解析概論/増訂第二版 序文

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[編集] 増訂第二版 序文

本書改訂の機会において改訂または増補を施した要点としては,まず第一に新設の第 9 章において Lebesgue 積分論の一般的解説を試みたことを挙げねばならない.また第一版本文に関しては,無限級数の絶対および条件収束の差別の説明を合理化し,また新たに Fourier 積分公式を解説したが,その他各所微細の改訂は枚挙しがたい.

Lebesgue 積分論は,組立てにおいては Saks に従い,細目に関しては,Lebesgue の原著のほか de la Vallée PoissonCarathéodoryHahnKolmogoroff 等を参考にして書いたが,この試作において,解説の不行届きまたは論点の見落としなどの少からぬことをおそれる.Lebesgue 積分論の追加に伴って,109 頁に述べたような意味における Riemann 積分論の縮小は当然考えられるべきであったが,伝統を顧慮してしばらく原形を存することにした.そのほか,本書を通覧して感ぜられるのは,第一版序文にいわゆる全書式に属すべき材料が予想外に累積して,全体を不明朗ならしめたうらみがあることである.これら第一義的でない事項は適宜取捨して参考の資料とすることを読者に期待せねばならない.

河田敬義,岩澤健吉両君が第 9 章の校正刷を精査して有益なる助言を寄せられたことを特記して敬意を称する.

昭和 18 年 5 月
著者




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