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明治元訳新約聖書(大正4年)/約翰黙示録

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ウィキペディアヨハネの默示録のページがあります。

[二千九十三]
新約全書しんやくぜんしょヨハ子默示録もくしろく

第一章

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これイエス キリスト黙示もくしすなはち神彼かみかれをして迅速すみやかおこるべきことかれ僕等しもべどもしめさしめんとてかれたまひしところなりイエス キリスト其使そのつかひしもべヨハ子これおくしめたまへり
ヨハ子かみことばイエス キリストあかし其凡そのすべところのものとをあかし
この預言よげんふみ讀者よむものこれきき其中そのなかしるしあるところまも人々ひとゞゝさいはひなり蓋時近そはときちかければなり


ヨハ子ふみアジアにあるなゝつ教會けうくわいおくねがはくは今在いまいまむかいま後在のちいまものおよび其寶座そのみくらゐまへなゝつれい
およ忠信ちうしんなる證者しょうしゃなかよりはじめうまれしもの天下てんか諸王しょわうきみたるイエス キリストより爾曹なんぢら恩寵めぐみ平安やすきうけねがはくは我儕われらあいその我儕われらつみあらひきよ
我儕われらをしてわうとなし祭司さいしなしてそのちゝかみつけしむるもの榮光えいくわう權力ちから世々よゝかぎりなくあらんことをアメン


かれくものりきたすべてかれをかれさしたるものまたこれをみるべし且地かつち諸族しょぞくこれがため哀哭なげかんアメン
しゅたるかみいひたまへりわれはアルパなりオメガなりはじめなりをはりなりいまありむかしありのちある全能ぜんのうものなり


われヨハ子すなは爾曹なんぢら兄弟きゃうだいなんぢらと患難かんなんともにしイエス キリストくにおよび其忍耐そのにんたいともにする者曩ものさきかみことばイエスあかしためパトモスといふしまをり
しゅ我靈われみたまかんじてらっぱごとおほいなるこゑ我後わがうしろあるきけ
十一 いはなんぢみるところをふみしるしてこれアジアあるエペソスムルナペルガモテアテラサルデスヒラデルヒアラオデキヤなゝつ教會けうくわいおくるべし
十二 われかへしてわれかたれるこゑんとしすでかへせばきんなゝつ燈臺とうだい
十三 又其七またそのななつ燈臺とうだいあひだひとごとものあるを
[二千九十四]
たり其身そのみにはあしまでたるころもをきむねにはきんおびつか
十四 かうべかみとはしろきことひつじごとゆきごと火焔ほのほごと
十五 あしやく眞鍮しんちゅうごとこゑ大水おほみづおとごと
十六 みぎにはなゝつほしをもち兩刃もろは利劔ときつるぎそのくちよりいでかほはなはだしくかゞやごと
十七 われこれをしときしねものごと其足下そのあしもとたふれたり彼右かれみぎつけいひけるはおそるゝなかわれ首先いやさきなり末後いやはてなり
十八 われ生者いけるものなりさきしにしことありわれ世々よゝかぎりなくいきんアメンわれ陰府よみとのかぎもて
十九 なんぢところおよびいまあるところのことのちあるところしるすべし
二十 それなんぢところみぎなゝつほしまたなゝつきん燈臺とうだい奥義おくぎなりなゝつ教會けうくわい使者ししゃなゝつ燈臺とうだいなゝつ教會けうくわいなり


第二章

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なんぢエペソ教會けうくわい使者ししゃかきおくるべしみぎなゝつほしとりまたなゝつきん燈臺とうだいあいだあゆものかくのごといふ
いはくわれなんぢ行爲わざ勞苦ほねをり忍耐にんたいなんぢ惡人あくにんいるあたはざるとなんぢさきみづか使徒しとなりといひじつ使徒しとあらざるものこゝろみて其妄言そのいつはりあらはしゝこと
なんぢ忍耐にんたいすること我名わがなのために患難くわんなんしのびてうまざりしこととをしる
されわれなんぢにせむべきことあり爾初時なんぢはじめあいはなれたり
なんぢ何處いづこよりおちしかをおも悔改くいあらためてはじめわざおこなしからずしてなんぢもし悔改くいあらためずばわれなんぢにいたなんぢ燈臺とうだい其處そのところより取除とりのぞかん
されどもなんぢひとつとるべきことありニコライしゅうひと行爲わざにくむことなりわれこれにくめり
みゝあるものみたま諸教會しょけうくわいにいふところきくべしかちをうるものには我神われかみ樂園パラダイスにある生命いのちくらことゆるさん


なんぢまたスムルナ教會けうくわい使者ししゃかきおくるべし首先いやさき末後いやはてのものしにてまたいきたるものかくのごといふ
いはくわれなんぢ行爲わざ患難くわんなん貧乏まづしきとをしる貧乏まづしきとはいへなんぢとめわれまたみづかユダヤびとなりといひじつしからざるサタンくわい
[二千九十五]
もの褻瀆けがしことばしれ
なんぢまさうけんとするおそるゝなか惡魔あくままさに爾曹なんぢらうちものひとやいれ爾曹なんぢらこゝろみんとす爾曹なんぢら十日とをかのあいだ患難くわんなんうくべし爾死なんぢしいたるまで忠信ちうしんなれさら我生命われいのちかんむりなんぢあたへん
十一 みゝのあるものみたま諸教會しょけうくわいにいふところきくべしかちうるものは第二だいに禍害わざはひうけ


十二 なんぢペルガモ教會けうくわい使者ししゃかきおくるべし兩刃もろは利劔ときつるぎをもつものかくのごといふ
十三 いはくわれしるなんぢが住處すむところすなはサタン座位くらいのあるところなりなんぢかた我名わがなたもかつ忠信ちうしん證人あかしびとアンテパス爾曹なんぢらうちサタンすむところにてころされしときにもなんぢわがみちすてざりき
十四 されどもわれなんぢに數件すけんせむべきことあり爾曹なんぢらうちバラムをしへたもものありさきバラムバラクをしへ礙物つまづくものイスラエルたみまへおかしむすなはバラクをして彼等かれら偶像ぐうざうさゝげものくらはせ姦淫かんいんおこなはしめたり
十五 また爾曹なんぢらうちニコライしゅうをしへたもものあり此教このをしへにくところなり
十六 なんぢ悔改くいあらためよしからざれば我迅速われすみやかなんぢいたくちつるぎをもて彼等かれらたゝかはん
十七 みゝのあるものみたま諸教會しょけうくわいにいふところきくべしかちをうるものには我藏われかくしあるマナをあたへん亦白石またしろきいしうへあたらしきしるしてこれあたへんこれうくものほか此名このなしるものなし


十八 なんぢテアテラ教會けうくわい使者ししゃ書贈かきおくるべしかみその火焔ほのほごと其足そのあし眞鍮しんちゅうごとくなるものかくのごといふ
十九 いはくわれなんぢ行爲わざあい信仰しんかう服役つとめ忍耐にんたいとをしりまたなんぢのちなしわざはじめわざよりもおほきことをしる
二十 しかれどもわれなんぢにせむべきことありなんぢはかのみづか預言者よげんしゃなりといひしもべをしへこれをまどは姦淫かんいんおこなはせ偶像ぐうざうさゝげものくらはしむるおんなイエザベルいれおけり
二一 われかつ此女このおんな悔改くいあらたむべきをりあたへたれど其姦淫そのかんいん悔改くいあらたむることをざりき
二二 われかれをとこ投入なげいれまたかれといんするものもしそのおこなひ悔改くいあらためずばわれこれをおほいなるなや
[二千九十六]
なか投入なげいれ
二三 またをもてをんな兒女こどもころさんこれより諸教會しょけうくわいひと心脹しんちょうさぐ爾曹なんぢらおのゝゝおこなひしたがひてむくいなすことをしら
二四 われこのほかテアテラひといまだ此教このをしへうけ所謂いわゆるサタン奥義おくぎいましらざる爾曹なんぢらいふわれほかにん爾曹なんぢらおはせじ
二五 たゞなんぢらもつところのものわがいたるときまでかたたもつべし
二六 かちをはりいたるまでめいぜしことまもものには我諸邦わがくにゞゝたみをさむる權威けんゐあたへん
二七 われてつつゑをもて諸邦くにゞゝたみつかさど彼等かれら陶瓦やきものうつはごとくだかんわれわがちゝよりうけたる權威けんゐごと
二八 われまたかれあけ明星みゃうじゃうあたへん
二九 みゝあるものみたま諸教會しょけうくわいにいふところきくべし

