新年ニ際シ渙發セラレタル詔書ノ聖旨ハ我ガ國敎育ノ則ル大本ナリ事ニ育英敎化ニ從フ者及ビ之ヲ統督スル者ノ任重ク道遠シ自省自奮以テ叡慮ニ應ヘ奉ランコトヲ期スベシ

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新年ニ際シ渙發セラレタル詔書ノ聖旨ハ我ガ國敎育ノ則ル大本ナリ事ニ育英敎化ニ從フ及ビ之ヲ統督スルノ任重ク道遠シ自省自奮以テ叡慮ニ應ヘ奉ランコトヲ期スベシしんねんにさいしかんぱつせられたるしょうしょのせいしはわがくにきょういくののっとるたいほんなりことにいくえいきょうかにしたがうものおよびこれをとうとくするもののにんおもくみちとおしじしょうじふんもってえいりょにこたえたてまつらんことをきすべし

  • 昭和二十一年一月九日文部省訓令第一号
  • 常用漢字表記:新年ニ際シ渙発セラレタル詔書ノ聖旨ハ我ガ国教育ノ則ル大本ナリ事ニ育英教化ニ従フ者及ビ之ヲ統督スル者ノ任重ク道遠シ自省自奮以テ叡慮ニ応ヘ奉ランコトヲ期スベシ
  • 註: 以下のリストに掲載される漢字JIS X 0208外の異体字であり、Unicode表のBMP(基本多言語面、0面)が正しく表示できない環境によっては正しく記されない可能性がある。尚U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォント(IPAフォント等)による記述を行っている。
    • 凡例
      親字 → 異体字 (Unicode番号) ; 異体字の説明。
    • 教 → 敎 (U+654E) ; 偏が「希」の「巾」を「子」とした部分となる字形
    • 者 → 者 (U+FA5B) ; 「偖」の旁部分となる字形
    • 海 → 海 (U+FA45) ; 「毋」の部分が「母」となる字形
    • 謹 → 謹 (U+FA63) ; 旁が「懃」の心と力を除いた部分となる字形
    • 難 → 難 (U+FA68) ; 艸冠が「廿」となり、9画目が上に飛び出る字形
    • 黒 → 黑 (U+9ED1) ; 「黔」の偏部分となる字形
    • 朗 → 朗 (U+F929) ; 偏が「良」となる字形
    • 徳 → 德 (U+5FB7) ; 旁が「聽」の旁部分となる字形
    • 類 → 類 (U+F9D0) ; 「大」の部分が「犬」となる字形
    • 神 → 神 (U+FA19) ; 旁が「示」となる字形
    • 説 → 說 (U+8AAA) ; 旁が「兌」となる字形
  • 註: このページでは、法令沿革が不明なため現在表示されている文章が最新の条文(廃止・消滅・実効性喪失しているのならば、その直前の条文を指す。)という保証はできません。なお特に説明がない場合は、公布された直後の条文を載せています。

◉文部省訓令第一號

北    道  長  官

府  縣    知  

直  轄  學  校  長

公私立大學高等學
校及專門學校長  

平和國家第一年ノ元旦ヲ迎フルニ當リ、忝クモ詔書ヲ渙發セラレ、新日本建設ノ嚮フベキ方途ヲ諄々トシテ昭示シ給ウ。聖旨深厚、洵ニ恐懼感激ニ堪ヘザルト共ニ、ミテ按ズルニソノ諭シ給フ所ハ、マタ今後我ガ國敎育ノ由ツテ以テ則ル大本タルベキモノナリ。

惟フニ今次ノ戰爭、敗北ヲ以テソノ局ヲ結ブヤ、擧世適從スル所ヲ知ラズ、動搖混亂シテ苦四邊ニ滿ツ。然リト雖モ、此ノ秋ニ於テ猶國民ヨク奮起シ、不撓不屈、相携ヘテ試煉ニ耐ヘナバ、必ズヤ暗黑ヲ打開シテ光明ノ彼岸ニ到達シ得ベキコト、之ヲ信ジテ疑ハズ。則チ今囘ノ大詔ニ恪遵シ、明治ノ國是五箇條ノ御誓文ヲ循守シ、明朗豁達、民意ヲ暢達シ、平和主義ニ徹シ、文化ノ水準ヲ昂メ、相倚リ相信ジ、堅實鞏固ナル公民生活ノ完成ヲ期スベキナリ。古來家ヲ愛スルノ心ト國ヲ愛スルノ心トハ、我ガ國民道德ノ特長タリシ所ナリト雖モ、今後ハ更ニ之ヲ擴充シテ人類愛ニマデ完成セシムル所ナカルベカラズ。若シ夫レ我ガ國ニ於ケル純正ナル君民ノ關係ハ、徒ラニ架空ナル神話傳說、偏狹ナル民族優越感ニヨリテ成ルモノニアラズ、此ノ際寧ロカカル誤レル觀念ノ一洗コソ、萬世渝ラザル君民一如ノ眞姿ヲ顯現スル所以ナルコトヲ御垂示セラレタルニ至ツテハ、衷心恐懼ニ堪ヘズ、洪大ナル聖慮ニ感ジテ忠誠ヲ效サントスルノ念愈々切ナルモノアリ。

迎々斯ノ如キ聖旨ヲ奉戴シテ之ガ徹底ヲ期スルハ、敎育ニ在リ。事ニ育英敎化ニ從フ及ビ之ヲ統督スル、ソノ任重クソノ道遠シ。宜シク思ヒヲ此ニ致シ、自省、德ヲ養ヒ識ヲ磨キ、各々責務ヲ全ウシテ前途ノ荊棘ヲ拂ヒ、悠久ナル國運ヲ萬世ノ太平ニ闢キ、以テ叡慮ニ應ヘ奉ランコトヲ期スベシ。

昭和二十一年一月四日

文部大臣  前田  多門