解析概論/第5章/Stirlingの公式
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[編集] 69.Stirling の公式
自然数
の大なる値に対する
を概略評価するために
に
を代用すれば,次のグラフの示すように

すなわち

従って

誤差
は次の図から見えるように,項が単調に減少する交代級数で,
のとき,それは収束する.
実際
のグラフは上方に凸だから,接線の下側,弦の上側にある.従って
.また
のとき
は明白.
のグラフは上方に凸だから,接線の下側,弦の上側にある.従って
.また
のとき
は明白.よって
のとき
,そこで
と置けば
(1)

(2)

定数
は Wallis の公式(253 頁,(9))

から簡単に求められる.すなわち (1) から代入して,(2) を用いれば

故に

よって (1) から,
を掛けて

これが Stirling の公式である[* 1].
今これを験証する.(3) が成り立つとするならば,
に代入して
右辺を
と書いて,
に
を代入して加え
さて,公式(186 頁 (9) において
とする)
から,両辺に
を掛けて
を引けば,
従って
故に
のとき,(4) の右辺の級数は収束する.従って
とする以上
従って (6) から
でなければならない.しかし,(7) によって
を定めたところで,はたして (3) が成り立つであろうか.それが験証を要する論点である.そこで,かりに (7) の
を用いて
と置くならば,前にした計算から
を得る.一方
から
(5),(7) から
.すなわち
は凸函数である.故に(252 頁,[注意])或る定数因子
をもって
すなわち
定数
はすでに
が自然数であるときに計算されている.すなわち (3) が確定した.
に代入して

と書いて,
に
を代入して加え
(4)

とする)

を掛けて
を引けば,
(5)


(6)

のとき,(4) の右辺の級数は収束する.従って
とする以上
(7)


を定めたところで,はたして (3) が成り立つであろうか.それが験証を要する論点である.そこで,かりに (7) の
を用いて




.すなわち
は凸函数である.故に(252 頁,[注意])或る定数因子
をもって


はすでに
が自然数であるときに計算されている.すなわち (3) が確定した.[附記]
Stirling の公式
において
であったが,
を計算するために,次の公式が用いられる:
は Bernoulli の数である.また最後の剰余項においてのみ,
より小なる係数
が乗ぜられるのである.これを継続して無限級数にすれば,収束しないが[* 2],
に対応して
を適当に定めて,剰余項を小さくすれば,計算に利用することができる.

(8)

を計算するために,次の公式が用いられる:
(9)

は Bernoulli の数である.また最後の剰余項においてのみ,
より小なる係数
が乗ぜられるのである.これを継続して無限級数にすれば,収束しないが[* 2],
に対応して
を適当に定めて,剰余項を小さくすれば,計算に利用することができる.次に (9) の証明を述べる.



を周期
なる函数として定義すれば
(10)

は三角級数に展開される(240 頁).すなわち

(11)

(12)

ならば,
に一様に収束して
(13)

ならば,
の不連続点(
)を含まない閉区間において (13) が成り立つ.また (11) から
(14)



(15)


の右辺の積分に再び部分積分を行えば,

である.すなわち
の符号は
に等しい.さて (15) において
に
を代用すれば
(16)

と
とは反対の符号を有するから
(17)

(16) から (17) を導くところが味噌である.
において,
と
とが反対の符号を有するならば,
.
において,
と
とが反対の符号を有するならば,
.


![\left.\begin{align}\\[10pt]\\
\lim_{s\to\infty}\mu(s)=0.
\end{align}\right\}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/a/0/5/a0533dd57f35364a80e6b5032b0583ed.png)

が小さいことに着眼して,
とすれば

とすれば(
),剰余項の絶対値は
よりも小さい.よって,この式の最初の三項を取って,区間
における
が,小数 6 位まで計算される.それから
の函数方程式によって,区間
における 
であった(
は既述(
は限りなく増大する.