第三章

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なんぢサルデス教會けうくわい使者ししゃ書贈かきおくるべしかみなゝつれいもちまたななつほしもつものかくごといふいはくわれなんぢ行爲わざをしるまたなんぢにいけありて其實そのじつしねることをしる
なんぢさまほとんしなんとする殘情のこりのものかたくせよわれなんぢの行爲わざ我神わがかみまへまったきをざるなり
是故このゆゑなんぢうけたるところきゝたるところ憶起おもひいでこれをまもりて悔改くいあらためよさまをらずば我盗賊われぬすびとごとなんぢいたらんなんぢわがいづれときなんぢにいたるかをしらざるなり
されどもサルデスになほ數人すにんいまだ其衣そのころもけがさゞるものあり彼等かれら白衣しろきころもをきてわれともあゆまん彼等かれらしかするにたるものなり
かちうるものは白衣しろきころもきせられんわれその生命いのちふみより塗抹けしおとさずまたわがちゝ其使等そのつかひたちまへかれ言陳いひのべ
みゝあるものみたま諸教會しょけうくわいにいふところきくべし


なんぢヒラデルヒヤ教會けうくわい使者ししゃ書贈かきおくるべしきよきものまことなるものダビデかぎをもつものかれひらけたれとづることあたはず彼闔かれとづればたれひらくことあたはず此者このものかくのごといふ
いはくわれなんぢ行爲わざをしるもんなんぢまへひらけりこれとづることをものなしそは
[二千九十七]
んぢすこしちからありて我言わがことばまも我名わがなすてざればなり
みづかユダヤびといひじつしから唯謊言たゞいつはりをいふサタンくわい或者あるものをしてわれこれをなんぢもときたらしめなんぢあしまへふささしめわがなんぢあいせしことをしらしめん
なんぢわが忍耐にんたいことばまもりしによりわれまたなんぢをまもりて住人すむひとこゝろみんがため全世界ぜんせかいきたらんとする試練こゝろみときこれまぬかれしむべし
十一 われ迅速すみやかきたらんなんぢもつところのものかたたもちてなんぢかんむりひとうばはるゝことなか
十二 かちをうるものをば我神わがかみ殿みやうちはしらとなさんこゝよりふたゝいづることなしわれまた我神わがかみ吾神わがかみ京城みやこすなはちてんより我神わがかみもとよりくだあたらしきエルサレムおよびあたらしきこれしるさん
十三 みゝあるものみたま諸教會しょけうくわいいふところをきくべし
十四 なんぢラオデキヤ教會けうくわい使者ししゃ書贈かきおくるべしアメンたる者忠信ものちうしんなる眞實まこと證者神しょうじゃかみ造化ざうくわはじめなるものかくのごといふ
十五 いはくわれなんぢひやゝかにもあらあつくあらざることをなんぢ行爲わざよりしれわれなんぢがひやゝかなるかあるひあつからんことねが
十六 なんぢすでに温然ぬるくしてひやゝかにもあらあつくもあら是故このゆゑわれなんぢをくちより吐出はきいださんとす
十七 なんぢみづかわれとみかつゆたかになりともしところなしといひじつなやめるものあはれむべきものまたまづしめし裸體はだかなるをしらざれば
十八 われなんぢすゝむなんぢとみをなさんためにわれよりやきたるきんかへまたおの裸體はだかはじあらはれざらんため白衣しろきころもかひまと又見またみることをため目藥めぐすりかひにぬれ
十九 すべあいするものわれこれをいましこれこら是故このゆゑ爾勵なんぢはげみ悔改くいあらためよ
二十 我戸われとそとたちたゝくもし我聲わがこゑきゝひらものあらばわれそのひともといたらしかしてわれはそのひととも其人そのひとわれともしょくせん
二一 かちをうるものにはわれさきにかち我父わがちゝとも其寶座そのくらゐするがごとわれとも寶座くらゐすることをゆるさん
二二 みゝあるものみたま諸教會しょけうくわいいふとこ
[二千九十八]
ろをきくべし


第四章

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此後こののちわれしにてん門開もんひらけありたりはじめきけところわれかたれるらっぱごとこえまたわれかたりいはくこゝにのぼわれこのゝちおこるべきことなんぢしめさん
われたゞちみたまかんてんひとつ寶座設くらゐまうけありて其寶座そのくらゐうへするものあるをたり
そのするものかたち金剛石こんごうせき赤瑪瑙あかきめなうごとかつその寶座くらゐ四圍まはりみどりたまごとにじあり
その寶座くらゐ四圍まはり又二十四またにじふし寶座くらゐあり二十四人にじふよにん長老ちゃうらう白衣しろきころもをきかしらきんかんむりいたゞきて其寶座そのくらゐするをたり
その中央ちうわう寶座くらゐうちより閃電いなづま迅雷いかづちおよび許多あまたこえいづまたその寶座くらゐまへともれるなゝつれいなり
寶座くらゐまへ水晶すいしゃうたる玻璃ぎゃまんうみごときものあり寶座くらゐ正面しゃうめんとその四圍まはりよつ活物いきものあり前後まへうしろことゞゝくなり
第一だいいち活物いきもの獅子ししごと第二だいに活物いきものうしごと第三だいさん活物いきものかほ貌人かたちひとごと第四だいし活物いきもの飛鷲とびわしごと
このよつ活物いきものおのゝゝむつつばさあり其内外そのうちそとことごとくなりこのものやまずしていふきよきかなきよきかなきよきかなむかいま今在いまいまのちいますしゅたる全能ぜんのうかみ
この活物いきもの寶座くらゐするところ世々よゝかぎりなくいけものさかえこれたふとこれ感謝かんしゃせしとき
二十四人にじふよにん長老ちゃうらう寶座くらゐするものまへふしこの世々よゝかぎりなくいけものはいおのれかんむり其寶座そのくらゐまへ投出なげいだいひけるは
十一 しゅなんぢさかえ尊貴たふとき權威けんゐうくべきものなりなんぢ萬物ばんもつつく萬物ばんもつ旨意みこゝろよりたも且造かつつくられたり


第五章

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われまた寶座くらゐするものなゝついんにて封印ふういんせる内外うつおもて文字もじあるまきもの其右そのみぎもてるをたり
われまた一人ひとりつよてん使大つかひおほいなるこゑいだしてたれ此巻このまきものひら封印ふういんとくたふ宣傳ふれつたふるをたり
しかるにてんにもにもしたにも此巻このまきものひらまたこれをみることをものなし
一人ひとり
[二千九十九]
して此巻このまきものひらまたこれをみるたふものなきがゆゑ我甚われはなはだしくなけ
長老ちゃうらう一人ひとりわれにいひけるはなくなかれユダ支派わかれよりいでたる獅子しゝダビデすでにかちたれば此巻このまきものひらまたこのなゝつ封印ふういんとくことをうるなり
われ寶座くらゐおよびよつ活物いきもののあひだ長老等ちゃうらうたちあひだ羔立こひつじたちをるをたり此羔このこひつじさきにころされしことあるがごとこれなゝつあり此目このめ全世界ぜんせかいつかはすかみなゝつれいなり
このこひつじすゝみて寶座くらゐするものみぎよりまきものとれ
まきものとれるときよつ活物いきものおよび二十四人にじふよにん長老ちゃうらうおのゝゝこととりまたかうもりたるきん香爐かうろとりこひつじまへ俯伏ひれふしたり此香このかう聖徒等せいとたち祈禱いのりなり
この長老ちゃうらうたちあたらしきうたうたひいひけるはなんぢ此巻このまきものとりその封印ふういんとくたふものなりそはなんぢかつころされ其血そのちをもて諸族しょぞく諸音しょいん諸民しょみん諸国しょこくうちより我儕われらあがなひてかみせしめ
かつ我儕われらかみためわうとなし祭司さいし作給なしたまへばなりわれらわうたるべし
十一 われまたしに寶座くらゐ活物いきものおよび長老等ちゃうらうたち四圍まはりおほくてん使つかひこゑあるをきけ其數そのかず千々せんゝゝ萬々まんゝゝ
十二 かれら大聲おほごゑいひけるはさきころされたりしこひつじ權威けんゐとみ智慧ちゑ能力ちから尊敬たふとき榮光えいぐわう讃美さんびうくべきものなり
十三 われまたてんおよびおよびしたおよびうみうへにあるところすべつくられたるものまたそのなかあるものみないへるをきけいはねがはくは讃美さんび尊敬たふとき榮光えいくわう權力けんりょく寶座くらゐするものこひつじとにして世々窮よゝかぎりなからんことを
十四
こゝおいよつ活物いきものアメンといへ二十四人にじふよにん長老伏ちゃうらうふしはいせり


第六章

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こひつじそのひとつ封印ふういんひらきしとき我觀われみしに活物いきものひといかづちごとこゑにてきたれといふきけ
われしに一匹いっぴき白馬しろむまたりこれのれるものゆみたづさ且冕かつかんむりあたへられたり彼常かれつねかて又勝またかちんとて出行いでゆけ


