- 底本: Pseudo-Dionysius, John Parker "The Works of Dionysius the Areopagite". 1897(ENGLISH FROM THE ORIGINAL GREEK)
- ウィキソースによる日本語訳
神秘神学
<< 神の暗闇とは何ですか? >>
神を超え、善を超えている超越的な三位一体よ、キリスト教徒の神智の守護者よ、未知を超え、光明を超え、神秘の言葉の最高峰へと私たちを正しく導きたまえ。そこでは神学の単純かつ絶対的で不変の神秘が、沈黙の光明を超えた暗闇の中に隠されたものを明らかにする。その隠されたものは、その最も深い暗闇の中で最も光明を越えて輝き、まったく触れることができず目に見えないものの中で、視力のない心を卓越した美の栄光で溢れさせる。これが私の祈りです。しかし、親愛なるテモテよ、あなたは神秘的なビジョンとのあなたの粘り強い交流によって、感覚的な知覚と知的努力、感覚と知性のすべての対象、存在するものと存在しないものすべてを後にして、無意識のうちに高みに引き上げられ、あらゆる本質と知識を超えた彼との結合に、可能な限り到達しなさい。なぜなら、あなた自身とすべてのものからの、抵抗できない絶対的な純粋さによって、すべてを捨て去り、すべてから自由になったとき、神の暗闇の存在を超えた光まで高く運ばれるからです。
しかし、秘儀の啓示を受けていない者、つまり、存在物に囚われ、存在を超えて存在するものは何もないと思い込み、自らの知識によって、闇を隠れ家として置いた神を知っていると想像している者たちには、誰にもこうしたことを聞き知られることがないように注意しなさい。しかし、神の秘儀啓示がそのようなものより優れているのであれば、さらに秘儀啓示を受けていない人々、すなわち、創造されたものの中で最も低いものから大義をすべてのものより高く崇め、大義が自ら形作った無神論者や多様な形をした無神論者より優れているなどと言う人々については、一体何が言えるだろうか。我々の義務は、存在するもののすべての属性をすべての原因である大義に帰し、肯定することであり、より適切には、すべてのものを超える大義にすべての属性を否定することであり、否定を肯定に反するものとみなさず、むしろあらゆる抽象と定義を超える大義が欠乏を超えていると考えることである。
このように、聖なるバルトロマイは、神学は多くて小さく、福音は広くて偉大であると同時に簡潔であると述べています。彼は、すべての善なる大義は、多く語られると同時に、最も短く、そして語られないものであるということを、超自然的に理解していたように私には思えます。それは、言葉も概念も持たないからです。なぜなら、それは超本質的にすべてのものを超えて高く掲げられ、すべての清浄なものを通り抜け、あらゆる聖なる峰のあらゆる登り口を超え、すべての神聖な光と音、そして天上の言葉を後に残し、暗闇へと足を踏み入れる者たちにのみ、ベールなく真実に顕現されるからです。そこには、神託が言うように、すべてを超えた方が本当におられるのです。というのは、神であるモーセ自身も、まず身を清め、それからそうでない人々から分離されるように厳しく命じられており、完全に清められた後、声の大きなラッパの音を聞き、清らかな光線を放つ多くの光を見る。それから彼は群衆から分離され、選ばれた祭司たちとともに、まず最初に神の登り口の頂上に登るが、そのときでも全能の神自身に会うことはなく、神ではなく(神は見えないので)、神がおられる場所を見るのである。
さて、これは、見られ、観想された物事の中で最も神聖で至高なものは、すべてのものを超えている神に従属する物事の、一種の暗示的な表現であり、そのことを通して、神の完全に考えられない存在が示され、神の最も神聖な場所の最も高い精神的な頂点に達するということを意味していると私は考えます。そして、彼(モーセ)は、見られる者と見ている者の両方から解放され、不可知の暗闇に入ります。それは真に神秘的な暗闇であり、その中で彼はすべての知識の知覚を閉ざし、完全に触れることができず、目に見えないものに入り、すべてを超え、誰にも属さず、自分自身にも他人にも属さない完全に神に属します。そして、すべての知識の不活動によって、彼のより良い部分は完全に未知のものと結合し、何も知らないことによって、心を超えて知るのです。
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原文:
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