百詩篇第5巻
提供: Wikisource
ミシェル・ノストラダムス師の予言集>百詩篇第5巻
1
- ケルト人の破滅が到来する前に
- 寺院の中で二人が話し合うだろう。
- 駿馬に跨った者の短剣が心臓に、そして槍
- 騒ぐことなしに(彼らは)その大物を埋葬するだろう。
3
4
- 都市から追い払われた大きなマスチフ犬が、
- 異国の同盟に悩まされるだろう。
- 野で牡鹿が追われた後に
- 狼と熊が互に不信を抱くだろう。
5
- 隷属をやめるという偽りの口実の下、
- 人々と都市を彼自身が強奪するだろう。
- 若い娼婦の詐術にかかって(彼は)一層悪いことをするだろう。
- 偽りの序文[1]を読みながら、野で引き渡される。
6
11
- 太陽の者たちにとって、海は安全ではなくなるだろう。
- 金星の者たちはアフリカ全土を掌握するだろう。
- 彼らの王国を太陽も土星も[2]支配することは最早ないだろう。
- そしてアジアの一部が変わるだろう。
20
24
25
45
53
54
- ポントゥス・エウクシヌスと大タルタリアから
- ガリアを見に来るであろう一人の王が生まれるだろう。
- アラニアとアルメニアを貫き、
- ビュザンティオンでは血塗られた鞭を残すだろう。
57
58
59
62
- 岩々の上に血の雨の降るのが見られるだろう。
- 東方の太陽、西方の土星。
- オルゴン(Orgon)の近くで戦争、ローマでは大いなる凶事を見る。
- 船舶は溶かされ、三叉の衝角を持つ船は奪われる。
66
74
99
100
- 火付け役が自分の火にまかれる。
- 天からの火により、カルカス、コマンジュ(Cominge)、
- フォワ、オーシュ、マゼール(fr:Mazères)にて。高位の老人は逃げる、
- ヘッセン、ザクセン、テューリンゲンの人々によって。
[編集] 注
[ヘルプ]
- ↑ Proësme : 「序文」(Proësme)は、17世紀以降の版には「詩」(Poësme)となっているものがある。
- ↑ 「太陽も土星も(Sol, Saturne)」は17世紀以降の多くの版では、「土星が(Saturne)」と書かれる。
- ↑ monstre vapin : vapinには諸説ある。レオニは古フランス語のvapin(ならず者)とし、プテ=ジラールはラテン語vapidus(汚れた)か Vapincum(ギャップの古称)としている(Leoni [1982], Petey-Girard [2003])。
- ↑ Vers. Serp. : レオニやプテ=ジラールはVera Serpens(真のヘビ)、ラメジャラーはVersus Serpens(とぐろを巻いたヘビ)と読んでいる(Leoni [1982], Petey-Girard [2003], Lemesurier [2003])。ブランダムールはVers. Sept. の誤記と見た上でVers Septentrionnaire(北方へ)と読んでいる(Brind'Amour [1993])。
- ↑ Arduenne silve : Arduenna Silva(「アルデンヌの森」を表すラテン語)をフランス語化したもの。
- ↑ nez de milve : 直訳は「鷹の鼻」
- ↑ 7.0 7.1 Aenobarbe : 「銅色(=赤褐色)の髭」を表すラテン語Ahenobarbusをフランス語化したもの。ブランダムールは、ノストラダムスと同時代の「赤髭」バルバロス・ハイレディンのこととしている(Brind'Amour [1996])。レオニはネロの旧姓が「アヘノバルブス」であったことを指摘している(Leoni [1982])。
- ↑ 日本語文献では「保たれる」と訳すものが多いが、原文はtiendra(保つだろう)であってsera tenu(保たれるだろう)ではない。
- ↑ mont Gaulsier. サン=レミ=ド=プロヴァンスのゴシエ山(mont Gaussier)。なお、この語は版によって様々な異文がある。
- ↑ SEXT. はSextusの略、mansolはmausolée(霊廟)の誤植とされる(ex. Lemesurier [2003])。
- ↑ Uticense : カストゥルム・ウテキエンセ(Castrum Uteciense)に由来する語で、その古称を持つ町ユゼス(Uzès)を指す(Leoni [1982], Lemesurier [2003])。
- ↑ tasché : 義務などが果たされること。ラメジャラーは「一発殴られる」と意訳している(Lemesurier [2003])。17世紀以降の版にはtaché(しみを付けられる)、tranché(切り落とされる)などになっているものもある。
[編集] 翻訳に関する情報
- 底本はLes Prophéties de M. Michel Nostradamus, Antoine du Rosne, Lyon, 1557
- 明らかな誤植は後の版に基づいて読み替えた。誤植と断言しきれない場合は、原文どおり訳し、注記の形で、下に掲げるブランダムールやラメジャラーの読み方を紹介した。
- 翻訳者はウィキソースユーザーのsumaru。
- 参考文献の一覧はミシェル・ノストラダムス師の予言集にある。