また第二だいに封印ふういんひらきときわれ第二だいに活物いきものきたれといふきけ
また一匹いっぴき赤馬あかむま
[二千百]
いできたれりこれのれるもの平和へいわうば且人々かつひとゞゝをして彼此たがひ相殺あひころしむるちからあたへられたりかれまたおほいなるかたなさづけらる


また第三だいさん封印ふういんひらきしとき第三だいさん活物いきものきたれといふきけ我觀われみしに一匹いっぴき黑馬くろむまたりこれのれるもの權衡はかりもて
われかのよつ活物いきものなかこゑあるをきけいは銀十五錢ぎんじゅうごせん小麥こむぎ五合ごがふ銀十五錢ぎんじゅうごせん大麥おほむぎ一升五合いっしょうごがふなりあぶら葡萄酒ぶだうしゅそこなべからず


また第四だいし封印ふういんひらきしとき第四だいし活物いきものきたれといふきけ
われしに一匹いっぴき灰色あをざめたるむまたりこれのれものといふ陰府よみそのうしろしたがへり彼等かれら刀劍つるぎ饑饉ききん死亡しぼうおよび猛獸まうじうをもてひと四分しぶんいちころすのちからあたへられたり


また第五だいご封印ふういんひらきしとき祭壇さいだんもとかつかみみちのためおよびそのたてあかしためころされたる者等ものども霊魂たましひあるをたり
かれら大聲おほごゑよばはいひけるは聖誠きよきまことしゅ何時いつまでにすむ者等ものども審判さばきせずかつこれに我儕われらむくいをなしたまはざる
十一 こゝ彼等かれら各人おのゝゝ白衣しろきころもあたへてこれ曰給いひたまひけるは彼等かれらごところされんとする其同そのともはたらける兄弟等きゃうだいたちかずみつるまでやすんじてしばらまつべし


十二 また第六だいろく封印ふういんひらきときわれしにおほいなる地震ぢしんあり毛布けぬのごとくろくなりつきごとくなれり
十三 てんほし無花實いちじく大風おほかぜゆれいまじゅくせざる其果そのみおつるがごとおち
十四 てん巻物まきものまくごとさりゆき諸山やまゝゝ諸島しまゞゝみなうつりてそのところはなれたり
十五 諸王しょわうまた貴人きにん富者とめるもの将軍しょうぐん勇士ゆうしすべての奴隷しもべすべての自主じしゅことゞゝくほらかくやまいはなかかく
十六 やまいわとにいひけるはねがはくは我儕われらうへおちわれらをおほふて寶座くらゐするものかほこひつじいかりさけしめよ
十七 このこひつじいかりおほいなるすでにいたれるなりたれこれあたることをんや


第七章

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此後このゝちわれ四人よたり天使地てんのつかひち四隅よすみたち四方しほうかぜひきとめうへにもうみうへにも
[二千百一]
うへにもかぜふかせざるをたり
またこのほか一人ひとり天使てんのつかひ活神いけるかみいんもちひがしよりのぼきたるをたり此使このつかひかのうみそこなふことをゆるされたる四人よにん使者つかひむかひ大聲おほごゑよばは
我儕われらかみしもべひたひ我儕われらいんするまではをもうみをもをもそこなべからずといへ
われいんせられたるものかずきゝしにイスラエルもろゝゝ支派わかれのうちいんせられたる者合ものあはせて十四萬四千じふしまんしせんあり
ユダ支派わかれにて一萬二千いちまんにせんルベン支派わかれにて一萬二千いちまんにせんガド支派わかれにて一萬二千いちまんにせん
アセル支派わかれにて一萬二千いちまんにせんナフタリ支派わかれにて一萬二千いちまんにせんマナセ支派わかれにて一萬二千いちまんにせん
シメオン支派わかれにて一萬二千いちまんにせんレビ支派わかれにて一萬二千いちまんにせんイサカル支派わかれにて一萬二千いちまんにせん
ゼブルン支派わかれにて一萬二千いちまんにせんヨセフ支派わかれにて一萬二千いちまんにせんベニヤミン支派わかれにて一萬二千いちまんにせんなり


此後こののちわれしに諸国しょこく諸族しょぞく諸民しょみん諸音しょいんなかよりたれかぞつくすことあたはざるほどの許多おほくひと白衣しろきころもをき椶櫚しゅろをもち寶座くらゐこひつじまへきたりてたて
かれら大聲おほごゑよばはいひけるはすくひ寶座くらゐせる我儕われらかみこひつじよりいづるなり
十一 天使てんのつかひみな寶座くらゐおよび長老等ちゃうらうたちよつ活物いきものとの四圍まはりたち寶座くらゐむか伏俯ひれふしてかみあいはい
十二 いひけるはアメンねがはくは讃美さんび榮光えいくわう智慧ちゑ感謝かんしゃ尊敬たふとみ權威けんゐ能力ちから世々よゝかぎりなく我儕われらかみせよアメン
十三 長老ちゃうらう一人ひとりわれにいひけるは此白衣このしろきころもたるものたれ且何處かついづくよりきたりし
十四 われこたへけるはきみなんぢこれをしるべしかれわれにいひけるは彼等かれらおほいなる艱難かんなんきたれりかつこひつじにて其衣そのころもあらひこれをしろくなせるものなり
十五 是故このゆゑ彼等かれらかみ寶座くらゐまへありかつかみ殿みやにて夜晝よるひるかみつか寶座くらゐするもの彼等かれらなか居給をりたまふべし
十六 彼等かれらかさねうゑかさねかわかずまた熱気ねっき彼等かれらそこなはざるなり
十七 そは寶座くらゐまへにあるこひつじかれらをやしな彼等かれらいけみづみなもとみちび又神またかみかれらのなみだその
[二千二百二]
よりぬぐたまべければなり


第八章

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また第七だいしつ封印ふういんひらきしとき天靜謐てんしづかなりしことおほよ半時はんとき
われかみまへたて七人しちにん天使てんのつかひをみる彼等かれらなゝつらっぱあたへられたり
また一人ひとりてん使金つかひきん香爐かうろ持來もちきたりて祭壇まつりだんかたはらたちかれおほくかうあたへられたり寶座くらゐまへにあるきん祭壇まつりだんうへこれそなへすべて聖徒せいと祈禱いのりそへしめんためなり
かう烟聖徒けむりせいと祈禱いのりそひ天使てんのつかひよりかみまへのぼれり
この天使てんのつかひ香爐かうろとりこれに祭壇まつりだんもりかたむけゝれば許多おほく聲迅雷こゑいかづち閃電いなづまおよび地震起ぢしんおこれり


なゝつらっぱとれ七人しちにん天使てんのつかひらっぱをふくそなへなせ
第一だいいちてん使つかひ らっぱふきければまじりたるへう雨降ふりくだ三分さんぶん一焚亡いちやけうせまた三分さんぶん一焚亡いちやけうせすべての青草あをくさ焚亡やけうせたり
第二だいに天使箛てんのつかひらっぱふきければやくおほいなるやまごときものうみ投入なげいれられうみ三分さんぶんいちなりたり
うみなかにあるつくられたる活物三分いけるものさんぶん一死舟三分いちしにふねさんぶん一破壞いちやぶれたり


第三だいさん天使箛てんのつかひらっぱふきければひとつおほいなる星明燈ほしともしびごとくにもえてんよりおつすなはちかは三分さんぶんいちおよびみづみなもとおちたり
十一 このほし茵蔯いんちんといふみづ三分さんぶんいち茵蔯いんちんごとにがなれ如此かくみづにがなれるによりおほくの人死ひとしね
十二 第四だいしてん使箛つかひらっぱふきければ三分さんぶんいちつき三分さんぶんいちほし三分さんぶんいちみなうたれて其三分そのさんぶんいちすべてくらくなり晝三分ひるさんぶん一光いちひかりなくよる亦光またひかりなし
十三 われしにひとつ鷲穹蒼わしそら中央ちうわう飛大とびおほいなるこゑにてよぶをきくいはのちまた三人さんにん天使箛てんのつかひらっぱふかんとするにより住者すむものわざはひなるかなわざはひなるかなわざはひなるかな


