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「教育に関する戦時非常措置方策に関する件」通牒と回答

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○教育ニ関スル戦時非常措置方策ニ関スル件

標記ノ件ニ関スル本月十二日ノ閣議決定ニ基キ文科系大学専門学校ニ付テハ徴集猶予ノ停止ニ伴ヒ学生生徒ノ減少ヲ来ス為授業上ノ関係ヲ考慮シ且防空上ノ目的ニ基キ適当ナル箇所ヲ選ビ集合シテ授業ヲ行フコトト相成且相当数ノ私立大学ハ之ヲ専門学校ニ転換シ其ノ教育内容ヲ整備改善スルト共ニ大学ヨリ転換セルモノト既存ノモノトヲ併セ専門学校ノ入学定員ヲ全期ヲ通ジ概ネ従前ノ二分一程度ニ止ムルコトト相成従ツテ専門学校ニ於テモ相当数ノ統合整理又ハ理科系へノ転換ヲ要スルモノト認メラルルニ付テハ之ガ実施上ノ資料ト致度ニ依リ右趣旨御諒承ノ上貴法人経営ノ学校ニ対スル措置トシテ左記事項ニ付御意見希望等至急文書ヲ以テ御開申相成度

大学

一、転換セントスル場合ニ於テハ其ノ学校ノ種類、学科、定員並校舎其ノ他ノ施設ノ位置及規模等(理科系専門学校へ転換セントスル場合ニ於テハ特ニ実験実習場等ノ概要)

二、統合整理セントスル場合ニ於テハ其ノ善後措置又ハ統合先ノ学校ニ関スル希望等

三、附属専門部ニ関スル措置

四、現在教職員ニ対スル措置

五、其ノ他

以上

〇教育に関する戦時非常方策に対する回答

一、東洋大学は政府の根本方針に協力し、戦時非常措置として文学部哲学科、仏教学科、国文学科、支那哲学支那文学科、史学科の五科を縮少して東洋哲学科古典科の二科とし入学定員を概ね五分の二に減少す。校舎等に関しては現在の東洋大学校舎等を使用す。(東洋大学は理科系大学又は理科系専門学校に転換する意なし)

二、東洋大学は護国愛理を建学の精神とし六十年の久しきに亙り西洋文化心酔の弊風を打破しつつ常に東洋精神の昻揚に努め以て能く純文科大学としての使命を全うせり。従つて其の伝統を異にする他大学との統合を希望せず。

三、東洋大学附属専門部は四科の中倫理国漢科、経国科の二科を存置し国漢科を倫理国漢科に、拓殖科を経国科に統合す、従って入学定員は之を半減す。

四、文学部専門部各科の整理と入学定員の縮少とに伴ひ相当数の教職員の退職者を出すことゝなるを以て、本学としては万全の措置を講ずべきも、尚政府に於かれても、就職を斡旋し或は相当額の退職金を補助せらるゝ等の措置を講ぜられたし。

五、決戦下の思想戦に於て純精神文化教育の益々重要なることを痛感し、本学建学精神に鑑み如何なる困難をも打破して、教育報国の誠を致すべく決意せり

この著作物は、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)50年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。


この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。