第十九「カフィズマ」
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< 聖詠経
第百三十四聖詠
- アリルイヤ
- 主の名を讃め揚げよ、
- 主の諸僕、主の家、我が神の家の庭に立つ者よ、讃め揚げよ。
- 主を讃め揚げよ、主は仁慈なればなり、其の名に歌え、是れ楽しければなり。
- 蓋主は己の爲にイアコフを選び、イズライリを選びて其の業となせり。
- 我主の大いなるを知り、我等の主の諸神より最も高きを知れり。
- 主は凡そ欲する所を天に地に海に悉くの淵に行う、
- 雲を地の極より起こし、稲妻を雨の中に作り、風を其の庫より出す。
- 彼はエギペトの初子を撃ちて、人より家畜に及べり。
- エギペトよ、彼は爾の中に於いて休徴奇迹をファラオン及び其の悉くの僕の上に遣わせり。
- 彼は多くの民を撃ち、有力の王を滅ぼせり、
- 即アモレイの王シゴン、ワサンの王オグ、及びハナアンの諸国なり、
- 彼等の地を賜いて業となし、其の民イズライリの業となせり。
- 主よ、爾の名は永く在り、主よ、爾の記憶は世々に在り。
- 蓋主は其の民を審判し、其の諸僕に憐れみを垂れん。
- 異邦の偶像は乃銀、乃金、人の手の造工なり。
- 彼等口ありて言わず、目ありて見ず、
- 耳ありて聴かず、其の口に呼吸なし。
- 之を造る者と凡そ之を恃む者とは是と相似ん。
- イズライリの家よ、主を崇め讃めよ。アアロンの家よ、主を崇め讃めよ。
- レワィの家よ、主を崇め讃めよ。主を畏るる者よ、主を崇め讃めよ。
- イエルサリムに在す主はシオンに崇め讃めらる。「アリルイヤ」。」
第百三十五聖詠
- (アリルイヤ)
- 主を讃榮せよ、蓋彼は仁慈にして、其の憐れみは世々にあればなり。
- 諸神の神を讃榮せよ、其の憐れみは世々にあればなり。
- 諸主の主を讃榮せよ、其の憐れみは世々にあればなり。
- 独り大いなる奇迹を行う者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 睿智を以て天を造りし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 地を水の上に定めし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 大いなる光を造りし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 即晝を司る爲には日、其の憐れみは世々にあればなれ。
- 夜を司る爲には月と星と、其の憐れみは世々にあればなり。
- エギペトの初子を撃ちし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- イズライリを其の中より出しし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 即勁き手と伸べたる臂とを以てせり、其の憐れみは世々にあればなり。
- 紅の海を分かちし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- イズライリ人を導きて其の中を通らせし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- ファラオンと其の軍とを紅の海に倒しし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 其の民を導きて曠野を通らせし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 諸大王を撃ちし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 有力の諸王を戮しし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 即アモレイの王シゴン、其の憐れみは世々にあればなり。
- ワサンの王オグ、其の憐れみは世々にあればなり。