第九章

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第五だいご天使箛てんのつかひらっぱふきける時我天ときわれてんよりおちたるひとつほしたり此星底このほしそこなきあなかぎあたへられたり
彼底かれそこなきあなひらきければおほいなるけぶりごと煙坑けぶりあなよりのぼ穹蒼そらとは此坑このあなけぶり
[二千百三]
ためくらくなれり
おほく蝗烟いなごけぶりなかよりいづこの蝗地いなごちさそりちからごとちからあたへらる
またくさもろゝゝの青綠あおものおよびもろゝゝそこなふことなくたゞひたひかみいんなき人々ひとゞゝそこなふべしとめいぜられたり
かつこれにひところすことをゆるさず惟五たゞごげつあいだかれらをくるしむることゆるされたり其痛苦そのくるしみ人蠍ひとさそりさゝれたるとき痛苦くるしみごと
このとき人々死ひとゞゝしもとめんとすれどもあたはずしなんことをねがへども遁去のがれさるべし
此蝗このいなごかたちいくさのためにそなへたるむまごとかしらにはきんかんむりごときものをいただ其面そのかほひとかほごと
これおんなかみのけごとかみのけあり其齒そのは獅子しゝごと
またてつ胸當むねあてごと胸當むねあてあり其翼そのつばさおと數多あまたむま戰車いくさぐるまひき戰場いくさばはするがごと
かつこれにさそりごとはりとあり此蝗五このいなごごげつのあひだひとそこなちからもて
十一 このいなごにはわうありそこなきあな使者つかひなりヘブルおんにて其名そのなアバドンいひギリシャおんにてアポリオンいふ
十二 ひとつわざはひすぎさりてなほふたつ禍至わざはひいたらんとす


十三
第六だいろくてん使箛つかひらっぱふきときわれかみまへなるきん祭壇まつりだん四角よつのかどよりいづこゑありて
十四 このらっぱもて第六だいろくてん使つかひかたるをきくいはくかのつながれて大河おほかはユフラテほとりにある四人よたり使者つかひゆる
十五 すなは四人よたり使者釋つかひゆるされたり年月日時ねんげつじつじいたりてひと三分さんぶんいちころさんためこれそなへしものなり
十六 騎兵きへいかず万々まんゝゝありわれそのかずきけ
十七 われ異象まぼろし此馬このむまこれのれものしが其形狀そのありさまかくのごと彼等かれら火色ひいろ紫色むらさきいろ硫磺色いわういろ胸當むねあて着馬つくむまかしら獅子しゝかしらごと其口そのくちよりはけぶり硫磺いわういづ
十八 此馬このむまくちよりいづけぶり硫磺いわうみつのものゝためひと三分さんぶん一殺いちころされたり
十九 このむま力量ちからくちにあり其尾そのをへびごとくにしてかしらありこれひとそこななり
二十 このわざはひにてころされざるのこり人々ひとゞゝなほそのなすところ悔改くいあらためず惡鬼あくきはいみることきくことあるくことをざる金銀きんぎんあかがねいし偶像ぐうざうはい
二一 また
[二千百四]
兇殺きょうさつ魔術まじゅつ姦淫かんいん盗竊たうせつ悔改くいあらためず


第十章

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われまた一人ひとりつよ天使てんのつかひくもてんよりくだるをたりにじそのかしらにあり其面そのかほごと其足そのあしはしらごと
其手そのてにはひらきたるちひさまきものをとり其右そのみぎあしうみうへにふみひだりあしふみ
獅子しゝほゆごと大聲おほごゑよばゝれりよばゝれるときなゝついかづちありてこゑいだせり
なゝつ雷聲いかづちこゑいだしゝときわれこれ書記かきしるさんとせしにてんよりいづこゑありて此七このなゝついかづちいへることはなんぢこれをふうじて書記かきしるべからずといへるをきけ
ところうみまたがたててん使右つかひみぎあげてんむか
世々よゝかぎりなくいけ者即ものすなはてんおよび其中そのなかのものおよび其中そのなかのものうみおよび其中そのなかものつくりたるものさしちかいひけるはこののちときのばべからず
第七だいしち天使てんのつかひこゑいだすときすなはらっぱふくときにいたりてかみそのしもべなる預言者等よげんしゃたちしめたまひしごと其奥義そのおくぎ成就じゃうじゅすべし
きゝところてんよりいでこゑまたわれいひけるはゆき夫海かのうみまたがたて天使てんのつかひもつところのひらきたるちひさまきものとれ
われその天使てんのつかひもとゆきこれいひけるはこふちひさまきものとり食盡くひつくなんぢ腹苦はらにがなるべし其口そのくちいるるときはみつごとあまからん
われ天使てんのつかひよりちいさまきものとりこれくらひしにくちありとき其甜そのあまきことみつごとくなりしが食盡くいつくしゝときわが腹苦はらにがなりたり
十一 かれわれいひけるはなんぢふたゝ諸民しょみん諸国しょこく諸音しょいん諸王しょわうこと預言よげんすべし


第十一章

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われつゑごとよしあたへられたり天使てんのつかひわれにいひけるはたちかみ殿みや香壇並かうだんならび其處そこにてはいするものはか
殿みやそとにはのこしてはかべからずそはこれを異邦人いはうじんあたたまひたればなりかれら四十二しじふにげつのあひだ聖城きよきまち蹂躪ふみあらさん
われわが二人ふたり證者しょうじゃちからあたへ彼等麻かれらあさころも千二百せんにひゃく
[二千百五]
六十日ろくじゅうにちあひだ預言よげんすべし
彼等かれらつかさどるしゅまへたてふたつ橄欖かんらん樹二きふたつ燈臺とうだいなり
もし彼等かれらそこなはんとするものあればそのくちよりいで其敵そのてきほろぼすなり彼等かれらそこなはんとするものあれば其者そのものかくごところさるべし
かれら預言よげんする間天あひだてんとぢあめふらざらしむるのちからもて亦水またみづかはらせかつそのこゝろまゝ幾回いくたびにても各樣さまゞゝ災殃わざはひ擊權うつちからもて
彼等かれら其證そのあかしをなしをはらんときそこなきあなよりのぼけものありてこれたゝかひをなしかちこれころさん
そのしかばねおほいなるまちちまたにあり此邑このまちたとへソドムなづエジプトなづすなはしゅ十字架じふじかかけられたまひしところなり
諸民しょみん諸族しょぞく諸音しょいん諸國しょこく者三日半ものみっかはんあひだかれらのしかばねかつ其屍そのしかばねはかほうむることをゆるさず
にすむ者等ものどもかれらのしにしによりよろこたのしたがひ禮物れいもつ贈答やりとりせんそはこの二人ふたり預言者地よげんしゃちすむものをくるしめたればなり
十一 三日みっかはんののちいのち靈神れいかみよりいで彼等かれらうちいるかれらおき其足そのあしたてしかばこれみるものおほいおそれたり
十二 われてんよりおほいなるこゑありてこゝのぼれと彼等かれらいふきけ彼等かれらくものりてんのぼれり其敵そのてきこれをたり
十三 このときおほいなる地震ぢしんありてまち十分じふぶんいちたふ此地震このぢしんためしに者七千人ものしちせんにんのこれる者等ものどもおほいおそさかえてんかみせり
十四 第二だいにわざはひすぎされ第三だいさんわざはひすみやかにきたらんとす


十五 第七だいしち天使箛てんのつかひらっぱふきしときてんおほいなるこゑありていふこのもろゝゝくに我儕われらしゅおよびしゅキリストものなれキリスト世々よゝかぎりなくこれをさたまはん
十六 かみまへありくらゐたる二十四人にじゅうよにん長老俯伏ちゃうらうひれふしてかみはい
十七 いひけるは今在いまいまむかいま全能ぜんのうしゅたるかみ我儕われら感謝かんしゃなんぢすでにおほいなるけんとり政事まつりごとほどこたまふによる
十八 もろゝゝくに民怒たみいかりいだけりなんぢいかり亦至またいたれりかつしにもの審判さばきしてなんぢしもべなる預言者及よげんしゃおよ聖徒せいとならびにだいせうとのわかちなく其名そのなおそるゝものしょう
[二千百六]
あたほろぼものほろぼたま時既ときすでいたれり
十九 ときかみ殿天みやてんひら殿みやうちかみ約束やくそくはこみゆ又閃電またいなづまこゑ迅雷いかづちおよび地震ぢしんおほいなるへうあり


第十二章

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ここおほいなる異象天しるしてんあらはる一人ひとりをんなあり着月きつきあししたにふみかうべ十二じふにほしかんむりいたゞけり
かれすでにはらをりしがうまんとしていたくるし泣叫なきさけべり
またひとつ異象天しるしてんあらはる一條ひとすぢおほいなる赤龍あかきたつありこれなゝつありこれなゝつかしらとをつのあり其七そのなゝつかしらなゝつかんむりいたゞけり
そのにててん星三分ほしさんぶんいちひきこれをおとせり此龍子このたつこうまんとするをんなまへにたちうむまち其子そのこくらはんとす
婦男子をんなをとこのこうめ其子鐵そのこてつつゑをもて萬國ばんこくたみ主理つかさどらんとす彼神かれかみ其寶座そのくらゐもとあげられたり
をんなのがれてゆけかみそこにてかれ千二百六十日せんにひゃくろくじゅうにちのあひだやしなはしめんため備給そなへたまへるひとつところあり
かくてん戰起いくさおこれりミカエルその使者つかひひきゐたつたゝかたつまたその使者つかひひきゐこれたゝかひしが
かつことあたは且再かつふたゝてんをることを
こゝおい此大このおほいなるたつすなはち惡魔あくまよばサタンよばるゝもの全世界ぜんせかいひとまどは老蛇地らうじゃち逐下おひおろさる其使者そのつかひまたともに逐下おひおろされたり
てんおほいなるこゑあるをきけいは我儕われらかみすくひ能力ちから其國そのくにかみキリスト權威けんゐいますでにいたれりそはわれらのかみまへ夜晝よるひるわれらの兄弟きゃうだいうったふる者既ものすで逐下おひおろされたればなり
十一 我儕われら兄弟きゃうだいこひつじおよびおのあかしせしところことばよりこれかて彼等かれらいたるまで其生命そのいのちをしまざりき
十二 是故このゆゑてんてん居者をるものよろこうみわざはひなるかなそは惡魔あくまおのがとき幾時いくばくなきをしりおほいなるいかりいだき爾曹なんぢらもとくだれバなり


