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ニカイア教父とニカイア後教父: シリーズ II/第9巻/ダマスコのヨハネ/正教信仰の正確な解説/第3巻/第22章

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正教信仰の正確な解説。

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第3巻

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第22章

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<< 彼、キリストの成長について>>


さらに、彼は知恵と年齢と恩寵において成長し[1]、確かに年齢を重ね、年齢を重ねることによって彼の中にある知恵が現れると言われている[2]。そうです、さらに、人々の知恵と恩寵において進歩し、父の善意を満たす、つまり人々の神と人々の救いについての知識、彼自身の増加、そしてどこでも私たちのものであるものを彼のものとして取るのです。しかし、これらの属性に何か追加を受けるという意味で彼が知恵と恩寵において成長したと主張する人々は、その結合が肉体の最初の起源で起こったとは言わず、生存における結合を優先させることもなく、愚かなネストリオス派に 耳を傾け[3]、奇妙な相対的な結合と単なる内在を想像し、彼らが何を言っているのか、何を主張しているのかを理解していません[4]。というのは、もし肉が、その最初の起源から神である言葉と一体であったなら、いや、むしろ肉が神の内に存在し、神と同一の存在であったなら、なぜ肉があらゆる知恵と恵みを完全に授かっていないのか。それは、肉自身が恵みにあずかるためでも、恵みによって言葉に属するものにあずかるためでもなく、むしろ、存在の一体化の理由によるのである。なぜなら、人間的なものも神聖なものも、ともに唯一のキリストに属し、神であり人であったキリストは、その恵みと知恵とあらゆる祝福の豊かさを、泉のように宇宙全体に注ぎ出すからです。


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脚注

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  1. ルカによる福音書 2:52
  2. アタナシオス, Contr. Arian., bk. iv.; グレゴリオス・ナジアンゼン, 手紙1 ad Cled., and Orat. 20; キュリロス・アレクサンドリア, Contr. Nest., bk. iii.; Greg. Nyss., 『アポリナリオス反駁』Contr. Apoll., II. 28, その他。
  3. テキストは πείθομαιです。: 確かに πειθόμενοι. であるべきです。
  4. 1テモテ 1:1
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原文:

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翻訳文:

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