エジプトのマカリオス50の霊的説教/説教21

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• 底本: A. J. Mason, Fifty spiritual homilies of St. Macarius the Egyptian/Homily 21
• ウィキソースによる日本語訳

エジプトのマカリオス50の霊的説教

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説教21

<< キリスト教徒には、内なる戦いと外なる戦いという二つの戦いが待ち受けている。後者は、地上の煩いから身を引くためのものであり、前者は、心の中で、邪悪な霊の誘惑に対抗するためのものである。>>

1. 神を本当に喜ばせたいと願い、悪の敵対勢力の真の敵である人は、2つの戦いと2つの争いに取り組まなければなりません。1つは、この世の目に見える事柄において、地上の煩いや世俗的な絆への愛や罪の情愛から離れることによって戦うことであり、もう1つは、隠れた事柄において、邪悪な霊そのものと戦うことです。使徒パウロが言ったように、「私たちの戦いは、血肉に対するものではなく、支配者たち、権威者たち、この暗黒の世の支配者たち、天上にいる邪悪な霊たちに対する戦いなのです。」

2. 人間が戒律に違反し、楽園から追放されたとき、彼は二つの方法で二つの鎖で縛られました。一つはこの世の出来事、この世への愛、つまり肉欲や欲望、富や名誉や所有物、妻や子供、親族、祖国、特定の場所、衣服、その他すべての感覚的なものへの愛です。神の言葉は、人間が自分の自由な選択でそこから解放されるように命じています。なぜなら、感覚的なものに人間を縛っているのは、自分自身の同意だからです。そうすることで、人間はこれらすべてから解放され、解放され、戒律を完全に守ることができるようになるのです。しかし、これに加えて、隠された領域では、魂は邪悪な霊によって囲まれ、囲まれ、壁で囲まれ、暗闇の鎖で縛られ、思うように主を愛することも、思うように信じることも、思うように祈ることもできないのです。あらゆる面で、明白な事柄においても、隠された事柄においても、最初の人間の罪によって矛盾が私たちに伝わってきました。

3. したがって、人が神の言葉を聞き、努力し、この世の出来事やこの世の束縛を捨て、肉の快楽をすべて否定し、それらから解放され、絶えず主に付き従い、すべての時間を主に捧げるとすぐに、心の中に別の格闘、別の隠れた反対、邪悪な霊の誘惑との別の戦い、そして自分の前に別の戦いがあることを発見できる立場になります。このように、揺るぎなく立ち、疑う余地のない信仰と多くの忍耐をもって主に呼びかけ、主から来る助けを待ち望むなら、その源から、隠された情熱の働きである邪悪な霊の束縛、垣根、土塁、暗闇からの内なる解放を得ることができます。

4. しかし、この戦いは神の恵みと力によって無に帰すことができます。人間は自分自身の力で、考えの矛盾や誤り、気づかない情熱、悪魔の策略から逃れることはできません。

もし人がこの世の出来事によって感覚的な事柄に巻き込まれ、さまざまな地上の束縛に絡みつかれて、邪悪な欲望に流されてしまうなら、彼は自分の内側にもう一つの格闘や殴打や戦いがあることに気づくことすらありません。人が努力して、世俗的、物質的な事柄や肉欲の快楽という目に見える束縛から自分を解放し、この世を離れて常に主に仕え始めるとき、その人はついに、自分に対する野原での情熱の内なる闘い、内なる戦い、邪悪な考えを認識できる立場に立つことになる。もし、私が前に言ったように、努力して世を否定し、全身全霊でこの世の欲望から自分を解放し、完全に完全に主にすがることを決心しないなら、その人は邪悪の隠れた霊や悪の隠れた情熱の誤りを発見せず、傷つけられていることを知らず、気づかないうちに隠れた情熱を持っている人のように、自分自身に疎い者になる。その人は依然として目に見える秩序に縛られ、この世の事柄に巻き込まれているが、それを気にしない。

5. 本当に世を否定し、努力して地上の重荷を投げ捨て、肉の快楽や栄光や権威や人間的名誉といったむなしい欲望から離れ、心からそれらから離れ、世の意志を否定するのに応じて、主がこの公然の努力において密かに助けてくださるので、主に仕える立場を取り、全身全霊で絶えず主に仕えている人、私はこう言います。矛盾や隠れた情熱や目に見えない束縛や秘密の戦いや努力や隠れた奮闘を見出します。そして、このように主に懇願し、祝福された使徒が数えている聖霊の武具、すなわち正義の胸当て、救いのかぶと、信仰の盾、聖霊の剣を天から受け、これらで武装することで、彼は現代の邪悪さの中にある悪魔の隠れた策略に立ち向かうことができるでしょう。あらゆる祈りと忍耐と嘆願と断食によって、そしてすべて信仰によってこの武具を身に付けたので、彼は支配者と権力者、そして世界の支配者との戦いを戦うことができるでしょう。そして、このように聖霊の協力とすべての美徳における彼自身の熱心さによって反対勢力に打ち勝ち、彼は父と子と聖霊を讃えながら永遠の命にふさわしい者となるでしょう。この三方に栄光と力がとこしえにありますように。アーメン。

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