解析概論/第3章
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[編集] 第 3 章 積分法
[編集] 28.古代の求積法
特殊の曲線曲面に関する求積法は,古代から知られていた.Archimedes が球の面積及び体積を計算した方法は有名であるが,Archimedes はまた次のような方法を考案して,ひとつの弦で限られた放物線の截片の面積をみごとに計算した.
を放物線の弦,
をその中点を通る径とすれば,放物線と弦とで囲まれる截片の面積
は三角形
の面積
の
に等しい.すなわち

今現代的に座標法を用いて,径
を
軸,
における接線を
軸にとれば放物線の方程式は
で
とすれば,
の極は
である.すなわち
は
の中点で,弦
とその両端における接線とが作る三角形
の面積は
の面積の二倍に等しい.
同様の関係はもちろん弦
に関して成り立つから,図上の記号でいえば
.故に
.同様に
.今
の面積の和を
とすれば

同じように弦
を底として同様の三角形を作って,それらの面積の和を
とすれば

このような操作を限りなく継続して,
によって,求めるところの面積
を搾り出してしまおうというのである.古代の求積法の秘訣であって,いわゆる搾出法(method of exhaustion)である.すなわち

ただし,このように放漫に結論を出してしまっては,18世紀式になる.
等をいつまで作って行くとしても,それらは決して面積
を覆いきらない,という論点に関しては,ギリシア数学は神経質であった.搾っても搾っても搾りきれないではないか,というのである.Archimedes においても,この論点はもちろん重大であった.彼は次のように考えた.今,図の記号でいえば,面積
では
の一部分にすぎないが,もしも
の上にさらに
と
とを加えるならば,それは
よりも大きい.これらの二つの三角形はそれぞれ
の二倍だから,その和は
に等しい.すなわち
.同様のことが上記操作の各段階において成り立つから,




は任意だから,
は
より他のどんな数でもありえない.
このような精密論法はギリシア数学の一つの特徴であったのだが,17,18世紀における近世数学の創世記には,そこまで行くいとまがなくて,19世紀も半ばを過ぎたあとにいたって,ようやく復興されたものである.上記 Archimedes の考察法は解析概論において方法論上重要であるから,少し詳しく述べておこう.上記 (1) から

を得て,それから
,従って
を得るのであるが,ここでは
も
も定数で,任意の自然数なる
だけが変数である.今左辺の定数
を略して
と書き,また右辺における定数
を略して
と書くならば,
だが,
を用いるならば,(2) から

を得る.これから
がでてくるのであるが,それは次の原則による.
と
が与えられた正数ならば,(
がいかに小さく,
がいかに大きくても)
になるような自然数
が必ず存在する.現今それを Archimedes の原則といっている.この原則を承認するならば,(3) から
を得る.なぜなら: 今かりに
とするならば,すべての自然数
に関して
従って 
でなければならない.これは Archimedes の原則に矛盾する.故に
なる仮定は不合理である.然るに
.故に
である.
に関して
.すなわち,すべての自然数の集合が有界,従ってその集合に上限
があり(定理 2),従って
なる或る自然数
があり,従って
.
も自然数だから,これは不合理である.故に Archimedes の原則を承認せざるを得ない![編集] 29.微分法以後の求積法
上記の求積法は実に巧妙で,古代にあっては Archimedes をまって初めてできたのであろう.しかしながら,その方法は放物線にのみ適用されうるものである.然るに18世紀には,このような求積問題は,次のような一般的の方法によって何人にも容易に解かれたであろう.
前のとおり,放物線の方程式を

として,面積
を
の函数
として考察する.然らば例の記号を用いて
面積 
この面積は
の間に挟まれて,それらを底とする二つの平行四辺形の面積なる
と
との中間にある.すなわち 


ここまでは
としたが,
でも同様で,ただ不等号の向きが変わるだけである.さて
のとき
.故に

然るに

故に

と置くならば,
すなわち 
故に
は定数であるが(定理22),
のとき
だから,この定数は
で,
.すなわち

で,それが求める面積である.それは Archimedes の計算と一致する.実際,

このような方法ならば,放物線に限らないで,次の図に示すような曲線
と
軸との中間において二つの縦線の間に挟まれる面積
が上記と同様にして求められる.すなわち
が連続函数ならば,
のとき,
だから,前のように

故に今
を

なる函数とするならば,

従って
(
は定数)さて
のとき
だから,
.故に

初等函数の範囲から
を取れば,
も初等函数である.それを
とすれば,曲線
に関する面積
が (1) によって求められる.そのような
は無数にあるから,無数の求積問題が解けてしまう.
これが微分法の発見がもたらした大脅威であった.
が与えられたとき,それを導函数とする函数
,すなわち
なる
を
の原始函数といい,また後に説明するような意味で,積分記号を用いて,それを

と書く.次の頁に応用上重要な原始函数を掲げる.
![\begin{array}{cllc|clc}\hline
& & & & & &\\[-8pt]
\ & & \!\!\!\!\!\!\!\!\!\!\!f(x)=F'(x)&\ &\ & \qquad\qquad\qquad F(x)&\ \\[5pt]\hline
& & & & & &\\[-6pt]
&x^\alpha &(\alpha\ne-1)&&&\dfrac{x^{\alpha+1}}{\alpha+1}\\[9pt]
&\dfrac{1}{x} &(x\ne 0) &&&\log|x| \\[9pt]
&\dfrac{1}{1+x^2} & &&&\mathrm{Arc\,tan}\,x \\[9pt]
&\dfrac{1}{1-x^2} &(x\ne\pm1) &&&\dfrac12\,\log\Big|\dfrac{1+x}{1-x}\Big|\\[9pt]
&\dfrac{1}{x^2-1} &(x\ne\pm1) &&&\dfrac12\,\log\Big|\dfrac{x-1}{x+1}\Big|\\[9pt]
&\dfrac{1}{\sqrt{1-x^2}}&(|x|<1)&&&\mathrm{Arc\,sin}\,x\\[9pt]
&\dfrac{1}{\sqrt{x^2-1}}&(|x|>1)&&&\log|x+\sqrt{x^2-1} \\[9pt]
&\dfrac{1}{\sqrt{x^2+1}}& &&&\log(x+\sqrt{x^2+1})\\[9pt]
&\sqrt{1-x^2} &(|x|\leqq 1)&&&\dfrac12(x\sqrt{1-x^2}+\mathrm{Arc\,sin}\,x)\\[9pt]
&\sqrt{x^2-1} &(|x|\geqq 1)&&&\dfrac12(x\sqrt{x^2-1}-\log|x+\sqrt{x^2-1}\,|)\\[9pt]
&\sqrt{x^2+1} & &&&\dfrac12(x\sqrt{x^2+1}+\log(x+\sqrt{x^2+1}\,))\\[9pt]
&e^x & &&& e^x\\[5pt]
&a^x &(a>0,a\ne 1) &&&\dfrac{a^x}{\log a}\\[9pt]
&\sin x & &&&-\cos x\\[5pt]
&\cos x & &&& \sin x\\[5pt]
&\dfrac{1}{\sin^2 x} & &&&-\cot x\\[9pt]
&\dfrac{1}{\cos^2 x} & &&& \tan x\\[9pt]
&\tan x & &&&-\log|\cos x|\\[5pt]
&\cot x & &&& \log|\sin x|\\[5pt]\hline
\end{array}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/4/6/b/46bb2f1c60dbcb5faf04c53fac4834b3.png)
原始函数が初等函数として得られる場合,それはこれらの公式を反復応用して求めうるのである.しかし,そのような手段では

