解析概論/第2章/合成函数の微分
[編集] 15.合成函数の微分
は区間
における
の函数,また
は区間
における
の函数とする.もしも
が
と
との間の値のみを取るならば,
において
に
を代入するとき,
は区間
における
の函数である.今

と置く.もしも
も
も連続ならば,
のとき
.従って
,すなわち
.故に
は
に関して連続である.
も
も微分可能ならば,
も微分可能で,


これが函数の函数(合成函数)の微分法である.
の変動
に対応する
の変動を
,それに対応する
の変動を
とすれば,

のとき
,従って


上記の大ざっぱな証明法が,我々に反省の機会を与える.
が独立変数ならば,
は任意でかつ
であるが,上記の場合のように,
が
の函数であるときは,
の値によっては
でありうる.そのような場合には,(1) のように書くことは不合理である.このような粗雑な証明を補修するよりも,むしろ初めから仕直すのが早い.すなわち次のようにするのである.独立変数
の変動
に対応する
および
の変動を
と書くことは上記の通りとして

と置けば,
のとき,
,またそのとき
.ただしこの場合,
でも
でありうるが,37 頁[注意]のように,
のとき
と定義するのだから,
のとき
.よって
![\begin{align} \Delta y
&= (f'(x)+\varepsilon)(\varphi'(t)+\varepsilon')\Delta t\\
&= f'(x)\varphi'(t)\Delta t+[
\varepsilon\varphi'(t)+\varepsilon'f'(x)+\varepsilon\varepsilon'
]\Delta t
\end{align}](http://upload.wikimedia.org/wikisource/ja/math/d/c/1/dc1140e2689dc395e25c9b1fd35c8350.png)
において,右辺の第二の括弧
の中を
と書けば,

で,
のとき
,故に

すなわち結果においては

へ機械的に
を持ち込むのと同様である.これが微分記号の便利なところである(37 頁参照). 同様に,
は
の函数,
は
の函数,また
は
の函数で,それらが微分可能ならば
等.
に収束する変数を微小数または無限小という.例えば:
![]() |
のとき | ![]() |
![]() |
のとき | ![]() |
![]() |
のとき | ![]() |
![]() |
のとき | ![]() |
等々はいわゆる微小数である.
も
も微小数で,しかも
ならば,
を
よりも高位の微小数 という.すなわち
と置けば,
である.
を標準にすれば,
よりも高度の微小数を一般的に記号
で表わす.この記号は,
において,
に関して精確なる値を知る必要がなくて,ただ
なることのみが用いられる場合に便利である.今その用例の二,三を示そう.
ならば
あるいは
.ここで三箇所の
は相等しいのではなく,
よりも高度の微小数を無差別に同じ記号
で表わして,
なるときは
であることを簡明に略記するのである.
が有界ならば
. なぜなら:
において
ならば,
; また
において
ならば,
だから.独立変数の或る変動に伴って
が無限小になり,しかも
が有界ならば,
を標準として
と書く.
のときには
だから,
はもちろん
であるが,逆は真でない.
特に
ならば
.このとき
を同位の微小数という.
が
と同位の微小数なるとき
を
に関して
位の微小数という.
において,
が微小数なることは必要でない.例えば
のとき
,これは
を示すのである.また
が微小数ならば
.
要するに
においては記号
を
等の因子で置き換えて,それを
などと書くとき,
また
ならばよろしい.また
においては
を
で置き換えるとき,
が有界ならばよろしい.もちろんすべて独立変数の或る一定の変動に関していうのである.
文字
は order(程度)を示唆するのである.
は‘より小なる程度’,
は‘同程度以下’.
| この日本を法管轄とする文書は、著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の死亡した日の属する年の翌年から起算して50年を経過したものであるため、日本の著作権法第51条及び57条の規定により著作権の保護期間が満了しています。 |












