解析概論/第2章/微分可能性 全微分
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[編集] 22.微分可能性 全微分
函数
を一点
の近傍において考察する.例の通り
と置く.さて
(1)

ただし,
は
には関係しない係数,すなわち点
において一定の値を有するもので,
は定点
と動転
との距離(
),また
は
に関係するが,
のとき,
とする.すなわち 41 頁に述べた記号を用いるならば
.そのとき函数
は点
において微分可能であるという. (1) が成り立つならば,
すなわち
とするとき

すなわちそのとき,
と共に
だから,
において
が存在して,それが
に等しい.同様に
が存在して,それが
に等しい.かつまた点
が一定の方向から点
に収束するとき,すなわち
が一定で,
とするとき,

(2)

この場合,
は
なる方向への偏微分商というものである.(1) は成り立つときは各方向への偏微分商が存在して,しかもそれが (2) によって与えられる.
が微分可能なるとき,
の主要部なる
に関する一次式
を
の全微分といい,それを
で表わす.特に
,また
のとき
(§13,参照).故に全微分は
(3)

が微分可能なるときは
は
において曲面
に接する平面を表わす.この平面上の流通座標を
とすれば,
はそれぞれ
に等しく,接平面の方程式は

である.これが実は接平面の定義である.ただし我々は応用上点
の近傍においてのみ (3) を用いるのである.
が或る領域の各点において微分可能であるとき,その領域において微分可能という.その場合
はもちろんその領域において連続である.
定理 26.
或る領域において
が存在してかつ連続ならば,
はその領域において微分可能である.[証]
の代りに
と書けば

に関して平均値の定理を適用すれば

は連続だから,

のとき
. 次に
に関する偏微分が可能だから,

のとき
.故に

,従って
だから

は微分可能である.- ↑
は
の略記.
が存在して