長嘯
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長嘯
著作者: 三富朽葉
((私は眠ります、))
敷石に落ち散る死んだ葉と
細い、溫い雨…
やがて、靑く疲れる街燈。
銳い憂愁《うれひ》は窓を廻《めぐ》つて
近くさまよへど、
圓《まど》かな女の夢は
醒めもせず、靜かに眠りゆく。
幽《かす》かな夜の光り、
曇つたひと室《ま》に
蔽はぬ夢融け、
終夜の歌の零れ…
聞くに由ないそれに
繋がれて、
濡れ濡れて、
淚は繁《しじ》に、玻漓《はり》の霜に泣く!
「近」は原文旧字体。
出典:「三富朽葉詩集」大正15年刊