のように一見簡単な函数の原始函数が容易に求められない.然らば連続函数の原始函数は必らず存在するであろうか?
さきには面積を使って,むぞうさに原始函数を出してしまったが,原始函数の存在が問題になるならば,面積の可能性も同様でなければならない.我々は無頓着に面積,体積などといっているが,そもそも面積,体積とは何を意味するか? このような問題が縁起になって,19世紀以後に,かなり安全なる解析学の建立が成就したのである.
[編集] 30.定積分
前節に述べた問題を解くことは積分法の任務である.我々は考察の範囲を連続函数以内に止めたいのだけれども,それでは応用上にさしつかえが生ずる.例えば若干の不連続点がある場合を除外することはできない.よって,さしあたり,考察の範囲を少しく拡大して,函数の有界性のみを仮定する.
において
は有界とする. この区間を
において
個の細空間に分割する.


において,左から第
番の細区間の幅を
などと略記する.
など本節で用いる細区間はすべて閉区間とする.
における
の最大値を
とする.
における
の値の上限,下限を
とする.
における
の上限,下限は添字なしに
で表わす.従って

の上記分割
に関して,次のような和を考察する:

から



に関して
も
も有界であるが,我々が興味を持つのは
の下限と
の上限とである.
の下限を
,また
の上限を
と書く.
の分割
における各細区間をさらに細分して分割
を作るならば,

における一つの細区間
の内部に,一つの分点を追加して,
を
に再分すれば,
における一項
が
で置き換えられるが,
だから

は分点追加のために増大(不減少)する.分点をいくつ追加しても同様だから,上記の通り
.
に関しても同様であるが,ただ
だから,不等式の向きが反対になって,
.
さて
を任意の二つの分割法として,
に対応する
と
に対応する
と比較しよう.
および
における分点を合併して生ずる分割を
とすれば,(1) によって


に関して

と右辺の下限
との間の大小関係は

に関していえば,
は実線で囲まれた多角形の面積で,
は点線より下にある面積である. この図において
のグラフの下の面積
というようなものが確定であるならば
で,区間を細分して各細区間の幅を限りなく小さくするに従って,
は上から,
は下から,限りなく
に近づくであろう.従って
.しかし我々の立場においては,面積
の意味はまだ確定していない.
または
の極限として,面積
の意味を確定することを試みるのが,我々に課せられた問題である.
の部分区間
に関する和
の下限を一般に
と書くならば(
として)

の分割
の分点による
の分割を
とすれば,それらに対する和
に関し

を取れば,下限の意味から
になる
がある.そのとき
,だから,(2) から

は任意だから

なる
を合併した
に対して,
.然るに
だから

は任意だから

とすれば

における
の上限,下限を
とすれば

が連続ならば,中間値の定理によって



としても同様である.
そこで,
とすれば,
で,
は
の原始函数である.すなわち連続函数の原始函数が存在することは,これですでに証明されたのである.
の代りに
を取っても,同様に
は
の原始函数である.従って
は定数であるが,
のとき
だから
.すなわち
が連続ならば
.
の極限として考察することが,実際計算上重要である.
を細分して
,それを細分して
,等々とするならば,それらの分割に対応する
は上記のように単調増大で,
がその一つの上界だから,極限値が存在する.もしも,その際,細区間の最大幅
が限りなく小さくなるとするとき,その極限値が(それは
を超えないことは明白だが)
に等しいであろうか.同様に
は単調に減少するが,その極限値は
に等しいであろうか.このような問題が生ずる.区間の分割法は無数にあるが,それにもかかわらず,幸にして次のような簡単な定理が成り立つ.
における細区間の最大幅を
とすれば
のとき 
今
に関して証明をする.
に関しても証明は同様である.
を取る.
の定義によって

がある.そのような一つの分割法
を固定して,それを証明のテコにする.分割
における分点の数を
とする.
を任意の分割法とし,
と
とにおける分点を合併して生ずる分割を
とする.よって

分割
において
がすでに十分小で,
における各細区間が,
に属する分点を一つよりも多くは含まないと仮定する.(
を分割
における細区間の最小幅よりも小さくとればよい.)
における一つの細区間
が
に属する一つの分点をその内部に含むならば,
は
においては左右二つの区間に細分される.それらを
とすれば,前にも述べたように,
における一項
が
においては
で置き換えられるから,その差は

に属する分点を含まない小区間
においては,上記の差はもちろん
である.
さて
における分点の数を
としたのであったから

も
も定数だから,
を十分小さくすれば



に対応して,
を十分小にするとき

のとき,
.同様に
を得るから
.
の有界性のみを仮定したが,我々が興味を持つのは
なる場合である.その場合には,分割
に関して各細区間
において任意の点
を取って,和

.然るに,任意の
に対応して分割
の細区間の幅の最大値
を十分小さく取れば,上記定理の証明のように,
だから,
なる条件の下で,
と置けば

のとき分割
と
の選択に無関係に
の極限が存在して,それが
である:

を区間
における
の定積分といい,それを次の記号で表す:

は Leibniz が用いた.和の略記
の変形であろう.
の下の
と
とは
と
とを代表的に表記するのである.函数
と区間
とが与えられてある以上,
はもちろん定数だから,(10) の右辺に
なる文字があっても,
が
の函数ではない.
の
のところへどんな文字を書いても意味は同一で,その値は一定の数
である.上記によれば,
は
が積分可能なるための十分条件である.それはまた必要条件でもある.すなわち
は積分可能の判定律である.
が連続ならば,各細区間において
なる
があり,また
なる
もあるから,それは明白である.
の有界性だけを仮定するなら,任意に
を取るとき
なる
が区間
にあるからそれに対応する
に関し

が存在するならば,

は任意だから
.同様に
,従って
.
における細区間
に関する
の振動量すなわち
を
と書くならば,
だから,条件
を

のとき
だから,これは明白である.
実際は任意の
に対して
なる一つの分割法
があればよい.
の存在はすでに証明されているから,そのとき
が得られる.
において
が積分可能ならば,それに含まれる区間
においても,
は積分可能であることは見やすい.実際,区間
に関する
から,それを越えない
が区間
に関して得られるから.我々の目標とする連続函数に関しては
であったから次の定理はすでに証明ずみである.
なお一般に
が
において有限個数の不連続点を持つときにも,
が有界ならば,積分可能である.なぜなら: 今,不連続点の数を
とすれば,分割
においてそれらの不連続点を含む細区間からの
への寄与は,
よりも小だから,
と共にどれほどでも小さくなる.その他の細区間からの
への寄与はもちろん全体において
と共にどれほどでも小さくなるから,
のとき
.また不連続点が無数にあっても,それらを任意に小なる総幅を有する有限個の細区間の中へ入れてしまうことができるならば,同様である.
が区間
において単調(従って有界)ならば,積分可能である.
.故に



