エジプトのマカリオス50の霊的説教/説教42

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• 底本: A. J. Mason, Fifty spiritual homilies of St. Macarius the Egyptian/Homily 42
• ウィキソースによる日本語訳

エジプトのマカリオス50の霊的説教

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説教42

<< 外的なものではなく、内的なものが人間を前進させたり傷つけたりする。つまり、恵みの霊か邪悪の霊かである。>>

1. 大きな都市があったとしよう。その都市は廃墟となり、城壁はすべて破壊され、敵に占領されてしまったら、その都市の偉大さは何の役にも立たない。その都市の大きさに応じて、敵が侵入できないように城壁を強固にする必要がある。同様に、知識と知性と鋭敏さに恵まれた魂は大きな都市のようだ。しかし、敵が侵入して破壊しないように、その都市が聖霊の力で強化されているかどうかを注意深く調べなければならない。アリストテレス、プラトン、ソクラテスといった世界の賢者たちは、知識に富んでいたため、大きな都市のようであったが、神の聖霊がそこにおられなかったために、敵によって破壊された。

2. しかし、恵みにあずかる多くの素朴な民衆は、十字架の力によって強化された小さな町のようなものです。彼らが恵みから落ちて滅びるのは、2つの原因だけです。彼らは、自分にもたらされる苦難に耐えられないか、罪の快楽の甘さを味わった後、それを続けたかのどちらかです。その道を歩む者は、誘惑なしには通り抜けることができません。出産のとき、乞食も女王も同じ苦しみを味わい、金持ちの土地も貧乏人の土地も、必要な耕作を受けなければ、価値ある果実を実らせることができないのと同じように、魂の耕作においては、賢者も金持ちも、忍耐と苦難と多くの労働を経なければ、恵みに支配することはできません。キリスト教徒の生活はそのようなものであるべきです。蜂蜜は甘いので、苦いものや毒のあるものは一切受け入れません。それと同じように、キリスト教徒は、善人であろうと悪人であろうと、近くに来るすべての人に親切です。主が「あなたたちの天の父のように、あなたたちも善良であれ」とおっしゃっているとおりです。人を傷つけ汚すものは、内側から生じます。主がおっしゃるように、心から悪い考えが生じます。なぜなら、人を汚すものは、内側から生じるからです。

3. 内側から魂に忍び寄り、前進する邪悪な霊は、陰謀を企み、扇動する霊であり、それは暗闇のベール、古い人間であり、神に逃れる者はそれを脱ぎ捨て、天国の新しい人間、すなわちキリストを着けなければなりません。外部から人間を傷つけることができるのは、心に住み、生き、活動している暗闇の霊だけです。ですから、すべての人は、自分の思いの中で闘争心を持ち、キリストが自分の心を照らすようにしなければなりません。神に永遠に栄光がありますように。アーメン。

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