十三 たつおのがすで逐下おひおろされしを男子をとこのこうめをんななやませり
十四 この婦大をんなおほいなるわしふたつつばさあたへられとびおのところいた其處そこにてへび避一年さけいちねん二年にねん半年はんねんのあひだやしなはれた
[二千百七]

十五 へびそのくちよりみづかはごとをんなうしろはきこれたゞよはさんとせり
十六 地婦ちおんなたすくちひらきたつくちよりはきたるみづ呑盡のみつくせり
十七 龍婦たつをんないかりてそののこり兒女こどもすなはちかみいましめまもイエスあかしたもつものとたゝかはんとてゆけ


第十三章

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われうみすなうへたち一匹いっぴきけものうみよりいづるをたりこれなゝつかしらとをつのあり其角そのつのうへとをかんむりいたゞ其首そのかしら僣妄せんばうしるせり
ところけものそのかたちへうごと其足そのあしくまあしごと其口そのくち獅子ししくちごとたつおのれの能力ちから座位くらひおほいなる權威けんゐこれあたへたり
われこのけものひとつ首傷かしらきずうけほとんしなんとするさまなるを傷愈きずいえければ全世すべてよひとこれをあやしとしてしたがへり
たつその權威けんゐけものあたへしにより人々ひとゞゝたつはいまたこのけものはいいひけるはたれ此獸このけものごとものあらんやたれこれ交戰たゝかひをなしうるものあら
このけもの夸大おほいなることけがこととをいふくちあたへられまた四十二しじふにげつのあひだはたらきをなすべきけんあたへらる
かれくちひらきかみけが其名そのな其幕屋そのまくやおよびてんにすむ者等ものどもけがせり
かれ聖徒等せいとたちたゝかこれかつことをゆるされ又諸族またしょぞく諸民しょみん諸音しょいん諸国しょこくつかさどる權威けんゐあたへられたり
すめすべて人即ひとすなははじめよりころされたまひしこひつじ生命いのちふみ其名そのなしるされざる者等ものども此獸このけものはいせん
みゝあるものこれきくべし
おほよひととりこにするものおのれまたとりこにせられかたなにてひところものおのれまたかたなにてころさるべし聖徒せいと忍耐にんたい信仰茲しんかうこゝあり


十一 われまた一匹いっぴきけものよりいづるをたりこれふたつつのありてこひつじつのごと
十二 この獸先けものさきけものまへにてさきけものすべて權威けんゐをとり其上そのうへすめものをしてさきしなんとするさまなりしきずいえたるけものはいせしめたり
十三 またおほいなる奇徴しるしをなし人々ひとゞゝまへにててんより
[二千五十]
くだ
十四 かつそのけんけものまへおこなところ奇徴しるしにすむものあざむ彼等かれらかたりてかれ刀傷かたなきずうけてなほいけけものざうつくらしむ
十五 かれこのけものざう生命いのちあたこれをしてものいふことをしめまたそのざうはいせざるものことゞこれころさしむるのちからあたへられたり
十六 かれ衆人ひとゞゝをして大小だいせう貧富ひんぷ自主じしゅ奴隷どれいわかちなくあるひみぎあるひひたひ印誌しるしうけしむ
十七 印誌しるしすなはちけものあらざるものあるひは其名そのなかずあらざるものすべ貿易うりかひすることざらしめたり
十八 此獸このけもの數目かずめしるものは智慧ちゑあり才智さいちあるもの此獸このけものかずかぞへけものかずひとかずなり其數そのかず六百六十六ろくひゃくろくじふろくなり


第十四章

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われしにこひつじシオンやまたて十四萬四千じゅうしまんしせんひとこれとともにありみなそのひたひこひつじおよびこひつじちゝしるせり
われてんよりこゑあるをきけおほくみづごとおほいなるいかづちこゑごときゝ此聲このこゑことをひくことおとなり
かれらあたらしきうた寶座くらゐまへおよびよつ生物いきもの長老等ちゃうらうたちまへうた此歌このうたあがなはるゝことをよりきたれる十四萬四千人じゅうしまんしせんにんほか學得まなびうることなし
彼等かれら婦女をんなまじはりて其身そのみけがさざる聖者きよきものなり且羔かつこひつじゆくところ何處いづこにてもこれしたが彼等かれらひとなかより贖出あがなひいだされたるものにてかみこひつじさゝげはじめなり
その口謊言くちいつはりなし彼等かれらきずなき者也ものなり


われまた一人ひとり天使てんのつかひ穹蒼そら中央ちうわうとぶたり彼地かれちにすむ者即ものすなは諸國しょこく諸族しょぞく諸音しょいん諸民しょみん宣傳のべつたへんため永遠かぎりなくあるところ福音ふくいんたずさ
おほいなるこゑにていひけるはかみおそさかえこれせよ蓋神そはかみ審判さばきたまふときすでいたればなり天地海及てんちうみおよみづみなもとつくたまひしものはいせよ
また一人ひとり天使てんのつかひそのあとしたがゆきいひけるはおほいなるバビロンたふれたりかれその姦淫かんいんよりふるいかりさけ萬國ばんこくたみにものましめたり
第三だいさん天使てんのつかひかれらのあとしたがゆき大聲おほごゑいひけるはけもの其像そのざう
[二千百九]
はい其印誌そのしるしひたひあるいはうくものあらば
かならかみいかりさけのますなはかみいかりさかづきものまじへずしてつげるものなりまた聖天使きよきてんのつかひたちおよこひつじまへにて硫磺いわうくるしめらるべし
十一 そのくるしめらるゝ烟上けぶりうへのぼりつくときなしけもの其像そのざうはいするものまた其名そのな印誌しるしうくもの夜晝安よるひるやすからざるなり
十二 かみいましめイエスしんずる信仰しんかうたも聖徒せいと忍耐にんたいこゝにあり
十三 われてんよりこゑありてわれものいふをきけいはくなんぢ此言このことしるいまより後主のちしゅありしね死人しにんさいはひなりみたままたいふしかりかれらは其勞苦そのはたらきやめやすま其功そのこうこれにしたがはんと


十四 われしに白雲しろきくもあり其雲そのくもうへひとごときものかしらきんかんむりいたゞ利鎌ときかまもちせり
十五 また一人ひとり天使殿てんのつかひみやより出大いでおほいなるこゑにてくもうへするものいひけるは刈時かりどきすでにいたれり榖物こくもつすでにじゅくしたりなんぢかまいれかれ
十六 くもうへするものそのかまいれければ榖物こくもつ刈取かりとられたり
十七 また一人ひとり天使天てんのつかひてんにある殿みやよりいづかれも亦利鎌またときかまもて
十八 また一人ひとりつかさど權威けんゐもて天使てんのつかひ祭壇まつりだんより出大いでおほいなるこゑにて利鎌ときかまもてものいひけるは葡萄ぶだうすでにじゅくしたりなんぢ利鎌ときかまいれ葡萄ぶだうふさ刈斂かりあつめよ
十九 天使てんのつかひそのかま入地いれち葡萄ぶだう刈斂かりあつめてかみいかりおほいなるさかぶね投入なげいれたり
二十 まちそとにて此醡このさかぶねふみしに血醡ちさかぶねよりいでむまくつわとゞくほどにいたひろがれること七十五しちじふごおよべり


第十五章

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われまたおほいにして且奇かつふしぎなる異象しるしてんあらはれしをたり七人しちにん天使てんのつかひ末後いやはてなゝつ災殃わざはひもてかみいかりこれにてつくなり
われまたまじりたる玻璃ぎゃまんうみごときものをたり且獸かつけもの其像そのざうおよび其名そのなかずかちたるものかみこととり此玻璃このぎゃまんうみほとりたてるをたり
かれらかみしもべモーセうたこひつじうたうたひいひけるは主全能しゅぜんのうかみなんぢの行爲わざおほいなるかなたへなるかな萬民ばんみんわうなんぢ
[二千百十]
みちなるかなまことなるかな
しゅたれなんぢおそれざらんやたれなんぢあがめざらんやたゞなんぢきよ萬國ばんこくたみなんぢのまへきたりてはいせんなんぢたゞし行爲わざすでにあらはれたり


