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ディオニュシオス・アレオパギテスの著作/神秘神学/第2章

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神秘神学

第2章

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<< 我々は、いかにして卓越した万物の原因に合一して、すべてを超えるその大義を讃美するべきか >>

第1節

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私たちは、明るさを超えた暗闇くらやみの中に入り、見ることも知ることもできない、観想と知識を超えた方を、見て知ることもなく、知るように祈ろう。これはまことに、あらゆる存在の抽象化を通して、存在を超えた方を存在を超えた仕方で見知り、讃えることであり、まるで生き生きとした彫像を作る者たちのように、隠されたものの明確な姿を視界に顕わすためのあらゆる障害物を取り除き、ただ切り取ることによって[1]、そこに隠された真の美を明るみに出すことである。そして、定義とは正反対の方法で除去を讃えることが必要であると私は考える。というのは、私たちは後者を、最も前から始めて中間を通って最も低いところまで下がっていくことによって配置していたが、この場合、最も低いところから最も高いところまで上昇することによってすべてを除去し、ベールなしで、存在するすべてのものの中にある、すべての既知のものの下に隠されている不可知であったものを知り、存在するものの中にあるすべての光によって隠されている存在を超えた暗闇を見ることができるようになるからである。


脚注

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  1. つまり抽象化です。

出典

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原文:

この作品は1930年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。

 
翻訳文:

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