- 彼等の地を賜いて業となしし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 即其の僕イズライリの業なり、其の憐れみは世々にあればなり。
- 我等を賤しき時に記念せし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 我等を其の諸敵より救いし者を、其の憐れみは世々にあればなり。
- 糧を悉くの肉体に賜いし者を讃榮せよ、其の憐れみは世々にあればなり。
- 天の神を讃榮せよ、其の憐れみは世々にあればなり。
第百三十六聖詠
- 我等嘗てワワィロンの河邊に坐し、シオンを想いて泣けり、
- 彼の中に於いて、我が琴を柳に懸けたり。
- 彼處には、我等を虜にせし者我等に歌の言葉を求め、我等を攻むる者楽しみを求めて云えり、我が爲にシオンの歌を歌えと。
- 我等異邦の地に在りて、如何ぞ主の歌を歌わん。
- イエルサリムよ、若し我爾を忘れば、我が右の手我を忘れよ、
- イエルサリムよ、若し我爾を憶わず、爾を我が楽しみの始めに置かずば、我が舌我が顎に貼けよ。
- 主よ、エドムの子の爲にイエルサリムの日を記憶せよ、其の日に彼等云えり、之を壞ちて其の基に迄れと。
- ワワィロンの女、残害の者よ、爾が我等に行いし事を爾に報いん者は福なり。
- 爾の嬰児を執りて石に撃たん者は福なり。
光榮讃詞
第百三十七聖詠
- ダワィドの作。
- 我心を盡くして爾を讃詠し、諸天使の前に於いて爾に歌う、蓋我が口の言葉は爾悉く之を聴けり。
- 我爾が聖殿の前に叩拝し、爾の憐れみと爾が真実の爲に爾の名を讃榮す、蓋爾は爾の言葉を広大にして、諸々の爾の名に逾えしめたり。
- 我が呼びし日、爾我に聴き、我が霊を勇ませたり。
- 主よ、地の諸王爾が口の言葉を聴かん時、皆爾を讃詠し、
- 主の途を歌わん、蓋主の光榮は大いなり。
- 主は高くして、謙り下る者を見、誇る者を遙かに識る。
- 我若し艱難の中に行かば、爾我を生かし、爾の手を伸べて我が敵の怒りを抑えん、爾が右の手は我を救わん。
- 主は我に代わりて行わん、主よ、爾の憐れみは世々にあり、爾の手の造りし者を棄つる毋れ。
第百三十八聖詠
- 伶長に歌わしむ。ダワィドの詠。
- 主よ、爾我を試みて我を識る。
- 我が坐し、我が起つことは、爾之を識る、爾遠きより我の念慮を知る。
- 我が往くにも、我が憩うにも、爾我を環る、我が悉くの途は爾之を知れり。
- 我が舌未だ言葉なきに、爾、主よ、已に全く之を識る。
- 爾前後より我を囲み、爾の手を我に置く。
- 爾の知識は我が爲に奇異なり、高尚なり、我之を測る能わず。
- 我安くに往きて爾の神を避けん、安くに走りて爾の顔を逃れん、
- 天に升らんか、爾彼處にあり、地獄に降らんか、彼處にも爾在り、
- 暁の翼を取りて、海の極に移らんか、
- 彼處にも爾の手我を導き、爾の右の手我を援けん。
- 或いは云わん、闇冥は我を隠し、我を環ぐる光は夜とならんと、
- 然れども闇冥も爾の前に暗からしめざらん、夜も明らかなること晝の如く、闇冥は光の如し。
- 蓋爾我が臓腑を造り、我が母の腹の中に我を織れり。
- 我爾を讃榮す、蓋我奇妙に造られたり。爾の作爲は奇異なり、我が霊全く之を知る。
- 我が奥密に造られ、腹の深處に形作らるる時、我が骨爾に隠れず。
- 我が胚胎りは、爾の目之を見たり、我が爲に定められし日は、其の一も未だあらざりし先に皆爾の書に記されたり。
- 神よ、爾の念慮は我が爲に何ぞ高き、其の数は何ぞ多き。
- 我之を計らんか、然れども其の多きこと真砂に過ぐ、われ寤むる時、尚爾と偕にす。
- 嗚呼神よ、願わくは爾悪者を撃たん、血を流す者よ、われに離れよ。
- 彼等爾に向かいて悪を言い、爾の敵は虚しきことを謀る。
- 主よ、我豈に爾を疾む者を疾まざらんや、我豈に爾に逆う者を厭わざらんや、
- 我甚だしき疾みを以て彼等を疾み、彼等を以て我が敵となす。
- 神よ、我を試みて、我が心を知り、我を試みて、我が念慮を知り給え、
- 且つ視よ、我危うき途に在るにあらずや、乃我を永遠の途に向かわしめ給え。
