夏の日の恋

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本文[編集]

夏の日の恋
萩原恭次郎

機械体操する少女のお尻と 教会堂の屋根が輝く

聖書を読み上げる父親
台所で豚のやうに働いて叱られてゐる母親
しなびた大根と説教

——禁制の建て札は
——いつか逢曳のうちに
——娘の指からはねかれた

男の腕によりかゝつた娘の胸と腹に
素的に怖ろしい ゴツホのやうな向日葵が咲く

機械体操する少女のお尻と 教会堂の屋根が輝く
天なる神よ!

解題[編集]

作者:萩原恭次郎

底本:萩原恭次郎『死刑宣告』日本図書センター〈愛蔵版詩集シリーズ〉(2004年3月25日初版第1刷発行) ISBN 978-4-8205-9599-1

表記について:旧仮名遣いは初版本(1925年10月18日発行、長隆舎書店)のまま、漢字は常用漢字に改めてある。