のとき 
において有界で単調に増大するが,不連続点
は無数にあって,しかも区間内に稠密に分布されている(25 頁).すなわち任意の小区間内に不連続点が(無数に)ある.それでも積分可能!
において
を§8,[例 6]の函数とする.すなわち
が有理数ならば
で,
が無理数ならば,
.この場合には,各細区間において
.
.従って
.故に
は積分可能でない.
区間
において
の不連続点が稠密に存在したとしても,
は積分可能でありうることを上記の例で示したが,反対に
が
において積分可能ならば,区間内に連続点は必らず存在する.然らば
の代りに,その内の任意の小区間を取っても同様だから連続点は区間内に稠密に分布されている.――実際,積分可能の条件から,任意の
に対応して
なる分割
があるが,
において
の最小のものを
とすれば
.従って
.故に任意の
に対応して
とすれば,
内の或る小区間
において
.
の両端を切捨てて区間
にこの方法を適用すれば,
は全く
の内部にある.今
として,同様の操作を繰り返えせば
なる区間を得て,
における
の振動量は
でかつすべての
に共通の内点がある.それを
とすれば,
において
は連続である.なぜなら:
に対応して
とすれば,
なるとき
.
で
が積分可能で,
内に稠密に分布する集合
の各点
において
ならば,
である.実際,この仮定の下において,(9) の
はすべて
に属する点としてよい.特に
が
で積分可能で,
の連続点において常に
ならば
.[編集] 31.定積分の性質
定積分の性質の中で,この後たえず引用されるものを次に掲げる.
が微分可能な区間内で

の分割
において
を一つの分点ときめて,極限へ行ってもよいから.運用の便宜上,一般に

と規約する.然らば上記公式は
の大小の順序にかかわらず常に成立する.
ならば
,従って
.
が区間
において積分可能ならば,
も同様で


が定数ならば,

において
が積分可能で
ならば,
,
ならば, 

いっそう精密に,上記の条件に適合する函数
が,区間
の一点
において連続で
ならば,
――
とすれば,
だから,
を含む或る小区間
において
である.そのとき上記によって
だから,(1º) を用いて
を得る.
故にまた,(4º) において,
をすべて
に置き換えても,(4º) は成立する.
が
で積分可能ならば,
も同様で,

が正なるところでも,負なるところでも,0なるところでも

また
.故に上記の通り.
の積分可能性は
が連続ならば論はないが,一般の場合には

の振動量を前の通り
で表わし,
の振動量を
で表すならば,各小区間において
.故に
.すなわち
が積分可能ならば
も同様である.
逆に
が積分可能ならば
も同様とは,連続性を仮定しなくてはいいきれない.手近な一例を挙げるならば:
が有理数ならば
.
が無理数ならば
とするとき
だが
は不可能(このように
は連続でも,
は連続とは限らない.)
与えられた函数
から,次のようにして二つの正なる(負ではない)函数
が作られる.すなわち,
なる
に対しては,
で,その他の
に対しては
とする.また
なる
に対しては,
で,その他の
に対しては
とする.然らば

従って

故に,
において,
が積分可能,従って
が積分可能ならば,(2º) によって
も
も積分可能である.
が積分可能なる区間において,積
も積分可能である.
から出る.ただし
は
における
の振動量で
は
と
の共通の上界である.同様に,もしも区間内で
ならば,商
も積分可能である.
は前節の通りとすれば,(4º) によって

に関して平均して


の上限と下限の間にある.特に
が連続ならば,中間値の定理によって,区間内に
になる
があるから

が連続なる場合[* 1],もしも
において
が定数でないならば (4º) の後段により,不等式 (2) は等号なしで成立する.従って
で,
に属する二つの点において
はそれぞれ
になり,その中間の点
において
になるから,
は
の内点としてよい,すなわち
.
が定数ならば,
は
の任意の点でよいから,
としても,さしつかえない.
が連続でないならば,上記
において両所ともに記号(
)をはぶくことは許されない.(例えば
が区間内の一点だけで正または負の値を取って,その他は
なるとき.)
上記の定理を平均値の第一定理という.応用上はそれを次のように拡張して使うことが多い.
において
は連続,
は積分可能で,一定の符号を有するならば,
なる或る点
において

とする.(
なら,
を
に代用すればよい.)然らば

が連続なる点
があって,
において (3) の前段,
においてその後段の不等式が,等号なしで,それぞれ成立する場合には,(4º) から

だから

,従って
なる
が
の中間にあって,上記定理の等式が成り立つ.
もしも,(3) の前段の不等式に関し,上記のような点
がないならば,
が連続な点
においては
.
が連続なる点は区間内に稠密に分布しているから

なる
が区間
の内部にある場合には,定理の等式が成り立つ.そのような
がない場合には,
が連続な,区間内の点で
.従って (4) の両辺の積分は
に等しいから,区間内の任意の点を
として,定理の等式が成り立つ.
(3) の後段の不等式に関し,上記のような点
がないときも,同様である.
[編集] 32.積分函数 原始函数
が積分可能なる区間において,
を一つの定点,
を任意の点として

と書けば,
はその区間における
の函数である.その意味において
を積分函数という.
積分函数に対して
を被積分函数といい,また積分記号内に記した
を積分変数という.
における変数
と記号
の中に記した
とは意味が違う.積分変数はどのような文字で表わしてもよいことは前に述べた通りで,例えば

の上の限界は必らず
で,それが函数
における独立変数である.
で
が積分可能ならば,その区間内で積分函数

の連続函数である.
と書いて,

のとき
.さて

における
の一つの上界を
とすれば,

のとき
.
積分の下の限界を変数としても同様である.
が与えられたとき,
なる
を
の原始函数ということは既に述べた.また連続函数
の積分函数
が,
の一つの原始函数であることは,既に確定しているが(93 頁,および,95 頁積分可能の条件参照),これは基本的だから,定理として掲出する.
が積分区間内の一点において連続ならば,その点において積分函数
は微分可能で

として,前のように

(§31,(7º)),
は,
における
の値の上限,下限である.従って

の連続性によって,
に対して
を十分小さく取って,
のとき
,従って
ならしめることができる.
としても同様であるから
.
において
が右へ,あるいは左へ,連続ならば
あるいは
.
を下の限界に関して積分すれば
を得る.それは
だから,当然である.
が連続で,その一つの原始函数
が知られるときは,それを用いて
の積分が計算される.すなわちその場合,かりに

.故に
は定数である.すなわち

とすれば,
,故に
,従って,
とすれば

これを微分積分法の基本公式という.
の上の限界を変数とし,下の限界を任意の定数とすれば,その定数をどうきめても,差は
に無関係である.すなわち
が積分可能なる区間に属する任意の定数
に関して
で,
は
に関係しない.このように積分の下の限界なる定数を指定しない場合に,積分を限界なしに
と書いて,それを不定積分という.
が連続函数ならば,不定積分は原始函数と同意語である.
基本公式 (1) は,要約すれば連続函数に関する限り,微分と積分とが互に逆な算法であることを意味する.もしも連続性を仮定しないならば,この関係は成立しない.すなわち
でも
は必らずしも連続でなく,従って必らずしも積分可能でないが,また積分可能でも積分函数は
と合致するとはいわれない.
は必らず連続であるけれども,それは必らずしも微分可能でなく,微分可能でも微分商は
と合致するとは限らない.連続函数以外では,微分積分法はむずかしい!
次に公式 (1) の応用に関する注意を述べる.

