解析概論/第6章/任意函数系の直交化
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[編集] 72. 任意函数系の直交化
区間
において与えられた函数系(簡単のために連続性を仮定する)
(1)

から,一次結合によって直交系が作られる. 今 (1) を一次独立とする.その意味は任意に
を取るとき,
(2)

なる関係式が,定数なる係数
をもって区間
において常に成り立つことは,
なる場合以外にはないことをいう.
さて函数列 (1) から,次のような一次結合
(3)

によって正規直交列
が作られる.問題の要点はまずすべての
に関して
を
と直交ならしめることにあるが,それには
を
と直交ならしめればよい.今
(4)

(5)

と置く.然らば,
は
の一次結合で,
は上記行列式の最終行を
,すなわち
で置き換えたものであるから
.すなわち
は
と直交する.残るところは
の正規化である.さて一般に
の行列式を
(6)

と書けば,
を用いて, (5) から


従って

故に

は正規直交列である.
上記において
を仮定したが,実際それは正当である.まず
.よって帰納法を用いて
とする.然らば
は
の一次結合で,
の係数は
であるが,
は一次独立だから
,従って
,故に
.
それによれば
は明白である.
を仮定したが,実際それは正当である.まず
.よって帰納法を用いて
とする.然らば
は
の一次結合で,
の係数は
であるが,
は一次独立だから
,従って
,故に
.
上記行列式
は区間
における函数列
の Gram の行列式というものである.
は
が一次独立であることの判定条件である[* 1]
が一次独立でないならば
なることは見やすい.すなわち一般に
.
[附記]
Gram の行列式は次のように表される:

は明白である.
ではありえない.――もしも
として 
を掛けて
を得る.