此後このゝちわれしにてんにてあかし幕屋まくや殿闢みやひらけたり
なゝつ災殃わざはひもてなゝつ天使潔てんのつかひきよくしてひかりあるぬのをきむねきんおびつかねて此殿このみやよりいづ
よつ活物いきものひとつこの七人しちにん天使てんのつかひ世々よゝかぎりなくいまかみいかりもれきん金椀かなまりあた
かみ榮光さかえ權力ちからよりいづ烟殿けぶりみや滿みちたりなゝつ災殃わざはひをはるまで殿みやいることを得者うるものなし


第十六章

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われまた殿みやよりおほいなるこゑいでゝなゝつ天使てんのつかひかたるをきけいはゆきかみいかりもれなゝつ金椀かなまりかたむけよ
第一だいいち使者つかひゆきてその金椀かなまりかたむけゝれバけもの印誌しるしあるひと其像そのざうはいするひととにあしくかつ苦痛くつう腫物出しゅもついでたり
第二だいに使者つかひゆきてその金椀かなまりうみかたむけゝればうみしにものごとくなりてうみにある活物いきものみなしにたり
第三だいさん使者つかひその金椀かなまりかはおよびみづみなもとかたむけゝれば其水そのみづみなかはりなれ
われみづつかさど天使てんのつかひいへこときけいは今在いまいまむかいま聖主きよきしゅなんぢかくのごと審判さばきをなしたまふによりたゞしきなり
なんぢ聖徒せいと預言者よげんしゃながしゝ彼等かれらあたへのましむ彼等かれらこれうくべきものなり
われまたこゑありて祭壇まつりだんよりいづるをきけいはしかしゅたる全能ぜんのうかみなんぢ審判さばきたゞしくかつなり
第四だいし使者つかひその金椀かなまり太陽たいやううへかたむけゝれば太陽火たいやうひひとやくちからあたへられたり
人々ひとゞゝ大熱たいねつやかれて此等これら災殃わざはひつかさどりたまかみのゝし且悔改かつくいあらためずかみさかえせざりき
第五だいご使者つかひその金椀かなまりけものうへかたむけゝれば其國暗そのくにくらくなりひとみな痛苦くるしみより其舌そのしたかみたり
十一 またその痛苦くるしみ腫物しゅもつとのゆゑよりてんかみのゝしおのおこなひ悔改くいあらためざりき
十二
[二千百十一]
第六だいろく使者つかひその金椀かなまり大河おほかはユフラテかたむけゝれバ其水涸盡そのみづかれつきたり是東方これひがし諸王しょわうみちそなへためなり
十三 われまたたつくちけものくちおよびいつはり預言者よげんしゃくちよりかはづにたみつけがれたるれいいづるをたり
十四 これ惡魔あくまれいなりふしぎなるわざおこなひて全地ぜんち諸王しょわういた彼等かれらをして全能ぜんのうかみおほいなるたゝかひあつまらしむ
十五 我盗賊われぬすびとごとくしてきたらん裸裎はだかにてある羞處はぢのところみらるゝことなからんためさまころもつけをるものさいはひなり
十六 かのみつ靈諸王れいしょわうたちをヘブルおんにてハルマゲドンとよぶところあつめたり
十七 第七だいしち使者つかひその金椀かなまり空中くうちうかたむけゝればおほいなる聲天こゑてん殿みやうちなる寶座くらゐよりいでいひけるはすでなれ
十八 このとき許多おほくこゑ迅雷いかづち閃電いなづままたおほいなる地震ぢしんありきひといでしより以来このかたかくのごとおほいなる地震ぢしんありしことなし
十九 おほいなる邑三まちみつになり異邦人いはうじんもろゝゝ城倒まちたふれたり神大かみおほいなるバビロン憶起おもひいだしてこれおのれはげしいかりさけもりたるさかづきあたたまへり
二十 もろゝゝしま遁去にげさりもろゝゝのやまみえなくなれ
二一 またおほいなる雹天へうてんより人々ひとゞゝうへふれへうごとにおもおほよいちタラントあり人々ひとゞゝへうわざはひよりかみのゝしれりそはこの災甚わざはいはなはだしくおほいなればなり


第十七章

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なゝつ金椀かなまりもて七人しちにん天使てんのつかひ其一人そのひとりきたりてわれかたりいひけるはきたわれなんぢにおほくみづうへする大淫婦だいいんぷ審判さばきしめさん
王等わうたちこれといんおこなすめものその淫亂いんらんさけゑひたり
われみたまかんたづさへられてにゆき絳色あかきいろけもののれをんなたり此獸このけものあまねくからだ僣妄せんばうあり又七またなゝつかしらとをつのあり
この婦紫をんなむらさきころもまときん寶石ほうせき眞珠しんじゅかざにくむべきものおよおの奸淫かんいんけがれもれきんさかづきもち
そのひたひしるせりいは奥義おくぎおほいなる
[二千百十二]
バビロン淫婦いんぷにくむべきものとのはは
われこのをんな聖徒せいとゑひイエスあかしなし者等ものどもゑひたるをたりわれこのをんなおほいおどろあやしめり
天使てんのつかひわれにいひけるはなんぢなにゆゑおどろくやわれなんぢに此婦このをんなおよびこれするなゝつ首十かしらとをつのあるけもの奥義おくぎかたら
なんぢけものさきにはありしがいまなしのち底無坑そこなきあなよりのぼりて沈淪ほろびゆかはじめより生命いのちふみ其名そのなしるされざるすめるものさきにありいまあらずのちまたいづけものおどろかん
こゝ智慧ちゑこゝろあるべし此七このなゝつかしらをんなするなゝつやまなり
なゝつわうあり其五そのいつゝすでたふれひとつなほありのこりひとついまきたらずきたらばしばらとゞまらん
十一 さきありいまあらざるけもの第八だいはちなりすなはなゝつわうよりいでものにてつひ沈淪ほろびゆか
十二 なんぢとをつのとをわうなり彼等かれらいまくにざれども此獸このけものとも一時ひとときのあひだわうごと權威けんゐとるべし
十三 彼等かれらはみな同心おなじこゝろにておの能力ちから權威けんゐけものあた
十四 かれらこひつじたゝかはんしかしてこひつじこれにかつなりそはこひつじもろゝゝしゅ主王しゅわうわうこれとともにあるものはみなめさえらばれたる忠信ちうしんものなるによる
十五 天使てんのつかひまたわれにいふ淫婦いんぷするところなんぢみづ庶民しょみん群集ぐんしう諸国しょこく諸音しょいんなり
十六 なんぢとをつのけもの淫婦いんぷにくこれをして荒墟さぶしくかつ裸裎はだかなさしむまたそのにくくらこれやくべし
十七 そはかれらにかみおのがむねしたがふのこゝろあた彼等かれらをしてこゝろおなじうせしめ且神かつかみことばことゞゝなるまで其國そのくにけものあたへしめたまへバなり
十八 なんぢをんな諸王しょわうわうたるおほいなる城邑まちなり


第十八章

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此後こののちわれ又一人またひとり天使てんのつかひおほいなる權威けんゐもちてんよりくだるをその榮地さかえちてらかがやけり
かれおほいなるこゑにてよばはいひけるはおほいなるバビロンたふれたりたふれたり今惡魔いまあくま住處すみかまた各樣さまざまけがれたるれいおよびけがれたるにくむべきとりなれ
そは萬國ばんこくたみかれが奸淫かんいんよりふるいかりさけをのみ
[二千百十三]
諸王しょわうかれといんおこな商賣あきうどかれがはなはだしき奢華おごりよりとみいたせなり


