやこそなたまふれバなり
十七 しんかうよりアブラハムこころみられしときイサクさゝげたりかれやくそくうけものなるがそのひとりごさゝげたり
十八 このこついてハなんぢしそんイサクよりとなへらるべしといはれたりき
十九 かれおもへらくかみよりこれいきかへるとすなはよりかれうけしがごとくなりき
二十 しんかうよりイサクきたらんとすることついヤコブエサウしゅくせり
二一 しんかうよりヤコブしなんとするときヨセフふたりしゅくまたそのつゑかしらよりをがみをなせり
二二 しんかうよりヨセフしなんとするときイス
[二千五十二]
ラエルしそんエジプトよりいづことについてかたまたおのががいこつことついめいじたり
二三 しんかうよりふたおやモーセうまれたるときそのうるはしなるをみつきあひだこれをかくまたわうめいをもおそれざりき
二四 しんかうよりモーセひとゝなりときパロむすめよばるゝをいなみたり
二五 しばらつみたのしみうけんよりハむしかみたみともなやみうけんことをよしとし
二六 キリストためうくそしりエジプトたからよりもたふときものおもへりそはむくいみとめのぞめバなり
二七 しんかうよりかれエジプトはなわういかりおそれざりきこれみえざるものみるごとたへしのべバなり
二八 しんかうよりかれすぎこしのいはひそゝれいまもれりそはちゃうしほろぼものかれらふれざらんがためなり
二九 しんかうよりかれらこうかいをかごとくにわたりしがエジプトひとこれわたらんとしておぼしにたり
三十 しんかうよりなぬかあひだエリコしろめぐりたるにつひにそのいしがきくづれたり
三一 しんかうよりぎふラハブしんぜざるものともほろびざりきそはかんじゃうけこれへいあんならしめたれバなり
三二 われさらなにいはんやもしギデオンバラクまたサムソンイピタダビデまたサムエルおよよげんしゃたちこといはんにはときたらざるなり
三三 かれらしんかうよりくにゞゝふくおこなやくそくものをえしゝくちつぐ
三四 ひのいきほひやいばのがよわきよりしてつよくせられたゝかひおいいさましくいはうじんぢんしりぞかせたり
三五 をんなまたしにたるものいきかへりうけしことありまたあるひともっとまされるよみがへりべきためせめられてゆるさるゝことをこのまざりき
三六 またあるひとあざけりをうけむちうたなはめひとやくるしみうけ
三七 いしにてうたのこぎりにてひかれにてやかやいばにてころされめんやうやぎかはあるきともしくしてなやみくるしめり
三八 かれらおくたへかれらあらのやまほらあなとにさまよひたり
三九 かれらみなしんかうよりほまれたれどもやくそくところざりき
四十 そハかれらわれらともならざれバまったう
[二千五十三]
ることあたハざるためさらまされるものかみあらかじめわれらそなたまへり


第十二章[編集]

このゆゑわれらかくおほくものみびとくもごとかこまれたれバすべておもきものまとへつみのぞたへしのびてわれらまへおかれたるはせばはし
イエスすなはしんかうみちびきとなりてこれまったうするもののぞむべしかれそのまへおくところのよろこびよりてそのはぢをもいとハずじふじかしのびてかみくらゐみぎしぬ
なんぢらうみつかれてこゝろうしなふことなからんためあくにんかくおのれにさからひしをもしのびたるものおもふべし
なんぢらあくあらそふせぎいまながすいたらず
またつぐるがごとつげたまひしことばなんぢらわすれたりいはわがこなんぢしゅこらしめかろんずるなかそのいましめうくるときこゝろうしななか
そハしゅそのあいするものこらしまたすべてそのうくところむちうてり
なんぢらもしこのこらしめしのバゞかみごとなんぢらあしらたまふなりたれちゝこらしめざるあらん
すべてひとうくこらしめもしなんぢらなくバそハかくしごにしてまことのこあら
またわれらにくたいちゝわれらこらしめしものなるになほこれをうやまへりましたましひちゝしたがひていのちざるべけん
にくたいちゝハそのこゝろまかせてしばらわれらこらしされたましひちゝわれらえきしめてそのきよきあづからせんがためこらしむることをため
十一 すべてこらしめいまよろこバしからずかへっかなしおもハるされのちこれによりたんれんするものにハおだやかなるむすバせり
十二 このゆゑなんぢらなへたるてよわりたるひざすこやかにせよ
十三 あしなへたるものまよふことなくいやされんがためなんぢらのあしすぐなるみちそなふべし
十四 なんぢらすべてものやはらぐことをなしみづかきよからんことをつとめよひともしきよからずバしゅまみゆることをざるなり
十五 なんぢらつゝしめよおそらくハかみめぐみおよバざるものあらんおそらくハにがきねはえいでてなんぢらなやまさんかつおほくのひとこれによりけがさるべし
十六 おそらくハエサウごといんおこなみだりなるわざ
[二千五十四]
なすことあらんかれいっぱんのためにあにげふうれ
十七 そののちいはところさいはひつがんことをもとめたれどもつひすてられなみだながしてこゝろざしひきかへさんとせしがうることあたハざりしハなんぢらしるところなり