とするならば,
(不合理)ここでは
であるが
において
は不合理であり,また
において
は連続でない.
を含む区間では
は積分可能でない.(2) は
が同符号のときに限って成り立つ.
上記はつまらないまちがいの例であるが,初等函数の範囲内では,逆三角函数を不謹慎に使用してまちがいの生ずる場合がある.

(不合理)
において連続であるから積分可能であるが,積分の値は正でなければならない.まちがいの原因は右辺の計算にある.上記では
を主値の意味に取ったが,それならば
において
は不連続だから,
において (3) は成り立たない.(3) を得るには
が
において連続になるように
の値を取らねばならない.例えば次のグラフで点線で示したようにすればよい(主値は実線で画いた不連続線).もしも上の方の連続線を取るならば,
は
のとき
,
のとき
で,

は
のとき
,
のとき
で

| y=\frac{1}{2}(1-\frac{1}{x}) | y=\arctan\frac{1}{2}(1-\frac{1}{x}) |
![]() |
![]() |
- ↑
または
は
の略記.
[編集] 33.積分の定義の拡張(広義積分[* 1])
これまでは有限区間において,有界なる函数に関して積分を考察したが,被積分函数または積分区間が有界でない場合にまで,積分の定義を拡張する必要がある.今ここでは簡明のために,被積分函数が有限区間内の有限個の点(かりにそれを特異点という)の近傍においてのみ有界でない場合[* 2]を考察する.
積分の定義の拡張において,我々は積分函数の連続性と区間に関する加法性とを指導原理とする.それは妥当であろう.
まず区間
の下の限界
だけが特異点で,それを除けば
において
は有価かつ積分可能とする.もしも

が存在するならば,それを
の定義とする.すなわち

ここで
はもちろん
の意味である.以下同様.
が特異点ならば同様に

も
も特異点ならば

とする. もしまた
内にただ一つの特異点
があるときには

とする.右辺の二つの積分は (1) および (2) の意味である.すなわち

で,右辺の積分
および
は可能で,かつそれらの
が存在するときに,上記の式によって
を定義するのである. 区間内に二個以上の特異点
がある時も同様に

とする.右辺の積分はもちろん (1),(2),(3) の意味である. このような意味で
なる任意の
に関して
における積分が可能であるとき,もしも
が確定ならば,それを
の定義とする.すなわち

同様に

また

上記の意味で,有限または無限区間において
の広義積分が可能ならば,その区間に含まれる区間
においても
は可能である.広義積分に関しても§31,(1) の規約を適用する.然らば
を区間内の点とすれば

は定義によって明白である.これは
が
でも成り立つ. また積分の限界
を変数とすれば,積分函数

は
において連続である.
が特異点でないならば,それはの通りであるが,
が特異点ならば,
として,区間
,には
以外の特異点がないとすれば

だから,
のとき

実際,これらの性質を目標として広義積分が定義されたのであった.
なるとき

は主値である.さて
のとき
.


のとき



の和として定義されるとき,それらの
はもちろん各別に存在することを要する.すなわち (4) の右辺において変数
は互に独立である.例えば
内で,
において
は不連続で

とすれば


を意味しない.それは
であるべきだが,この極限は存在しない.故に
は無意味である.それは収束しない(発散する).
上記 (4) において
は収束しなくても,もしも右辺の独立変数
の間に特別の関係をつけるならば,上の例のように極限値が存在することもある.特に
とするときの極限値を Cauchy は
の主値(valeur principale)と名づけた.Cauchy は虚数積分の考察(解析函数論の前身)において,そのような極限値に遭遇したのであった.現今でも,文献において,積分の主値なる語が上記の意味で,おりおり,用いられる.


に大して十分大なる
を取れば


が特異点であるとき広義積分
が収束するための条件は,
に十分近く
を取るとき

が収束しても
は必らずしも収束しないが,もしも
も収束すれば,

は絶対収束をするという.区間積分が有界でない場合も同様である.
次の定理はしばしば応用される.
において
は連続で,
のとき
は限りなく大なる値をも取るが,しかし
なる或る指数
に関して
が有界ならば
は収束する(絶対収束).
において
は連続で,しかも
なる或る指数に関して
が有界ならば
は収束する(同上).
あるいは 
あるいは
は有界だから,定理はあてはまる.
の近傍で

があるが,問題の積分の収束性は
の近傍だけに関するのだから,すでに
において上の方程式が成り立つとみて証明をすればよい.然らば

だから

が減少すれば積分区間が増大し,被積分函数
だから,左辺の積分は単調に増大するが,それが有界だから,
のときに収束する.故に
は絶対収束をする.
に関して


を用いた.さて左辺の積分は
と共に単調に増大するが,それが有界だから収束する.Cauchy の収束条件よりも簡単に,有界なる単調函数の収束性を用いて証明ができたのである.
に十分近い
で,函数
が一定の符号を有して,かつ,或る指数
に関して
なる一定の
があるならば,
は収束しない(
に発散する).
.
なる場合が,その一例である. 前のように仮定が
において成り立つとして証明すればよい.ついでに
とし,かつ
とすれば

同じように,十分大なる
に関して
が一定の符号を有して,かつ,或る指数
に関して
ならば,例えば
ならば,
は
に発散する.
上記の上限値が
なるときには,一般的な断言はできない.
は有理函数で,
は共通因子を有しない多項式とする.然らば,
の根
を含む(または一端とする)区間において
は収束しない.もしも
を
次,
次とすれば,
すなわち
なるときに限って
は収束する.ただし,
において
とすることはもちろんである.
も同様.
,
は前のように,共通因子を有しない多項式で,
は複根を有しないとする.この場合
は
なる任意の有限区間
において収束する.
が
次,
が
次ならば,
が無限区間に関する収束条件である.(もちろん
を仮定する.)
ならば

ならば被積分函数
は
のとき無限大になるが,
ならば
.また
が十分大なるとき
(すなわち
)だから,積分の上の限界
に関しても収束する.故に
は区間
において定義される
の函数で,それを Euler のガンマ函数という.本来の意味での積分に関する諸定理は,そのままでは広義積分に適用されないから,一々検討を要する.例えば §31 で述べた積分の性質のうちで (1º),(2º),(3º),(4º) は広義積分にも当てはまるが,(5º) は違う.すなわち収束する広義積分は必らずしも絶対収束をしない(106 頁[例],参照).
広義積分には (6º) も適用されない.例えば
![\int_{-1}^1 \frac{dx}{\sqrt[3]{x}},\quad
\int_{-1}^1 \frac{dx}{\sqrt[3]{x^2}}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/b/d/8/bd856e5a6ea4a82c1d876fd757758c99.png)
は収束する.(定理 36).しかし被積分函数の積を取れば
は収束しない.
微分積分法の基本公式(101 頁)は,
の不連続点が有限個なる区間において,次のように広義積分にまで拡張される.
において,
の不連続点が有限個であるとき,
で連続な函数
があって,有限個の点を除いては,
は微分可能で,しかも
とする.然らば,
で
の広義積分が可能で

