解析概論/第9章/集合の測度
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[編集] 108.集合の測度
集合の一類
(
は σ 系をなさなくてもよい)に属する各集合
に実数または
を対応せしめる函数
が定義されているとき,
を
における集合函数という.σ 系
における集合函数に関し
が単純和なるとき,下記 (1) の右辺が確定(401 頁,[附記]参照)で
(1)

ならば,
は加法的であるという.
は交換律に従うから,級数
は絶対収束をする.ここで絶対収束とは,無条件収束の意味,すなわち,級数
が項の順序および括り方に無関係に,一定の値(
をも込めて)を有することをいう.
(1) が無限列に関して成り立つことを強調するためには,‘完全に加法的[* 1]’ともいうが,我々はむしろ (1) が有限列に関してのみ成り立つことを,‘弱い意味で加法的’ということにする.
さて,次のように測度の定義を立てる.
定義.
閉じた σ 系
における集合函数
が完全に加法的で常に正なる(負でない)とき,
(または
とも書く)をもって,
の測度とする.
の値として
をも許容するが,
なるときは,
は
が有限なる集合
の増大列の極限(合併)として,‘到達される’とする.(すなわち
なる集合列
の存在を仮定する.)[* 2]
差し越しながら,この仮定のもとで
となる(下記定理 87).
ならば,
は単純和だから,定義によって
.また,定義によって
だから,
.すなわち
は‘単調増大’である.
は閉じた σ 系であるから,最大集合
を有する,故に
なる
がある場合には,
から
.従って仮定によって
なる集合列
が存在する.そのとき
で,
.すなわち
が定義の末端に述べた集合列である.空集合に関しては,
.――実際,定義によって
なる
はある.従って
から,
.
だから
.
これらは定義の言葉尻であるが,重要なのは
の完全加法性である.完全加法性は連続性を意味する.すなわち次の定理が成り立つ.
定理 87.
(1º)
とすれば,
.[証]


がすべて有限ならば,
だから,

ならば,
.すなわち
.(2º)
とすれば,
なる仮定の下において,
.
に対する
の余集合を
とすれば

.さて
だから
.故に

.
に関して
ならば,
に関して
なるとき,
は増大列で,
だから,
. さて
だから,


だから,
. こんどは
から,

を仮定する.
ならば


だから,等号が成り立って,


とする.
を単純和とすれば,
と置いて
を得る.従って
とすれば,
.さて弱い意味の加法性から
従って 
に対して,
なる
があるが,
だから,上記のように
.すなわち
.
は任意だから
. また
は増大列の収束,同様に
は減少列の収束を示す記号.