第百三十九聖詠
- 伶長に歌わしむ。ダワィドの詠。
- 主よ、我を悪人より救い、我を強暴者より護り給え。
- 彼等心に悪を謀り、毎日戦いを備う、
- 彼等は蛇の如く其の舌を鋭くす、蝮の毒は其の口にあり。
- 主よ、我を悪者の手より守り、我が足を蹶かしめんことを謀る強暴者より我を護り給え。
- 誇る者は我が爲に機檻と羈絆とを伏せ、網を途に張り、我が爲に網を設けたり。
- 我主に謂えり、爾は我の神なり、主よ、我が祷の聲を聴き給え。
- 主よ、主よ、我が救いの力よ、爾戦いの日に我が首を蔽えり。
- 主よ、悪者の望む所を允す毋れ、其の悪しき謀を遂げしむる毋れ、彼等は誇らん。
- 願わくは我を環る者の其の己が口の悪之を覆わん。
- 願わくは焼け炭は彼等に落ちん、願わくは彼等は火の中に、深き坑に落とされて、復起つを得ざらん。
- 悪舌の人は地に堅く立たざらん、悪は強暴者を滅びに引き入れん。
- 我知る、主は迫害せられし者の爲に審判を行い、貧しき者の爲に公義を行わん。
- 然り、義者は爾の名を讃榮し、無瑕の者は爾が顔の前に居らん。
光榮讃詞
第百四十聖詠
- ダワィドの詠。
- 主よ、爾に呼ぶ、速やかに我に至り給え、爾に呼ぶ時、我が祷の聲を納れ給え。
- 願わくは我が祷は香炉の香りの如く爾が顔の前に登り、我が手を挙ぐるは暮れの祭の如く納れられん。
- 主よ、我が口に衛りを置き、我が唇の門を扞ぎ給え、
- 我が心に邪なる言葉に傾きて、不法を行う人と共に、罪の言い訳せしむる毋れ、願わくは我は彼等の甘味を嘗めざらん。
- 義人は我を罰すべし、是れ矜恤なり、我を譴むべし、是れ極と美しき膏、我が首を悩ます能わざる者なり、唯我が祷は彼等の悪事に敵す。
- 彼等の首長は巌石の間に散じ、我が言葉の柔和なるを聴く。
- 我等を土の如く斫り砕き、我が骨は地獄の口に散りて落つ。
- 主よ、主よ、唯我が目は爾を仰ぎ、我爾を恃む、我が霊を退くる毋れ。
- 我が爲に設けられし罠、不法者の網より我を護り給え。
- 不虔者は己の網に罹り、唯我は過ぐるを得ん。
第百四十一聖詠
- ダワィドの教訓、其の洞に在りし時の祈祷。
- 我が聲を以て主に呼び、我が聲を以て主に祷り、
- 我が祷を其の前に注ぎ、我が憂いを其の前に顕わせり。
- 我が霊の衷に弱りし時、爾は我の途を知れり、我が行く路に於いて、彼等は竊に我が爲に網を設けたり。
- 我右に目を注ぐに、一人も我を認むる者なし、我に遁るる所なく、我が霊を顧みる者なし。
- 主よ、我爾に呼びて云えり、爾は我の避所なり、生ける者の地に於いて我の分なり。
- 我が呼ぶを聴き給え、我甚だ弱りたればなり、我を迫害する者より救い給え、彼等は我より強ければなり。
- 我が霊を獄より引き出して、我に爾の名を讃榮せしめ給え。爾恩を我に賜わん時、義人は我を環らん。
第百四十二聖詠
- ダワィドの詠。(其の子アワェサロムに逐われし時に此を作れり。)
- 主よ、我が祷を聆き、爾の真実に依りて我が願いに耳を傾けよ、爾の義に依りて我に聴き給え。
- 爾の僕と訟えを爲す毋れ、蓋凡そ生命ある者は、一も爾の前に義とせられざらん。
- 敵は我が霊を逐い、我が生命を地に踏みにじり、我を久しく死せし者の如く暗きに居らしむ、
- 我が霊は我の衷に悶え、我が心は我の衷に曠しきが如し。
- 我古えの日を想い、凡そ爾の行いしことを考え、爾が手の工作を計る。
- 我が手を伸べて爾に向かい、我が霊は渇ける地の如く爾を慕う。
- 主よ、速やかに我に聴き給え、我が霊は衰えたり、爾の顔を我に隠す毋れ、然からずば我は墓に入る者の如くならん。
- 我に夙に爾の憐れみを聴かしめ給え、我爾を頼めばなり。主よ、我に行くべき途を示し給え、我が霊を爾に挙ぐればなり。
- 主よ、我を我が敵より救い給え、我爾に趨り附く。
- 我に爾の旨を行うを教え給え、爾は我の神なればなり、願わくは爾の善なる神は我を義の地に導かん。
- 主よ、爾の名に依りて我を生かし給え、爾の義に依りて我が霊を苦難より引き出し給え、
- 爾の憐れみを以て我が敵を滅ぼし、凡そ我が霊を攻むる者を夷げ給え、我は爾の僕なればなり。
光榮讃詞