を有限個の区間に分割し,各区間の内部において
は連続,
は微分可能で
ならしめることができる.それらの区間を
ただし 
に対し

は
において連続だから,
のとき右辺,従って左辺の極限が存在する.すなわち
は
において広義積分可能で,

これらの等式を加えて (9) を得る.
において
とすれば,
だけを除いて
.しかし

は連続でないからである.
において
とすれば,
を除いて
.ここでは
![\int_{-1}^1 f(x)\,dx=\int_{-1}^1\frac{dx}\sqrt[3]{x^2}=F(1)-F(-1)=6.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/0/f/6/0f68f14a9c96120ad44481e2e702b57a.png)
広義積分を定義するに際して,我々は,いわゆる特異点が有限区間内に無数に或る場合を放棄した.Riemann の立場において,この場合を取り上げるのは労多く功少いであろうから,それは Lebesgue 積分論に委譲するのが適当であろう. もしも初めから不連続点が無数にある場合を放棄することに決心するならば,積分の理論は簡明である.その立場において,まず考察を連続函数に限定するならばすでに 92 頁[挿記]に述べたように,原始函数の存在が証明されて,同時に
が得られる.よってまず
をもって積分の定義とするならば,
に関して平均値の定理[* 6]が成り立つから,区間
の任意の分割
に関して

ただし
は
において適当に選ばれた値である. よって任意の
に関する和

と比較するならば,

従って連続の一様性から

が得られて,和の極限として積分の意味が確定する. さて不連続点がある場合に,積分の意味を拡張するには,本節で広義積分を定義したのと全く同様の方法によるべきである.すなわち,例えば
の上端
のみが不連続点ならば

と置くのであるが,
が有界ならば,この
は必らず存在する.それは Cauchy の判定法と平均値の第一定理によって明白である. もしも
が有限個数の不連続点を有して積分可能であり,そうして有限個の点を除いて
で,かつ
が連続ならば,(9) のように,

だから,その意味において微分法と積分法の相互的の逆関係が成立する.
§30 に述べた一般の Riemann 積分法からの,これより以上の収穫は,
が有界ならば,無数の不連続点があっても積分可能でありうるということの認識であるが,Riemann 積分法は積分論を終結させるものではない.20世紀に入って,Lebesgue 積分論が出現してからは,Riemann 積分は中間的の存在になってしまった.ここでは,しばらく伝統に従って,Riemann 積分論を比較的に重く取扱ったのである.
以上積分の理論をのべたが,以下 §§34-38 において積分の計算法を説明する.
- ↑ 広義積分=intégrale généralisée,または変格積分=improper integral,uneigentliches Integral ともいう.
- ↑
が
の近傍で有界でないというのは,
にどれほど近いところでも
がどれほどでも大なる値を取ることを意味する.すなわち
である.それには必ずしも
なることを要しないから,‘
において
が無限大になる’と略言するのは,いささか明確を欠くであろう.例えば
における
. - ↑ ここの計算で,部分積分および変数の変換を用いる(§34,§35参照).
- ↑ Resumé Des leçons sur le calcul infinitésimal.
- ↑ 論文集,239頁
- ↑
が原始函数であるから,
.従って
.ただし,
.これは微分法の平均値の定理そのものである.
[編集] 34.積分変数の変換
において
と置いて,
に関する積分を新変数
に関する積分に変形するのである.今応用上重要な場合として次の仮定をする.
を含む区間
において
は連続.
および
は
で連続で,
が
から
まで変動するとき
,かつ
.![\int_a^b f(x)dx=\int_{\alpha}^{\beta} f[\varphi(t)]\varphi'(t)\,dt.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/7/a/9/7a928f0d58ffa16c8a8f083378b3049c.png)
を新変数
で表わし,また微分
を
で,また積分の限界
を
で置き換えて右辺を得るのである.(1) を置換積分法という.
![\frac{d}{dt}F(x)=\frac{d}{dx} F(x) \cdot \frac{dx}{dt}
=f(x)\cdot\frac{dx}{dt}=f[\varphi(t)]\varphi'(t).](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/3/9/2/392ae14466572bd980a1261a9e7c4f47.png)
に関して
は
の原始函数であるが,仮定によって
において
は連続,また
も 連続だから
![F[\varphi(\beta)] - F[\varphi(\alpha)]
=\int_{\alpha}^{\beta} f[\varphi(t)]\varphi'(t)\,dt.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/b/4/9/b4984a9d0c51aafb14b20ffbd00e22de.png)
すなわち
に等しいから,(1) を得る.等式 (1) は
および
の連続性の代りに積分可能性と
の単調性を仮定しても証明できるけれども,それは応用上の興味に乏しいから,ここでは述べない.
それよりも実際の計算において重要なのは仮定 (2º) である.すなわち
が連続である
の区間と
に関する区間
における
と
との対応に注意することが大切である.
が不連続な場合,また特に広義積分にも,適当な注意をもって公式 (1) を適用することができる.
例えば 108 頁,[例 3]において,変換
を行えば

詳しくいえば


で,
または
ならば,右辺の
は広義積分であるが,
のときそれは収束する.よって
なる極限へ行って前掲の等式が得られる.
同様に 108 頁,[例 4]において,変換
を行えば

ここでは積分区間が左辺の無限区間から右辺の有限区間に変換されている.
また変換
によって

のとき

ここでは左辺または右辺の広義積分が収束するとき,他の一辺も収束して,この等式が成り立つのであるが,収束性を見るのに右辺の方が容易であろう.
次に掲げるのは変数変換法の例として,しばしば引用されるものである.

と分割して,変換
を最後の積分に行えば

![\int_0^\pi \frac{x\sin x\,dx}{1+\cos^2x}
=\pi\int_0^\frac\pi2 \frac{\sin t\,dt}{1+\cos^2t}
=\pi\Big[-\mathrm{Arc\,tan}(\cos t)\Big]_0^\frac\pi2=\frac{\pi}4.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/d/0/e/d0e3466178734e2178c74e8f2356a4cf.png)

と置けば
に
が対応する.さて


とすれば
を得て第三の積分と消しあう.よって標記の結果を得る.
(Euler)[編集] 35.積の積分(部分積分または因子積分)
(2) において
とすれば

とする.そのとき
ならば
において最後の積分は収束する.よって

で割って

が得られる.(90 頁の表参照.)




が自然数ならば,この公式を
の指数が
になるまで繰り返して,不定積分ができる.よって
が多項式ならば
が求められる.例えば
を
次の多項式とすれば

によって

に
を,
に
を代用すれば

が自然数ならば,これを繰り返して
,または変数を換えて
に達する.