われまたてんよりこゑあるをきけいはくわがたみ爾曹なんぢらかれのつみともあづか又彼またかれわざはひともあふことをまぬがれんがためそのなかいづべし
それかれつみつもりててんいたかみその不義ふぎこゝろ記給とめたまへり
かれ爾曹なんぢらなしごとかれなしそのおこなひてらばいしてこれむくかれ斟予くみあたへさかづき爾曹なんぢらまたばいして斟予くみあたへよ
かれみづかたかぶりみづかおごれるごと亦苦痛またくるしみ悲哀かなしみかれあたへよ彼心かれこゝろうちいふわれは女王にょわうくらゐわれ寡婦やもめあらわれかならず悲哀かなしみあはじと
是故このゆゑもろゝゝ災殃わざはひ一日いちにちうちかれきたらんすなは悲哀かなしみ餓饉うゑなりかれまたにて焚盡やきつくされんそはかれを鞫給さばきたましゅたるかみ能力ちからあるものなればなり
かれいんおこなかれとも奢華おごりくらしゝ諸王彼しょわうかれやかるゝけぶりこれためなげかなしまん
この諸王しょわうかれがうく痛苦くるしみおそはるかはなたちいはかなし哉哀かなかなし哉大かなおほいなるまちバビロン堅固けんごなる邑爾まちなんぢうく審判さばき一時ひとときうちいたれりと
十一 商賣あきうどこれがため哭哀なげきかなしめりそはかれらの貨物あきなひもの買人かふひとなければなり
十二 その貨物あきなひものきんぎん寶石ほうせき眞珠しんじゅ細麻布ほそきぬのむらさきにてそめもの絹緋きぬひそめもの各樣さまゞゝ香木かうぼく象牙ざうげ各樣さまゞゝ器物うつはもの價貴あたひたかあるひは眞鍮しんちゅうあるひはてつあるひは臘石らうせきにてつくれる各樣さまゞゝ器皿うつはもの
十三 また肉桂にくけい香料かうれう香膏にほいあぶら沒薬もつやく乳香にうかう葡萄酒ぶだうしゅあぶら麥粉むぎこむぎうしひつじむまくるま奴隷どれいおよびひとたましひなり
十四 バビロンなんぢ心嗜こゝろたしなめ果榖くわこく熟期みのりすでに過去すぎさりすべてのおごれ華美くわびのものすでほろまたこれをざるべし
十五 此等これらものあきなバビロンためとみいたしゝ者等ものどもバビロンうくくるしみおそはるかはなたち哭哀なげきかなしいひけるは
十六 かなし哉哀かなかなしかな細麻布ほそきぬのむらさきにてそめものそめものとをまときん寶石ほうせき眞珠しんじゅにてかざりたるおほいなる城邑まちかくごとおほいなる富一時とみひとときうち消滅きえうせんとは
十七 十八 すべて舟長海ふなおさうみわた人々及ひとゞゝおよ舟子かこうみより生業すぎはひなすものバビロン
[二千百十四]
もゆけぶりはるかにはなたち喊叫さけびいひけるはいづれまち此大このおほいなるまちならべけんや
十九 またちりかしらうへ散布まきちら哭哀なきかなしみつゝさけいひけるはかなし哉哀かなかなしかなこのおほいなるまちその奢侈おごりよりすべうみふねもてものとみたる此邑このまち一時ひとときうちほろびしこと
二十 てん聖徒せいと使徒しと預言者よげんしゃ爾曹なんぢらこれをよろこぶべしかみなんぢらのためこれ審判さばたまへるなり
二一 一人ひとりつよてん使磨つかひうすごとおほいなるいしとりこれをうみなげいひけるはおほいなるまちバビロンかくごとはげしく打仆うちたふされてふたゝあらはるゝことなからん
二二 バビロンなんぢうちことをひきがくそうふえをふきらっぱなら聲重こゑかさねてきこえず各樣さまゞゝ工人重こうじんかさねてえずうす音重おとかさねてきこえず
二三 火燈ともしびひかりかさねててら新郎はなむこ新婦はなよめこえかさねてきこえざるべしそはなんぢのうち商人あきうど尊貴者たふときものなればなりまた萬國ばんこくたみなんぢの魔術まじゅつまどはされたればなり
二四 預言者よげんしゃ聖徒せいとおよびすべありころされたるもの此邑このまちえたり


第十九章

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此後こののちわれ許多おほくひとよぶごとおほいなるこゑてんあるきけいはくハレルヤすくひさかえ權力ちから我儕われらかみたもたまところなり
その審判さばきなほくかつたゞしきなり蓋神そはかみかの淫亂いんらんより世界せかいけがしたる大淫婦たいゝんぷさばおの僕等しもべどもむくいもとめこればつたまへばなり
かれらまたハレルヤといへ淫婦いんぷ焚火やくひけぶりのぼりて世々よゝ熄時やむときなし
二十四にじふよにん長老ちゃうらうおよびよつ活物いきもの寶座くらゐたまところかみ伏拜ふしおがみてアメン、ハレルヤといへ
こゑ寶座くらゐよりいでていふかみしもべかみおそるゝものだいせうとのわかちなくみなわれらのかみ讃美さんびすべし
われおほくのひとこゑごとおほくみづおとごとおほいなるいかづちこゑごとこゑきけいはくハレルヤ夫主それしゅたる全能ぜんのうかみわうなり
われらよろこたのしみてかみあがめん蓋羔そはこひつじ婚姻こんいんときすでにいた其婦そのよめすでにみづかそなへをなしをはりたればなり
よめきよくしてひかりある細布ほそきぬのきることをゆるさる
[二千百十五]
此細布このほそきぬの聖徒せいとなり
天使てんのつかひわれにいひけるはこひつじ婚姻こんいんふるまひまねかれたるものさいはひなりと書記かきしるまたわれにいふこれかみまことことばなり
われその足下あしもと俯伏ひれふしてはいせんとければ彼我かれわれにいふしかすべからずつゝしめよわれなんぢおなじしもべなりまたイエスあかしたもなんぢ兄弟きゃうだいおなじしもべなりなんぢたゞかみはいせよイエスあかしたつみたま預言よげんみたまことなることなし


十一 われまたてんひらくしに一匹いっぴき白馬しろむまありこれのれるもの忠信ちうしんまた誠實まこととなへらるかれ審判さばき戰爭たゝかひせり
十二 その火燄ほのほごと其首そのかしらおほくかんむりかむれり又錄またしるせるありかれほかこれ識者しるものなし
十三 かれそみたるころもまとへりかれかみことばいふ
十四 てんにある諸軍皎しょぐんしろかゞやける細布ほそきぬのをき白馬しろむまのりこれしたがへり
十五 かれくちより利劍ときつるぎいづこれ列國くにゞゝたみうちかつてつつゑ列國くにゞゝたみつかさどらんかれまた全能ぜんのうかみはなはだしきいかりさかぶねふむ
十六 かれころももゝしるせるありいは諸王しょわうわう諸主しょしゅしゅ
十七 われまた一人ひとり天使てんのつかひなかたてるをたりかれ空中くうちゅう飛鳥とぶとりおほいなるこゑにて呼曰よびいひけるは爾曹神なんぢらかみおほいなるふるまひあつまきた
十八 諸王しょわうにく将軍しょうぐんにく勇士ゆうし肉馬にくむまこれのれものにくおよび自主奴隷大じしゅどれいだいせうとのわかちなくすべてひとにくくら
十九 われかの獸地けものち諸王しょわうおよび其軍隊そのぐんたいすであつまりて白馬しろむまのれものおよび其軍隊そのぐんたいたゝかはんとするたり
二十 けものいつはり預言者よげんしゃともとりこにせらる此僞このいつはり預言者よげんしゃさきけものまへにてふしぎなるわざおこなけもの印誌しるしうけたるものおよび其像そのざうはいするものまどはしゝものなり此二このふたつのものうまれながら硫磺いわうにてもゆいけ投入なげいれられ
二一 そのもの白馬しろむまのれものくちよりいづところつるぎにてころされたりもろゝゝとりかれらのにくくらひてあけ


第二十章

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われ一人ひとり天使底てんのつかひそこなきあなかぎおほいなるくさりたづさへててんよりくだるをたり
かれ
[二千百十六]
惡魔あくまとなサタンとなふたつすなはち老蛇らうじゃとらへこれ千年せんねんのあひだ縛置しばりおかんとす
これそこなきあな投入なげいとぢこめて其上そのうへふうをなし千年過せんねんすぐるまで諸國しょこくたみまどはすことなからしむ其後そののちかならず暫時しばらくのあひだ釋放ときはなさるべし
われおほくの座位くらいしに其上そのうへするものあり彼等かれら審判さばきけんあたへらるまたイエスあかしおよびかみことばため首斬くびきられたるもの靈魂たましひたりこれけもの其像そのざうはいせず其印誌そのしるしひたひあるひはうけざりしもの靈魂たましひなり皆生みないきキリストとも千年せんねん間王あひだわうなれ
其他そのほか死人しにん千年終せんねんをはるまでよみがへらざるなりこれ第一だいいち復生よみがへりなり
この第一だいいち復生よみがへりあづかものさいはひなり是聖者これきよきものなり此輩このともがらうへ第二だいにけんとることあたは彼等かれらかみキリスト祭司さいしなりキリストとも千年せんねん間王あひだわうたるべし


千年終せんねんをはりサタン其囚そのひとやより釋放ときはなさるべし
かれいで四方しほう列邦くにゞゝゴグマゴグまどはこれあつめたゝかはしめんとす彼等かれらかずうみすなごと
かれらあまね滿みち聖徒せいと陣營ぢんえいあいせらるゝまちとをかこ此時このとき火天ひてんよりくだりて彼等かれら焚盡やきつくせり
彼等かれらまどはしゝ惡魔火あくまひ硫磺いわういけ投入なげいれられたりすなはけものおよびいつはり預言者よげんしゃをるところなりこゝはひる患難なやみ痛苦くるしみありて世々よゝ熄時やむときなし