十八 なんぢらちかづけるところさはるべきやまあらあるひもえたるあるひハくろくもあるひハくらきあるひハはやち
十九 あるひハらっぱおとあるひハことばこゑあらこのこゑきゝものふたゝことばをもてかたりたまハざることをねがへり
二十 そハけものさへやまふれなバいしにてうたるべしとめいぜられしをかれらしのぶことあたハざりしゆゑなり
二一 そのしところきはめおそろしかりけれバモーセわれいたおそれおのゝけりといへ
二二 されなんぢらちかづけるところシオンやままたいけるかみしろなるてんエルサレムまたちよろずしうすなハちてんのつかひあつまり
二三 てんしるされたるちゃうしどものけうくわいまたすべてひとさばかみおよびまったうせられたるぎじんたましひ
二四 しんやくなかだちなるイエスおよそゝところなりこのちいふところハアベルのいふところよりハもっとまされり
二五 つゝしみてつぐところものこばなかにてしめせるものこばみかれらまぬかるゝことなかりしならバましわれらてんよりしめせるものこばみまぬかるゝことをんや
二六 むかしそのこゑちふるへりいまかれつげていはわれまたひとたびちのみならずてんをもふるハん
二七 このまたひとたびいへるハふるはるべきものすてられんことをしめこれらつくられたるハふるハれざるもののこらんためなり
二八 このゆゑわれらふるはれざるくにたれバめぐみかんじてつゝしうやまかみみこゝろかなところをもてこれつかふべし
二九 そはわれらのかみやきつくなり


第十三章[編集]

なんぢらつねきゃうだいあひあいするこゝろたもつべし
たびゞともてなすことわするゝなかあるひとかくなしたれバしらずしててんのつかひもてなせり
おのれもともにとらはるゝがごととらはるゝものおもなんぢらまたみあるゆゑくるしものおもふべし
なんぢらこんいんことすべたふとまたねどこをもけがすことなかかみこうごうまたかんいん
[二千五十五]
ものさばたまハん
なんぢらわたるにむさぼることをせずあるところをたれりとせよそはわれなんぢさらさらなんぢすてじといひたまひたれバなり
されわれらはゞからずしていふべししゅわれをたすくものなれバおそれなしひとわれになにをかなさんと
かみことばなんぢらをしなんぢらみちびものおもそのおこなひてそのしんかうならふべし
イエス キリストきのふけふいつまでもかはらざるなり
さまゞゝなるをしへことなるをしへうごかさるゝことなかめぐみよりこゝろかたうせられいんしょくよらざるハいんしょくよりよりおこなひたるものえきするところなかりき
われらさいだんありこのうへものまくやつかふひとくらふことをざるなり
十一 さいしをさつみあがなハんがためけものたづさへてきよきところいりそのけものたいかこひのそとにてやけ
十二 このゆゑイエスおのれをもてたみきよめんがためもんそとくるしみうけしなり
十三 されわれらかれそしりおひかこひのそといでかれにゆくべし
十四 われらこゝにありつねたもつべきみやこなしたゞきたらんとするみやこもと
十五 このゆゑわれらかれによりつねさんびまつりかみさゝぐべしすなはそのなほむくちびるなり
十六 されどまたぜんなすほどこしなすことをわするゝなかかくごとまつりかみこれをよろこべバなり
十七 なんぢらみちびものしたがひてふくすべしかれらおのことかみまへうったふべきものなるがゆゑなんぢらたましひのためにまもることをすれバなりかれらなげかせずよろこびてまもることをなさしむべししからざれバなんぢらえきなし
十八 なんぢらわれらのためにいのりせよわれらよきこゝろありてすべてことよきおこなひをなさんとすることをしんずれバなり
十九 われなほすみやかなんぢらかへることをんがためなんぢらいのらんことをさらもと
二十 ねがはくハかぎりなきけいやくよりひつじだいぼくしゃなるわれらしゅイエス キリストよりよみがへらしゝへいあんかみ
二一 イエス キリストよりそのよろこところなんぢらこゝろうち
[二千五十六]
おこまたなんぢらをしてそのむねおこなハせんがためすべてよきことおいなんぢらまったうせしむべしえいくわうかれにしてよゝかぎりなからんアメン


二二 きゃうだいいまわれなんぢらほゞかきおくりたれバすゝめことばゆるさんことをこふ
二三 われらきゃうだいテモテゆるされしことなんぢらしるべしかれもしすみやかきたらバわれかれとともなんぢら
二四 こふすべてなんぢらみちびものおよびすべてせいとやすきとへイタリヤよりきたりしものやすきなんぢらとへ
二五 ねがはくハめぐみなんぢらすべてひとともあらんことをアメン