を任意の定数とするとき

の不定積分

は
を表わす.
.
を自然数として




が偶数と奇数との場合を区別して



ならば
,従って










または 
は‘漸近する’の略記で,
は
を意味する.
において変数
を
または
に変換すれば,それぞれ

ならば
故に



のとき両端辺は
に収束するから

の
階までの導函数が連続ならば,部分積分を反復応用して

において
の第
階までの導函数が連続であるとして,(9) において
とすれば
だから
![\begin{align}
\int_a^b (b-x)^{n-1}f^{(n)}(x)\,dx
=\Big[(b-x)^{n-1}f^{(n-1)}(x)+(n-1)(b-x)^{n-2}f^{(n-2)}(x)+&\\
\cdots+(n-1)!\,(b-x)f'(x)+(n-1)!\,f(x)\Big]_a^b&
\end{align}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/a/6/d/a6d9aec0f102ec57c994a73663e64820.png)
のとき
になる項を整理して書き直せば


- ↑
は正でも負でも
.故に
.後の不等式は
から得られる.
[編集] 36.Legendre の球函数
次以下のすべての多項式
に関して

次の多項式
を求めること.かりに,このような多項式が実際存在するとして,それは定数因子だけの違いを無視すれば,ただ一つに限る.――実際
が問題に適合するとすれば,
が
次以下になるように定数因子
を取って
と書けば,仮定によって

従って
すなわち 
は連続だから,区間
において常に
(§31,(4º)).
は多項式だから,恒等式
を得る.すなわち
が成り立つ.
さて問題の条件に適する多項式
が実際存在することは,次のようにして証明される.
次の多項式
は
次の或る多項式
の第
階の導函数である.すなわち
と置いてよい.然らば問題の条件は(118 頁 (9))
![\int_a^b QF^{(n)}\,dx
=\left[QF^{(n-1)}-Q'F^{(n-2)}+\cdots\pm Q^{(n-1)}F\right]_a^b](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/4/3/4/43465fd82abd73fe97d85874f99c2d76.png)

次の多項式

を任意の定数として

以下
の二,三の性質を述べる.
は
が奇数ならば奇函数,
が偶数ならば偶函数である.


のときは
の定義によって明白.
さて

に等しい.また右辺の第二の積分は
が
次よりも低いから
に等しい.故に

における
の係数は
.故に
における
の係数は


は
次以下の多項式である.よって両辺に
を掛けてから積分すれば



の最高次の項の係数(上出)を比較すれば

次以下の多項式であることがわかる.故に

を適当に定めるならば,
は
次以下の多項式である.そこで
を両辺に掛けて積分すれば
,従って
を得る.係数
を定めるためには
と置けばよい.そのとき,(2º) によって
すなわち 
に関して次の公式がある.

その証明は (7) と同様の方法でできる.
の根はすべて実数で,
と
との間にある.それらは単根で,
の根によって隔離される.すなわち
の隣り合せの二つの根の間に
の根が一つずつ配置される.
が
と
との間に
この根を有することは,(1) から Rolle の定理によってわかる.
と
との根の配置は (2º) および (7) からわかる.また (8) を使ってもできる.すなわち,(8) によれば,
の根
に対しては
と
とは同符号であるが,
の隣接する二つの根を
とすれば,
と
とは反対の符号を有するから,
と
とも反対の符号を有する.従って
内に
の根が少くとも一つはあるが,実根の数を考慮すれば,ちょうど一つあることがわかる.
と置けば

回微分すれば


だから,
は微分方程式

- ↑
は
を超えない最大の整数を表わす記号.
[編集] 37.不定積分の計算
通例微積分法で‘不定積分ができる’というのは,
が初等函数であるとき,その原始函数が初等函数の範囲内に存在することをいうのであるが,そのような場合には,変数を適当に変換すれば,たいがい有理函数の積分に帰するのである.その意味において,有理函数の積分は初等解析において重要なる問題であるが,複素数を用いないと,見通しよく了解することができない.それは後(第 5 章)に延ばして,ここでは二,三の例を掲げる.
を有理函数として




が
から
まで変動するときは,
は
から
まで単調に増大する.さて


の周期性を利用して,左辺の積分区間を
の内に直して,
に関する積分の限界を定めねばならない.

が
を周期とするときには,
としてすでに有利化ができる.その場合には
で,それは
および
の有理函数になり,従って
は
と
との有理函数として表わされるからである.次に一例を掲げる.
ならば
として

ならば,
を
と書き換えて,


は有理式として

の正負に従って平方根を
または
の形にすることができる.そこで
または
とすれば,積分は (I) の場合に帰する.従って有理化される. しかしながら,三角函数を経由しないで,代数的変換によって直接に有理化することもできる.今上記平方根を
と書けば

を通る截線

以外の一点
において曲線 (1) に交わる.従ってその交点
と
とは一対一に対応するが,座標
を計算すれば,
は
の有理式で

を要するが,
ならば一般に変換


この場合,(1) は双曲線で,截線 (3) は (1) の漸近線に平行だから,(3) と (1) とはただ一つの点
で交わり,従ってその交点
の座標が媒介変数
の有理式として表わされるのである.







は変換
によって上記の場合に帰する. なお一般に,
は有理式で,

は有理指数なるとき,

によって有理化される.ただし,
は
の公分母である.上記 (I),(II) の積分の有理化の理論を述べた.実際の計算に当たっては,上記の一般的方法に拘泥する必要はないが,有理化の可能なる理由の認識なしに盲算することはよろしくない.それでは計算の統制ができないであろう.
において
が,平方因子を有しない三次または四次の多項式ならば,その積分は初等函数でない.それはいわゆる楕円積分である.
がなお高次ならば超楕円積分である.互に一次独立な一次式の平方根が三つ以上含まれる場合も同様である.

が有理数なるとき,すでに Newton が考察したものである.
として変形すれば,定数因子を外にして

が有理数でかつ
または
が整数(正,負または
)ならば,これは有理函数の積分に帰する.まず
が整数ならば,
として変換
によって

が正の整数ならば,初めから
を展開するがよい.また
が整数ならば
を変数とすれば前の場合に帰する.また
が整数ならば
を変数にすればよい.これらの場合のほか,二項微分の不定積分は初等函数ではできないことが証明されている[* 1].元の形でいえば,
が有理数で,
または
または
が整数であるときに限って‘不定積分ができる’のである.
- ↑ Tschebyscheff, journal de Liouville,18 巻,1853.
[編集] 38. 定積分の近似計算
連続函数の不定積分の存在は証明されたけれども,それが既知の函数で表わされるのは特別の場合に限るから,一般に不定積分から定積分を計算することはできない.しかし Weierstrass の定理(§78)によれば一つの区間
において,連続なる
に一様に近似する多項式
が存在するから,今もしも
において

とするならば
の近似値として
を取るとき,誤差は
以内に止まるであろう.実際は,
を与えて
を求めることは困難であるけれども,多項式による近似法を基調として,実用上相当効果的なる計算法が考案されている.今ここでは,Simpson の方法および Gauss の方法を述べる.次の公式(1) は,それの準備である.
を三次以下の多項式とすれば,

今最も粗雑な近似値として連続函数
を
および
においてそれに一致する二次式
で置き換えて,積分を計算すれば

を得るが,もしも
が第四階まで連続的微分可能とするならば,剰余項を入れて精密に


を得る.証明は簡単である.前のように

と置いて,変数を変換して

を
の函数として考察する.然らば簡単な計算によって


そこで区間
において
に Taylor の公式を適用すれば(118 頁)