十一 われしろおほいなる寶座くらゐこれするものとをてん其前そのまへのがれふたゝとゞまるべきところ
十二 われまたしにものだいせうとのわかちなく皆神みなかみまへたつたり其處そこふみありてひらほか又一またひとつふみありてひらくこれ生命いのちふみなりしにもの皆書みなふみしるせるところことよりそのおこなひにしたがひて審判さばきうくなり
十三 うみそのなか死人しにんいだ陰府よみ其中そのなか死人しにんいだせり彼等かれらおのゝゝ其行そのおこなひしたがひて審判さばきうけたり
十四 陰府よみいけ投入なげいれられたり是第二これだいになり
十五 すべ生命いのちふみしるされざるもの亦火またひいけ投入なげいれられたり


以下[二千百十七]

第二十一章

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われあたらしきてんあたらしきたりさきてんさきすですぎさりうみ亦有またあることなし
われ聖城きよきまちなるあたらしきエルサレム備整そなへとゝのかみもといでてんよりくだるをみるそのさま新婦はなよめその新郎はなむこむかへため修飾かざりたるがごと
われおほいなるこゑてんよりいづるをきけいはかみ幕屋人まくやひとなかにあり神人かみひととも住人神すみひとかみたみとなりかみまたひとともいまして其神そのかみ爲給なりたまふなり
かみかれらのなみだことゞゝぬぐひとり復死またしあらずかなしなげいたあることなし蓋前事そはまへのことすでに過去すぎされバなり
寶座くらゐするものわれにいひけるは我萬物わればんもつあらたにせん又我またわれいひけるはなんぢこれを書記かきしるそはこのことばしんべくして確實まことなればなり
かれわれいひけるはすでなれわれはアルパなりオメガなりはじめなりをはりなり渴者かわくものにはあたひなしに生命いのちみづみなもとにて飮事のむことゆるさん
かちをうるもの此等これらもの其業そのげうなさわれかれのかみとなりかれわがなるべし
されおくする者信ものしんぜざる者憎ものにくべきものひところすもの奸淫かんいんおこなふもの魔術まじゅつをなす者偶像ものぐうざうはいするものおよびすべいつはりいふものは硫磺いおうもゆいけにて其報そのむくいうくべし是第二これだいになり


末後いやはてなゝつ災殃わざはひもれなゝつ金椀かなまりとれ七人しちにん天使てんのつかひ一人來ひとりきたりてわれかたいひけるはきたわれなんぢにこひつじつまなる新婦はなよめせん
われみたまかん天使てんのつかひたづさへられておほいなる高山たかきやまいたれりこゝにてわれおほいなる城聖まちきよきエルサレムかみさかえてんよりくだるを
十一 其城そのまち光輝ひかりかゞやくこと至寶いとたふとたまごと澄澈すきとほ金剛石こんがうせきごと
十二 これおほいなるたか石垣いしがきありて十二じふにもんあり其門そのもん十二じふに天使てんのつかひをれりもんうへしるせりイスラエル十二じふに支派わかれなり
十三 ひがしみつもんありきたみつもんありみなみみつもんあり西にしみつもんあり
十四 まち石垣いしがき十二じふに基址もとゐあり其上そのうへこひつじ十二じふに使徒しとあり
十五 われかたれる者城ものまちもん石垣いしがきとをはからためきん竿さをもちゐたり
[二千百十五]
十六 まち四方しほうにしてながさはゞおな天使竿てんのつかひさをまちはかりしに六百里ろくひゃくりありながはゞたかとも相等あひひと
十七 またその石垣いしがきはかりしにひとはかりしたがへバ百四十四ひゃくしじふしキュビトありひとはかり天使てんのつかひはかりおな
十八 石垣いしがき金剛石こんごうせきにてきづまち清潔きよらかなる玻璃ぎゃまんごと純金じゅんきんにてつくれり
十九 まち石垣いしがき基址もとゐ各樣さまゞゝたまにてかざれり第一だいいち基址もとゐ金剛石こんがうせき第二だいに青玉あおきたま第三だいさん赤玉あかきたま第四だいしみどりたま
二十 第五だいごくれない瑪瑙めのう第六だいろく黄色きいろたま第七だいしちうす黄色きいろなるたま第八だいはち水色みづいろたま第九だいくくれないたま第十だいじふ翡翠みどりのたま第十一だいじふいち深紅こきくれなゐたま第十二だいじふにむらさきたまなり
二一 十二じふにもん十二じふに眞珠しんじゅなりひとつ眞珠しんじゅにてひとつもんつくれりまちちまた澄澈すきとほ玻璃ぎゃまんごと純金じゅんきんなり
二二 われまちなか殿みやあるを蓋主そはしゅたる全能ぜんのうかみおよびこひつじその殿みやなればなり
二三 またまち日月にちげつてらすことをもとめ蓋神そはかみ栄光えいくわうこれをてら且羔かつこひつじまち月燈ともしびなればなり
二四 よろずくにたみこのひかりよりあゆまん諸王しょわうおのれのさかえ尊貴たふときとを是城このまちきたらん
二五 そのもん終日ひねもすとぢずこゝよるあることなし
二六 よろず民己たみおのれさかえ尊貴たふときとを此城このまちきたらん
二七 すべきよからざるものにくむべきおこなひなすものあるひいつはりをいふものかならこゝいることを唯羔たゞこひつじ生命いのちふみしるされたるもののみいるなり


第二十二章

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天使てんのつかひ生命いのちみづかはわれしめせり其水そのみづ澄澈すきとほりて水晶すいしょうごとかみこひつじ寶座くらゐよりいづ

まちちまたなかおよびかは左右さゆう生命いのちあり十二種じふにしなむす一種ひとしなつきごとにむすなりその萬國ばんこくたみいやすべし
かさね呪詛のろひあることなしかみこひつじ寶座くらゐそこにあるそのしもべこれにつかへ

しもべどもかみかほをみかみかれらのひたひあるべし
彼處かしこにはあることなくともしびひかりひかりとをもちゐることなし蓋主そはしゅなるかみかれらをてらたまへばなりかれらは世々よゝかぎりなくわうたらん
天使てんのつかひまた
[二千百十五]
われいひけるは此言このことばしんべくして誠實まことなり預言者よげんしゃ霊魂たましひかみなる主速しゅすみやかにならんとすることを其衆僕そのしもべどもしめすために其使者そのつかひつかはせり
われすみやかにいたらん此書このふみ預言よげんことばまもものさいはひなり
われヨハ子此等これらこと見聞みきゝせりこれ見聞みきゝせしときわれ此等これらことしめせる天使てんのつかひ足下あしもと俯伏ひれふしてはいせんとければ
かれわれにいふしかすべからずつゝしめよわれなんぢおなじしもべなりなんぢたゞかみはいせよ
かれまたわれいひけるは此書このふみ預言よげんことばふうずることなか蓋時近そはときちかければなり
十一 不義者ふぎなるもの不義ふぎなるままにし汚穢者きたなきものきたなままにし義者ぎなるものなるままにし聖者きよきものきよままにせよ
十二 われすみやかにいたらんかなら報應むくいあり各人おのゝゝおこなところしたがひてこれむくゆべし
十三 われはアルパなりオメガなり首先いやさきなり末後いやはてなりはじめなりをはりなり
十四 そのころもあらひしものさいはひなり彼等かれら生命いのちうくることをまたもんよりまちいることをべし
十五 いぬおよび魔術まじゅつなすもの奸淫かんいんおこなふものひところすもの偶像ぐうざうはいするものまたすべ謊言いつはりこのみ虚妄いつはりおこなものまちそとをるなり
十六 われイエスわが使者つかひつかはして此事このこと爾曹なんぢら諸教會しょけうくわいあかしわれダビデまた其苗裔そのすえなりわれかがやあけ明星みゃうじゃうなり
十七 みたま新婦はなよめといふきたれとこれ聞者きくものきたれといへ渇者かわくものきたるべしねがものあたひなしに生命いのちみづのむべし
十八 われこのふみ預言よげんことば聞者きくものあかしをなすもしこのふみ預言よげんことばくわふものあればかみこのふみしるところわざはひこれくはへん
十九 もしこのふみ預言よげんことばけづものあればかみこの神之かみこれをして此書このふみしるところ生命いのち聖城きよきまちとにあづかることなからしむ
二十 此事このことあかしするものいひけるは我必われかならずすみやかにいたらんアメンしゅイエスきたたま
二一 ねがはくはしゅイエス恩寵めぐみすべての聖徒せいとともあらんことを



新約全書約翰默示録  終