解析概論/第4章/無限級数
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[編集] 42.無限級数
数列
の最初の
項の和を

とする.もしも(有限なる)極限値

が存在するならば,無限級数

は収束するといい,極限
をこの無限級数の和と略称する.極限値が存在しないとき(
をも含めていう)には無限級数は発散するという.発散する級数は直接には計算の用に立たない.
Cauchy の判定法(§6)によれば収束の必要かつ十分なる条件は,
を十分に大きくして,任意の
に関して

がどんな
よりも小さくされることである.すなわち

と置けば,或る番号以上
.
故に収束の場合には部分和
に対応する剰余
,すなわち

も収束して
.
特に
だから,
は収束の必要条件である.しかし,それは十分なる条件ではない.
例えば調和級数
は

だから発散する.
正項級数(
)の場合には,
は単調増大だから,収束の条件は
の有界性である.
級数
がそれぞれ
に収束するならば
は
に収束する.すなわち
(定理5).
同じ条件の下で,
が定数ならば
.これらは収束の定義によって明白である.
無限級数から有限個の項を取り除き,またはそれに有限個の項を挿入しても,収束性に影響ののないことも同様である.
級数
が収束すれば,連続する若干項を括弧でくくって一項としても,やはり同じ和に収束する.それは収束する数列
の部分数列を取ることに帰するからである(定理 3).しかし逆はいけない.例えば
であるが,括弧をはずしてしまえば,
は収束しない.