平均値の定理によって
![\begin{align}
\varphi(&h)=\frac{\varphi'''(\eta)}{2\eta^2}\int_0^hx^2(h-x)^2\,dx &&(0<\eta<h) \\
&= -\frac{f^{(4)}(\xi')}{3}\left[
\frac{x^5}{5}-\frac{2hx^4}{4}+\frac{h^2x^3}{3}
\right]_0^h && (-\eta<\xi'<\eta) \\
&= -\frac{f^{(4)}(\xi')}{3}h^5\left(\frac{1}{5}-\frac{1}{2}+\frac{1}{3}\right) \\
&= -\frac{h^5}{90}f^{(4)}(\xi').
\end{align}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/3/b/f/3bfe1fcac7e6b2cf33fd1db8fe75443a.png)
だから.これは即ち上記(4) である.
を
等分して,各分点に対応する
の値を
とし,
と置いて,
に隣る二つの区間に関する積分
の近似値として,(3) のように

の上にわたって総計すれば

もしも (4) によって剰余項をも取るならば,総計して

平均値
を用いて,

または
を用いて

を大きく,従って
を小さく取るとき,これは Simpson の公式の誤差の限界を与える.
から
の近似値を計算してみよう.
とすれば,
.


を応用する(§36).まず変数の一次変換によって積分区域を
に直し,また
を
次以下の多項式として,それを
で割って
とすれば,商
も剰余
も
次以下であるから(§36)


の根を
とすれば, Lagrange の補開式(244頁)によって(
に注意して)




および
は
のみに関する.その値の表ができている.

に関して

さて任意の連続函数
があるとき,区間
において
およびそのほか
個の点,すなわち合せて
個の点において
と等しい値を有する
次以下の多項式を
として,それを
に代用して,
の近似値として
を取るとすれば,(7) から

を得る.
個の値
だけを用いて,この近似値が計算されるところに Gauss の方法の特色がある.
[編集] 39. 有界変動の函数
曲線の長さについて述べる前に,その準備として,好機会に,標記の函数を紹介する.
において函数
が与えられたとき,この区間を

において小区間に分割して,

に関して
が有界ならば,その上限を
として,それを
における
の総変動量(変動の純量)といい,
を
において有界変動の函数と名づける.
は
において有界である.実際
を区間内の任意の点とすれば,
から
.和 (1) における
の中で,正なるものと,負なるものとの総和をそれぞれ
で表すならば,

故に有界変動の場合,
も
も有界である.それらの上限を
とすれば

また
内の一点
を取れば,区間
において
はもちろん有界変動で,
に対応する
は
の函数である.それらを
と書けば

をそれぞれ
における
の正の変動,負の変動,全変動という.
は単調増大(不減少)であるから,(2) から次の定理を得る.
において,
は特定の単調函数であるが,一般に,
が有界なる増大函数ならば,その差
は有界変動で,
に関する全変動は
に関する全変動の和を越えない:
.
の和も積も有界変動である.商
は
において
ならば,有界変動である.――和に関しては明白.積に関しては,

から出る.商に関しても同様である.
従って,有界変動の函数の和,差,積はまた有界変動である.
有界変動の函数
の全変動
は区間に関して加法的である.――というのは,区間
を
において
と
とに分割するとき,区間を明示して全変動を書き表せば,

これは明白である.よって (2) から,
に関しても同様に

故に,もしも区間の左端を
として
を作るならば,

区間
において
が連続でかつ有界変動ならば,
,従って
も連続である.――今例えば,かりに区間内の一点
において
が右へ連続でないとしてみる.然らば(4)によって
としてよいから,
.
は連続だから,
.よって
のとき
と置けば,
.従って
.一方
だから,これは矛盾である.
において
が区分的に単調ならば,有界変動である.しかし,連続函数は必ずしも有界変動でない.例えば
の区間
における全変動は
より大で,従って有界変動でない.同時にまた有界変動の函数はもちろん必ずしも連続でない.(例えば連続でない単調函数.)区間
において,
が積分可能ならば,積分函数

は連続であるが(定理 34),それはまた有界変動である[* 1].それをみるには,例のように

とすればよい.そのとき

で,右辺の二つの積分は単調増加で有界であるから,
は有界変動である.
もしも
が
において微分可能で,かつ
が連続ならば(それを標語的に連続的微分可能というが,むしろ滑らか(glatt)というのが印象的であろう),
だから,
は有界変動である.
を用いて作られる一種の積分である.まず
を単調増大とし,被微分函数
は
において有界とする.§30 のように,区間
を小区間
に分割して,
における
の上限
,下限
をもって,和

である.さて
を限りなく小さくするとき,小区間
から任意の値
を取って作られる和


の下限を
,
の上限を
とするならば,この場合 Darboux の定理(§30)は任意の有界なる
に関して必ずしも成り立たない(同所 (8) の不等式が成り立たないから).しかし,もしも
が連続ならば,Stieltjes 積分は可能である.実際,

の一様連続性(定理 14)によって,任意の
に対して十分小さく
を取れば
,従って
.故に (5) の第一式から
.また,(5) の第二式から
.故に
のとき
.
一般の有界変動の函数
に関しては,それを二つの有界なる単調(増大)函数の差として,
と置けば

[編集] 40. 曲線の長さ
次に述べることは各次元に通用するけれども,簡明のために平面曲線について説明する.媒介変数
は区間
において変動するとして,曲線

を考察する.もちろん
は
において連続とする.
の或る値に対応する曲線上の点
を点
と略称する. さて区間
の分割
)
に対応して,曲線 (1) が
個の弧
に分たれる.それらの分点を順次に弦
で結んで,内接折線
の長さを
とする.すなわち

と置く.もしもすべての分割
に関して
が有界ならば,その上限を
として,それを曲線 (1) の弧
の長さの定義としようというのが我々の目標である.
を次のように略記する.

然らば


だから

故に
が有界なるがためには,
と
とが
において有界変動なることが必要かつ十分なる条件である(§39). さて
が有界ならば,その上限なる
は

として求められる.
は分割
における細区間
の最大幅,すなわち
である.
において細区間
の内へ一つの分点
を挿入すれば,弦
が弦
弦
で置き換えられるから
は増大するが,
の連続性によって,その増分は
を十分小さく取るとき任意の
よりも小さくされる.よって94頁と同じ意味に,分割
を取れば



は分割
における分点の数だから,定数である.故に
とされて
.さて
とすれば区間
に対応して上記のような極限値
が確定する.それを曲線 (1) の弧
の長さとする.然らば
なるとき,弧長の加法性:
弧
弧 
は (2) によって明白であろう.もしも
を起点として,弧
の長さを
で表すならば,弧
である.またもし曲線上の弧に向きを付けて
弧 
とするならば,(3) は
の大小にかかわらず,常に成り立つ.
これまでは,
と
との連続性と有界変動性とを仮定したが,それだけでは曲線の範囲があまりに広汎で,興味が乏しいから,これから後は
と
とが微分可能で,かつ
が連続で,それらは同時に
にならない,
,と仮定する,すなわち滑らかな曲線を考察する.然らば弧
の長さは

今その証明をする.証明というのは,
の連続性の仮定の下において,(2) すなわち
弦 
から (4) を導くことである.さて

これは微分法の平均値定理による;
はともに
と
との中間値である.従って
.今

と置けば

はじめの
の
は上掲 (4) の定積分であるから,問題は

を確かめることに帰する.
は仮定によって連続だから,
のとき
だけれども,それだけでは (6) を確認するには十分でない.さて (5) から
連続の一様性によって,任意に
を与えるとき,上記の
を十分小さく取って

ならしめることができる.然らばすべての
に関して (6) において
,従って

は任意に取れるから,(6) が成り立って,(4) の証明が終わる.
が連続なる区域内では,(4) における積分の限界は任意であるから,今
を固定して弧
の長さを
と書けば

さて (7) から

を得るが,媒介変数に関係なく,微分記号を用いて

(7) によって,
は
に関して連続かつ単調増加(狭義)である.(ここで仮定
を用いた.)従って
と
との間に1対1対応が成り立つから,
を曲線の媒介変数とすることができる(定理 15参照).その場合には

また曲線が
の形で表されるときには,
が
の役目をするから,

また曲線が極座標で
の形に表されるときには
を媒介変数として

故に

簡略して

すなわち

,の弧長
は,点
を起点にすれば:



は離心率である.
の弧長も
と置いて,同様の計算で,楕円積分に帰する.
,一定の積が
なるときが通常のレムニスケート[Bernoulli のレムニスケート]である.その方程式は極座標で



から測った弧
の長さは

とすれば

[編集] 41. 線積分
平面上の或る区域において
が連続で,またその区域内において滑らかな曲線

が与えられているとき

を曲線
の上の線積分という.

も同様である. 曲線
を細分して,これらを

として,直接に定義することもできる.故に線積分は媒介変数
の選択に関係しない一定の値を有する.
が滑らかでないならば,これらの
は,有界変動の函数
による Stieltjes 積分である.
に関する線積分

弧
をそれぞれ
とすれば,

を積分変数とする通常の意味の積分であるが,その和を (1) のように略記するのである.
を図のような閉曲線
とし,
を特に
として
に関して正の向き(
を常例のように右系とすれば,内部を左手に見る向き)に取った線積分
を考察しよう.
今弧
においては
,また弧
においては
とすれば
![\begin{align}\int_Cy\,dx
&=\int_a^b\varphi_1(x)\,dx+\int_b^a\varphi_2(x)\,dx \\
&=\int_a^b\varphi_1(x)\,dx-\int_a^b\varphi_2(x)\,dx \\
&=-\int_a^b[\varphi_2(x)-\varphi_1(x)]\,dx.
\end{align}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/b/c/3/bc3835f867362033d4847f6257dd1c4e.png)
内の面積を
とすれば,
.もしも
と
とを交換すれば,
は左系になるから
になる.よって

上の隣接した点を
とすれば,微小三角形
の面積は符号を計算に入れて

なる線分
の両端
がそれぞれ閉曲線
の上を動くとする.その運動の過程において,
.また
と
軸との間の角を
とすれば,



の面積をそれぞれ
とすれば,(2)によって



はもとの値に帰るから

を或る整数として


の弧長を
,接線と
軸との間の角を
とすれば

と置けば

Amsler の面積計(planimeter)はこの公式を応用したものである.面積計の主要部は
の関節において自由に屈折する二つの杆
と杆
を軸として回転する小車輪
である.今閉曲線
が紙上に画かれているとき,
の外部に
を固定して,
から
上の点への距離が,
よりも小さいようにして置けば,
が
に上を一周するとき,
は一つの円周上を動くけれども,それを一周しない.故にこの場合(3)において
で

さて杆
が微小なる変位をして,
の位置にきたとすれば,

から
への垂線の長さである.
この変位を次のように三つの変位に分解することができる.すなわち (1º)
がそれに垂直に
だけ平行移動をして
にくる.(2º)
がその直線上を
まで進む.(3º)
が
まで
だけの回転をする.さて (1º) は車輪
の回転の角度に比例する.(2º) では車輪は回転しない.(3º) では車輪は
だけ回転するが,
だから,結局
は車輪の回転の純量に比例する.実際は車輪に
を示すように,目盛りがつけてあるから,面積
がすぐに読めるのである.
[編集] 練習問題(3)

は自然数であるが,最後の項は
が偶数のときにだけ出る.
を用いれば容易にできる.
も同様.
とすれば


によって有理化される.
の積分は変換
で有理化される.すなわち
を用いなくてすむ.ただし
は有理式である.

または
を区間
または
に導くことができよう.




(
.
は
の符号).

は収束する.
なるときは絶対収束で,
なるときは絶対収束でない.
は収束する.

が
で積分可能ならば
(Schwarz の不等式)
が連続ならば,等号は
の比が定数であるときに限って成り立つ.(
または
で,
において常に
になるような定数
が存在するときのほかは成り立たない.)

すなわち
は 

または
は
は収束する.


は収束しない.実際


重根
とすれば

である
は区域
である.それには必ずしも
なることを要しないから,‘
.
が原始函数であるから,
.従って
.ただし,
.これは微分法の平均値の定理そのものである.
のとき
だから,積分は収束する(
に,また
に変換して


とすれば


が連続ならば

![[uv]_a^b=\int_a^b uv'\,dx+\int_a^b u'v\,dx,](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/d/3/a/d3a9a20f1c4ac4f7fcda731320860a3d.png)
![\int_a^b uv'\,dx=[uv]_a^b-\int_a^b u'v\,dx.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/c/1/c/c1c13a02412129e164e1a923b0fcb8b1.png)


,また
.


![\Big[e^{-x} x^s\Big]_\varepsilon^l
=-\int_{\varepsilon}^l e^{-x}x^s\,dx+s\int_\varepsilon^l e^{-x}x^{s-1}\,dx.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/7/5/f/75ffba8b01c18ef4d263ee9cca7aa46c.png)
のとき左辺は 
が自然数ならば



として


とすれば

とすれば

が
.故に
.後の不等式は
から得られる.
を展開して計算を実行すれば![P_n(x)
=\sum_{k=0}^{[\frac n2]}\frac{(-1)^k}{2^k}
\frac{1\cdot 3\cdot 5\cdots(2n-2k-1)}{k!\,(n-2k)!} x^{n-2k}.](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/2/1/2/21284594de2f5056bcf12181b3e8ca65.png)


で割れるから,

は多項式である.ここで 
の巾級数に展開する必要が生ずる.今
と置けば,この展開の係数として球函数 
を
と書く.)
は
を超えない最大の整数を表わす記号.
としてよいから,

は変換
によって二項微分
になる.従って,
が有理数で,
または
が正または負の奇数,または
が偶数であるときに,有理化ができる.
においては
で有理化ができない(
に移し,
の一次結合だから,これらに関して
は単なる符牒で,もちろん
が連続ならば,
に帰する.

において,頂点
から任意の点
から

(
であるが,今

で,



は
のような形の式で表されているが,
は三点
間の距離の三角関係,後の 



等の積を和に直して簡約する.
と置けば,
.
を表わす無限積を導くことができる.(
を用いる.)
を得る.等号に関しては
を 

,なる定数が存在する)ときに限って成り立つ.
を用いる.



等分すれば,
,(